さまざまな動物となり大自然をかけめぐる『Lost Ember』プレアルファ版をプレイ。「癒やし」にあふれた意欲作

Mooneye Studiosが手がける『Lost Ember』は、狼となり大自然をかけめぐる3Dアクションゲームだ。先日からKickstarterでのクラウドファンディングが開始され、目標額の倍である22万ユーロを集めている。弊誌でも紹介させていただいたとおり発売予定は2017年となっているが、今回は一足先にプレアルファ版をプレイする機会を得たので、その内容をお伝えする。

Mooneye Studiosが手がける『Lost Ember』は、狼となり大自然をかけめぐる3Dアクションゲームだ。先日からKickstarterでのクラウドファンディングが開始され、目標額の倍である22万ユーロを集めている。弊誌でも紹介させていただいたとおり発売予定は2017年となっているが、今回は一足先にプレアルファ版をプレイする機会を得たので、その内容をお伝えする。

『Lost Ember』の舞台となるのは文明なき世界で、プレイヤーは狼を操作しながら自然あふれるフィールを探索し、消滅した文明の謎を追うことになる。まず本作のポイントの1つはビジュアルの美しさで、特に光源処理が目を引く。フィールドにはさまざまな植物が生い茂っており、その植物と植物の間から光が差し込み、自然の美しさを引き立てている。また画面内に存在する草木はどれも小さく揺れており、生命の息吹を感じさせる。生き物のモーションやモデリングなどにもかなり力が入れられている。主人公の狼はもちろん、アルマジロに似たモグラはリアル調を保ちながらかわいらしく表現されており、親しみの持てるデザインとなっている。

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プレアルファ版の『Lost Ember』は、中サイズのオープンフィールドと複数の一本道エリアで構成されている。草原のようなエリアは広大で自由にかけめぐることが可能で、そこから渓谷や森林へ入っていくとマップが一本道になり、謎解きが増えアドベンチャーゲームの色が濃くなっていく。このフィールドと一本道のエリアの行き来はシームレスであり、ロードは存在しない。今回体験できたのはほんの一部のエリアであるが、トレイラーでは魚となり川を泳ぐシーンや鳥となりはばたくシーンもあり、景観のバリエーションなどにも期待できそうだ。

また『Lost Ember』は操作感も良好だ。プレアルファということもあり、カメラワークなどはまだ安定していなかったが、プレイヤーがあやつる動物のモーションはほどよく重く、操作する気持ちよさが感じられた。また本作の主人公である狼は、フィールドで見かけた動物に変身することができる能力を持っている。行く先々では木々や大きな岩といった障害物や、断崖絶壁などが存在する。こうしたポイントで、さまざまな動物に変身することで地中に潜り詳細物を避けたり、身なりをいかして細い道を抜けたりすることで活路を見出すことが可能。この操作も動物の近くで左クリックを押すだけで、シンプルに変身することができるのも嬉しい。

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わずか10分程度で終わるデモであったが、トレイラーから感じられた美しさや気持ちよさなどがそのままプレイにも反映されていた。グラフィックからは自然の美しさが感じられ、動物はかわいく、フィールドを移動するのも気持ちいい。プレイ中は興奮というよりも、安らぎが感じられ、とにかく癒やされていた。もっと遊んでいたいという心地よさもあり、何度も繰り返し遊んでいる。

Kickstarterも目標額の倍近い22万ドルを達成し、幸先の良いスタートを切った『Lost Ember』。カメラ操作など怪しい部分もあるが、そういった点も改良されるであろう製品版を遊ぶのが今から楽しみだ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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