Switch/PS4/Steam和風ローグライトアクション『サムライブリンガー』ってどんなゲーム?“僕の考えた最強の必殺技”でヤマタノオロチを討て


弊社アクティブゲーミングメディアのゲームパブリッシングブランドPLAYISMは4月21日、『サムライブリンガー(Samurai Bringer)』の配信を開始する。対応プラットフォームはNintendo Switch/PS4/PC(Steam)。価格は980円。

『サムライブリンガー』は、プレイするたびに変化するステージにて、数多の侍衆や妖怪と戦う和風ローグライトアクションゲームだ。国内インディーゲームデベロッパーのアルファウィングが開発している。今回弊誌では、そんな本作を先行してプレイする機会を得た。本作はどんなゲームなのか。本稿にてゲーム内容や魅力について紹介していきたい。

ヤマタノオロチを討伐し、クシナダを救え


本作の主人公は、力自慢の荒神スサノヲ。スサノヲはある日、姉の太陽神アマテラスによって神々の住む高天原を追放され、妖怪が蔓延る中津国へと落とされてしまう。下界に落ちたスサノヲが出会ったのは、心優しき少女クシナダ。彼女は明日、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の生贄になってしまうという。スサノヲはそんな彼女を救うべく、八岐大蛇に戦いを挑むもあっさり完敗。力まで奪われてしまう。

力を失ったスサノヲは、アマテラスが時の狭間から召喚した侍衆や、スサノヲの力を取り込んだ大妖怪と戦いながら、己を鍛え直すこととなる。幾多の戦技を会得し、武功を積み重ね、ふたたび八岐大蛇の討伐に挑むのだ。


本作のステージ構成は自動生成される仕組みだ。挑戦するたびに戦場の風景が変わり、出現する敵の種類や数、宿屋やよろず屋といった点在する店も変化する。プレイヤーはスサノヲとなり、SPを消費して攻撃アクションを繰り出し、ワラワラと湧いてくる雑兵をバッサバッサと撃破。ステージ上のどこかにある青碧の光の渦を見つけ、次の戦場へと向かおう。

なお、戦場では昼から夜へと時間が進み、日数を重ねると徐々に敵が強くなっていく。戦場でHPを失い力尽きてしまうと、再度1ステージ目からチャレンジすることとなる。できるだけ多くの雑兵を蹴散らしたいところだが、経過時間のチェックはお忘れなく。

戦技を磨き、自分だけのコンボアクションを構築


本作最大の特徴は、自分だけのコンボアクションを自由に構築できる点だ。ステージの道中では、襲い来る侍衆を蹴散らすことで「戦技の巻物」が入手できる。入手した巻物は、メニュー項目の「アクションビルダー」から装備可能。装備することで、入手済みの好きな戦技を、好きなボタンに、好きな数だけスサノヲのアクションとしてセットできる。

たとえば「ジャンプ」という戦技を、Aボタンに対応する複数の戦技枠にひとつずつセットした場合、Aボタンを連打するとスサノヲが連続してジャンプする。一方、ジャンプをひとつの戦技枠に重ねてセットした場合は、1回分のジャンプアクションの飛距離が上昇する。すなわち、セットする戦技枠を分散させた場合はコンボアクションになり、ひとつの戦技枠に重ねてセットした場合はアクションの性能が上昇するわけだ。


斬り下しや薙ぎ払いといった攻撃アクションも同様に、戦技の割り当て方次第で発動するアクションが変化していく。薙ぎ払いを2つ重ねてセットすると回転斬りになるなど、アクション自体が変化する戦技も存在する。また戦技の中には、攻撃ヒット時に衝撃波が発生する波動や、武器が炎を纏い追加ダメージを与える炎属性といったように、アクションとなる戦技に追加効果を付与する戦技も用意されている。

