挑戦的な難度のiOS向けローグライク5選 『868-HACK』・『Dream Quest』など

私は毎週モバイルゲームをよく買いよく"積む"。なかでも安心して購入できるのは移植作品か、ローグ系である。ほとんどがインディーだからなのか独創性のある作品が多いのだ。そこで本稿では、1ターンすら無駄にできない挑戦的な難度のiOS向けローグライクを5つ紹介する。

昨年あたりからiOSではローグライク作品が増えているように感じる。真の理由はわからないがもしかすると、アクションゲームに比べると操作の相性が良く、難度が高いためボリュームの大小にかかわらずユーザーが長く遊べるからかもしれない。

私は毎週モバイルゲームをよく買いよく"積む"。なかでも安心して購入できるのは移植作品か、ローグ系である。ほとんどがインディーだからなのか独創性のある作品が多いのだ。そこで本稿では、1ターンすら無駄にできない挑戦的な難度のiOS向けローグライクを5つ紹介する。

 


『868-HACK』サイバースペース・ローグライク

 

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868-HACK』は、7DRL(7日でローグライクを創るイベント)で誕生した『86856527』をブラッシュアップしたもので、現在はiOS版のみ販売されている。プレイヤーが探索するのは薄暗いダンジョンではなくサイバースペースで、登場する敵は「Virus」や「Glitch」などプログラムに関係するものばかり。

公式サイトには攻略のヒントが掲載されているので、行き詰ったら参考にするといいだろう。もちろん初回プレイ時は自力で遊んでほしい。

 

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本作にゴールはなく、プレイヤーがサイバースペースの"もくず"となるまでに、できるだけ多くの点数を稼ぐことが目的である。各セクターに複数登場するプログラムをハッキングすれば特別な能力が手に入り、同時にポイントも加算されるが、敵が出現するリスクもある。ハイスコアを狙うほど危険が増すのだ。

開発は、PCのみならずモバイル向けにも多数の作品をリリースしているMichael Brough氏。定価は600円。

 


『EMPIRE』4Xローグライク

 

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EMPIRE』は、ターン制ストラテジー『Civilization』風のローグライクである。プレイヤーは帝国を魔の手から守り、繁栄させ続けることが目的だ。App Storeの説明には「4人プレイストラテジーゲーム」と書いてあるが、実際はシングルプレイのみ。おそらく"4X Strategy Game"の誤訳だろう。

1つの都市をとことん育て上げるのではなく、周囲8マスの資源が枯渇すれば放棄し、開拓者を使って別の場所に建設する。基本的にはこれを繰り返す。とはいえ本作は平和な移民ゲームではないため、つねに敵から狙われていることを忘れてはいけない。内政ばかり気にしていては防戦一方になってしまい、ポイントがほとんど増えないまま帝国は滅びてしまう。積極的に攻撃をしかけ、敵軍の拡大をおさえつづけなければ、ハイスコアをたたき出すことは難しい。

さらに難しいのが戦闘である。何も考えずにターンを進めると、あっという間に自軍は全滅してしまうだろう。兵士の攻撃パターンを覚え、手札とにらめっこし、時間をかけて戦術を練らなければ勝利はつかめない。

開発はベルギーのデベロッパーCrazy Monkey Studiosで、デザイナーはAUROを手がけるKeith Burgun氏。定価は300円。

 


『The Nightmare Cooperative』パズル・ローグライク

 

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The Nightmare Cooperative』はストラテジー&ローグライクであるが、どちらかといえばパズルゲームに近い。最大4人のキャラクターでパーティを組み、仲間と協力してダンジョン攻略を目指す。『868-HACK』の影響を受けており、宝箱を開けるとモンスターが出現する仕組みはよく似ている。7日間で創られたオリジナル版は無料でプレイ可能。

