異色の電子工作ホラーゲーム『ElectriX』が開発中、電子機器を修理中のあなたの背後に…

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第333回目は『ElectriX』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第333回目は現在Steam Greenlightに登録されている『ElectriX』を紹介する。

最近紹介した作品から例を挙げるなら、本作はリアルなPC組み立てシミュレーター『Computer Repair Simulator』と、他人のスマートフォンを覗くホラーアドベンチャー『Sara is Missing』を組み合わせたような内容だ。プレイヤーは電子機器を修理あるいは改造する人物となり、「電話から奇妙な音が聞こえる」といった依頼を受け、その原因と背後に隠された謎を暴くことになる。


プレイヤーのもとに届けられる電子機器は、スマートフォンやタブレット、パソコンやコンソールなどさまざま。それらを依頼人から受け取り、分解して原因を調査、時には修理することになる。単純にクリックするだけで作業は完了せず、ハンダコテを使用したりパーツを交換したりと依頼完了まではいくつものタスクがある。慎重に作業を進めなければパーツが壊れてしまうこともあるそうだ。

また本作にはこの他にも、自分用のマシンをビルドしたり、古いデバイスを購入して修理してから売ったり、ジャンク品から使える部品を抜き出したりといった要素も存在する。マシンからウィルスを削除するなど、ソフトウェア面でのゲームプレイを導入するアイディアも明らかにされている。

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肝心のホラー要素についてはまだ明らかにされていないが、電子工作に恐怖体験を取り入れるというコンセプトはとても新鮮で興味深いものになりそうだ。コンセプトアートのように、電子機器の修理に集中している際に突如“何か”があなたの背後に現れたら、誰でも心臓を口から吐き出しそうになるだろう。

開発のConspiracy Workshop Studioは完全に無名のスタジオで、さらに本作が初めて開発するゲームタイトルだという。トレイラーやコンセプトアートはよくできているものの、ゲームの方向性についてユーザーからフィードバックを募ったりと、まだまだ『ElectriX』の完成は程遠そうだ。ただしこの『ElectriX』の開発には長い期間を掛けてきたとのこと。斬新なアイディアがいつかゲームとして完成するよう願っておこう。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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