発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第415回目は『Yoku’s Island Express』を紹介する。
スウェーデン・ストックホルムに拠点を置くインディースタジオVilla Gorillaが開発中の『Yoku’s Island Express』は、「2D・オープンワールド・メトロイドヴァニア・ピンボール・アドベンチャーゲーム」だという。ジャンル名だけ聞くとハテナマークしか出ないが、そのゲームプレイは案外シンプルなようだ。まずはトレイラーをご覧いただこう。
本作の舞台はMokumana島。主人公であるフンコロガシのYokuは、しばらく後任がいなかったこの島の新たな郵便配達人になるために、はるばる海を越えてやってきた。小さな昆虫が郵便配達人になるということからわかるように、この島は人間ではなく、少し変わった生き物ばかりが暮らしている不思議な島だ。
古代遺跡が残るこの島には古来から神様がいるのだが、このところぐっすり眠れなくて困っている。いや、むしろ困っているのは神様が見る悪夢によって引き起こされる地震や嵐に巻き込まれる島民の方かもしれない。そんなタイミングの悪い時にやってきたYokuは赴任先の郵便局を目指して島を旅するが、はた迷惑な神様を起こしにいくことも求められる。
島のビーチに船を着けたYokuは、ここから歩みを進める。島はとても広大で、そのマップは上下左右に延々と広がっている。その環境は自然あふれる森や洞窟、また上の方へ登っていくと雪が降り積もる山岳地帯もある。道中ではさまざまな生き物との出会いがあり、ミッションを受けることもあるようだ。Yokuはフンコロガシらしく白い大きな玉を転がしながら旅をするが、この玉が本作の特徴であるピンボール要素に利用される(玉の正体は明かされていない。彼の荷物なのか、あるいはフンなのか)。
マップの中には歩いては行けない高低差があったり、ナメクジなどの生き物が行く先を邪魔する部屋があり、そういった場所にはピンボールのフリッパーやスリングショットのような装置が用意されているので、Yokuの玉を弾いて突破していくのだ。まだ詳細は明らかにされていないが、道中ではさまざまなアイテムを獲得でき、メニュー画面でそれぞれを確認することができる。アイテムには鍵や水かきなどがあり、特定のエリアへ進むために使うのだろうか。メトロイドヴァニアを名乗っているということは、こういった部分が探索要素に繋がっているのかもしれない。また、本作にはなんらかのパワーアップ要素もあるようだ。
本作は、生命力あふれる自然を手描きグラフィックにこだわって描くという点で、スタジオジブリの映画作品から影響を受けながら制作されているという。そんな美しいMokumana島にはさまざまな謎が隠されており、Yokuは郵便局までの道中に島を探索しながら解き明かしていくことになる。本作はPC(Steam)/Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One向けに、今冬発売予定だ。