本作の特徴は仲間との協力プレイだが、指定した方向に全員が同時に動くため、気を抜くとパーティメンバーが事故死してしまう。たとえば、いますぐ右の敵を攻撃すればゴールが近づく状況で、ほかのキャラクターの右タイルが毒の沼であれば、別の行動を選択しなければならない。もちろん、場合によっては仲間を見捨てなければならないこともある。各フロアにある障害物にひっかかれば全員の動きはバラバラになっていくので、これを利用するのも攻略への近道だ。

「Ninja」がパーティにくわわったと思ったら、いつの間にやら死んでいた。トラップを避け、敵を倒して階段にたどり着いたらひとりぼっちになっていた。それが『The Nightmare Cooperative』である。

開発は、『Bad Hotel』や『Wave Trip』などをリリースしているLucky Frame。定価は400円。PC版に比べると少し安い。

 

 


『Dungeon Plunder』スロットマシンで戦うローグライク

 

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一見すると『Avernum』風のクラシックなターン制RPGだが、『Dungeon Plunder』はスロットマシン風の戦闘がユニークなローグライクである。プレイヤーは「Warrior」「Mage」「Rogue」の中から1人を選び、ランダムに生成される世界を冒険する。フィールド上のモンスターは移動せず、こちらから接触しなければバトルは発生しない。

 

 

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戦闘ではスロットを回転させ、停止した絵柄によって攻撃や回復が発動する。とはいえ運にすべてをまかせるのではなく、リールの固定やスキルを使えば理想の出目がそろいやすくなる。攻撃する前なら無傷で退却できるので、勝てそうにないと感じたら迷わず「Run Away」をタップし、装備などを見直すといいだろう。

本作を手がけたのは、オンラインカジノゲームの開発に携わった経歴のあるDominic Duchesne氏。定価は200円。アプリ内課金で2つのクラスを購入可能。

 


『Dream Quest』手作り感あふれるローグライク

 

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Dream Quest』は見た目が……いや、ゲームの面白さはビジュアルだけで決まるものではないだろう。黒いパネルをタップすれば視界が開くあたり、『Desktop Dungeons』に少し似ている。敵はその場から移動せず、戦う前にレベルを確認できる点も同じだ。つまり自分が勝てそうな相手を優先的に倒していく。そしてレベルを上げながら次のフロアへと向かうわけだが、冒険が順調に進むのは最初だけだ。

戦闘はカードバトルである。初期デッキは選んだキャラクターによって違う。カードはショップや宝箱の中から手に入るほか、レベルアップ時に選ぶタレントによってランクを上げることもできる。

 

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『Dream Quest』には合計300枚以上のカードが登場する。種類を分けると、通常攻撃を繰り出す「Attack」、スキルやアイテムを使用する「Action」、装備すれば効果を発揮する「Equipment」、強力な魔法を詠唱する「Spell」、魔力に関係する「Mana」の5つ。すべて手描きだ。

『Dream Quest』は長く遊ぶほど面白くなる。その理由は実績解除によるキャラクターやカード、タレントの追加だ。これはゲーム内で稼いだゴールドを使ってでもアンロックできる。最初は思うように勝てなくても、数時間遊べば戦術の幅も広くなり、しだいに先へ進めるようになるだろう。

開発を手がけたのはジョージア工科大学生Peter Whalen氏。定価は300円。

 


取りあげた5作品の中で、もっとも遊びやすいと感じたのは『Dream Quest』である。もしかすると開発者はわざと"脱力系"のイラストを採用しているのかもしれないが、まったく頼もしくないキャラクターや恐ろしさとは無縁の姿をしたモンスターなど、見ているだけでも楽しい。カードバトルのルールもわかりやすく、ほんのわずかなチュートリアルでもじゅうぶん理解できた。

そして「われこそはローグライクマスター」というのであれば、『868-HACK』をプレイしてみてはいかがだろうか。開発者Michael Brough氏はランキング上位をキープしているので、ぜひとも追い抜いてほしい。私には無理だった。

Shinji Sawa
Shinji Sawa

ゲームはジャンルを問わず遊びますが、1回のプレイ時間が短いものが好きです。FPSやRTSは対戦モノを積極的にプレイします。しかし緊張するとマウスを持つ手が震えるタイプでもあります。

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