こうした戦技の組み合わせは自由で、プレイヤーによってさまざまなアクションが生み出せる。斬り上げや突きを織り交ぜた連撃技を組む。攻撃アクションの途中にジャンプやステップを織り交ぜる。追加効果特盛の一撃火力を重視した単体技をつくるのもいいだろう。さまざまな戦技の組み合わせを試して、“僕の考えた最強の必殺技”を生み出そう。

猛将を討ち取り、さまざまな武器や防具を収集


スサノヲが扱える武器には、刀・槍・忍刀などの近接武器や、弓矢・鉄砲といった遠距離武器など複数の武器種が用意されている。両手に武器を装備して二刀流も可能だ。それらの武器種は、戦場で入手した武具を付け替えることで変更できる。

戦場には、織田信長や伊達政宗、真田幸村といった100人以上の伝説的な猛将が登場する。それらの猛将を見事討ち取れば、強力な武具がゲットできるのだ。武具を武器としてセットすれば武器の種類が変わり、防具としてセットすればスサノヲのビジュアルも変化する。また、武具ごとに攻撃力・防御力・走力強化といったパッシブスキルが付与されており、装備することでスサノヲの能力が向上するのだ。

強力なスキルの付いた武具は心強いものの、戦場で力尽きてしまうと手持ちの武具はすべて失ってしまう。しかしながら1度倒した猛将については、戦場突入前の拠点に武具一式が並べられる。スキルこそ入手時と異なるものの、それぞれの猛将ごとに専用の戦技セットがあらかじめ用意されており(戦技は戦場突入後に変更可能)、SPなどの装備条件を満たしていれば何度でも利用可能だ。好きな武将になりきって戦場に挑めるほか、猛将ごとに特徴づけられた戦技が楽しめる。新たな戦技発掘の参考にもなるだろう。死亡時のペナルティは、ほかのローグライトよりも薄めである。

武功で能力を強化し、大妖怪に立ち向かえ


戦場内には、次の戦場に進む青碧の光の渦とは別に、妖怪が守っている光の渦 が存在する。その光の渦に飛び込むと、おどろおどろしい妖気が漂うステージに突入。ステージ内には、牛鬼や雪女といった大妖怪が待ち受けている。見事討伐すれば、スサノヲが奪われた力を取り戻すことができる。しかしながら、それぞれの妖怪はなかなかの強敵。ゲーム序盤での討伐には困難を強いられるだろう。大妖怪に挑む際は、武功獲得などで能力を底上げしておきたい。

武功は、戦技の収集数や1撃で敵に与えた最大ダメージ量など、ゲーム内のさまざまなレコードを達成することで、永続的に能力を強化できる勾玉が得られるチャレンジ要素だ。チャレンジリストは、各地に点在する地蔵に話しかけることで確認できる。さらには、戦場にランダムで出現する鳥居をくぐることで、パズル要素が楽しめるステージに突入。鳥居のステージをクリアした場合にも勾玉が獲得可能だ。

勾玉獲得によってSP最大値が上昇したり、戦技の最大セット数が増えたりと、アクションの幅が広がっていく。すべての力を回収すれば、敵に華麗な10連撃を浴びせることもできるようだ。幾多の戦場を駆け巡り、さまざまな戦技を会得。そして猛将を倒して武具を集めながら、武功を積み重ねて能力を強化。行く手に立ち塞がる大妖怪を打ち倒し、やがては憎きヤマタノオロチに挑むのだ。


以上のように本作は、自由度が高く奥深いコンボアクションが魅力の作品だ。ストーリー描写はミニマムながらも、ピクセルアートのような3Dグラフィックで描かれたキャラクターたちはとってもキュート。倒した武将が吐く「明日から本気出す!」「オレは必ず帰ってくるッ!」といった捨て台詞など、クスっとくるコミカルな演出も楽しい。武具収集や武功獲得といったやり込み要素もあり、ステージの自動生成によってリプレイ性も高められている。980円とロープライスになっているため、アクションゲーム好きの方にはぜひ購入を検討してみてもらいたい。

『サムライブリンガー』は、Nintendo Switch/PS4およびSteam向けに4月21日より配信予定だ。