直感的クラフトゲーム『トレイルメーカーズ』紹介。あらゆる乗り物へ瞬時にトランスフォーム、陸海空を駆け抜けよう

 

DMM GAMESは12月10日、『トレイルメーカーズ(Trailmakers)』を国内向けに発売する。対応プラットフォームはPS4。価格は税抜3980円。本作はブロック状のパーツを組み合わせて車や潜水艦、ジェット機、ロケットやロボットといったあらゆる乗り物を創造できるクラフトゲームだ。プレイヤーは分身となるキャラクターを操作して、乗り物に搭乗。用途に応じて別の乗り物へと瞬時に変形し、陸・海・空を思う存分に駆け抜けることができる。本稿では、DMM GAMESより先んじて提供いただいた国内PS4版をプレイのもと、それぞれ遊び方の異なる4つのモードを紹介していこう。


不時着した惑星からの脱出を目指すキャンペーンモード


はじめに紹介するモードは、キャンペーンモード。デブリとの衝突によって宇宙船が壊れて未知の惑星へと不時着したプレイヤーが脱出を図るため、新たな宇宙船の完成を目指すモードとなる。宇宙船を作るための資源は、所持するブロックパーツで組み立てた車両に搭乗し、マップ上のアイコンを頼りに広大な惑星を探索して集めていく。資源となるのはプレイヤーが乗っていた宇宙船に積みこまれていた貨物だ。各地に散らばってしまった貨物の入った箱を次々に回収ドローンまで運んでいこう。回収した貨物の一部からは、車両に新たな機能をもたらすブロックパーツが抽出できる。車両に組み込むことで探索範囲がさらに広がっていくのだ。

このキャンペーンモードでは、さまざまな貨物を回収していく過程で、本作の基本的な操作や乗り物の組み立て方が自然と身に付くようになっている。また貨物の回収には多様な解法が存在し、車両の重量・速度・形状に頭を悩ませながらパーツが回収できた時の喜びもひとしおだ。そして、回収のご褒美として与えられる抽出パーツによって車両を強化していくことで、段階的な成長実感が味わえるだろう。


貨物の回収に必要不可欠となる車両の組み立て。本作における乗り物の組み立ては、ビルダーなる部屋で行う。ビルダーには乗り物が平地で静止している状態でいつでも入ることが可能。直感的な操作でブロックパーツを繋ぎ合わせていくだけで簡単に車両を組み立てることができる。まずはチュートリアルやビルダー内にあるテンプレートを基に車両を組み立てて、操作方法や仕組みを理解していくといいだろう。

ビルダー内の操作にある程度慣れてきたら、自身のアイデアを元にオリジナルの車両を作成してみよう。いきなり緻密なパーツ構成が要求されるという関係で、複雑な車両を組み立てるのは敷居が高い。そのため、チュートリアルで作成した4輪車の改造や、一回り大きな8輪車の組み立てからチャレンジしてみてほしい。組み立ての際はブロックパーツをスティックで移動してパーツ同士を隣接させ、緑色の枠でパーツが囲まれた状態で設置すれば繋がっていく。各パーツはカラーリングも自由に変更可能で、見た目にこだわることができる。

ブロックパーツにはさまざまな種類が存在し、外装やタイヤといったパーツは好きなだけ組み込むことが可能。ゆえに、あまり外装を厚くしすぎると重すぎて車両が動かなくなったり、車両バランスが崩れてしまったりと、車両としての機能を満たさなくなってしまう。組み立ての際には各パーツの重量にも気を配りたい。なお、エンジンやガジェットなどの動力を必要とするパーツは積載数が限られる。これらの積載数は、マップ上のパワーコアと称される資源を集めることで増えていく。


キャンペーンモードの序盤は、地上を走る車両のパワーで貨物を押しすすめて運んでいく。貨物の中には重量のあるものや崖際に点在しているものがあり、それらを運ぶ際に衝突や落下の衝撃で車両がバラバラになってしまうこともある。物理演算の効いたブロックの破壊表現は非常に見応えがあるが、再度目的地まで向かう長い道のりはフラストレーションが溜まるものだ。しかしながら、本モードには発見済みの回収ドローンへのファストトラベル機能が搭載されているほか、車両が全壊してしまった場合でも近くの安全な場所からすぐにリスタートできるよう配慮がなされているので安心してほしい。

貨物を効率よく回収していくためには、回収する貨物によって車両の形状を工夫しながら取り組む必要がある。車両の形状を組みなおしていく過程も楽しいものだが、回収のたびに逐一組みなおすのは少々煩わしいものだ。そこで本作には、その救済措置ともいえる設計図保存機能と変形機能が存在する。


設計図保存機能は、完成した車両を設計図として一時保存できるものだ。ビルダーにて保存した設計図を選択することで、自動的に保存した形状の車両が組み立てられる便利な機能になっている。なお設計図はオンライン上で共有することができ、自身が作成した設計図をアップロードしたり、他のプレイヤーが作成した設計図をダウンロードして使用することもできる。クラフトが苦手なプレイヤーにとってもありがたい機能だろう。

そして変形機能は、走行中にあらかじめ登録した車両に変形できるというものだ。車両は4種類まで登録可能。この機能を用いれば、ビルダーに入らずとも貨物回収に適した形状へと瞬時に切り替えられる。ブロックが一瞬ばらけてガシッとまとまる、少年心をくすぐる変形シーンは見た目的にも楽しい。


キャンペーンモードでは、パワーコアを回収して複数のエンジンを搭載することで車両スピードが上がり、大きな貨物も運べるようになる。貨物を引き寄せる電磁板などのガジェットを入手すれば、それまで入手できなかった場所の貨物も回収できるように。探索を進めてさまざまパーツを回収していくことで、大型トラックや水陸両用車、潜水艦やジェット機など、作成できる車両のバリエーションも増えていく。車で地上を駆け巡り、潜水艦へ変形して海を渡る。そして空高く浮かぶ島にジェット機で向かうといったように、陸・海・空を自身が創造した車両で自由自在に駆け巡って宇宙船の完成を目指そう。なお、キャンペーンモードは最大8人のマルチプレイに対応している。美しく広大な惑星を共に巡って観光してみるのも一興だろう。

乗り物の速さを競い合うラリーモードとレースモード


次に紹介するモードはラリーモード。広大な荒野マップの各地で行われるレースに参加し、レースの報酬で得たブロックパーツで車を強化しながら優勝を目指していく。シンプルなトラックや森の小道、高低差の激しい山道など、コースのバリエーションは非常に豊富。レースに合わせた車を創造し、立体的な構造の自然溢れるコースを攻略していく楽しさが詰まったモードだ。

レース前にはキャンペーンモードと同様に、所持するパーツを組み合わせて乗車する車を作成する。各レースにはあらかじめテンプレートの車が用意されており、必要なパーツが揃っている場合にオートビルド機能を用いれば、自動的にブロックがガチャガチャと組み合わさってレース用の車が完成する。手っ取り早くレースを楽しみたい場合に利用するといいだろう。


車を組み立てたらレーススタート。レースには自身の車1台とCPU車が3台、計4台が参加する。コースを把握しつつ、位置取りを考えながらCPUを出し抜いてゴールを目指そう。レース中におすすめしたいのが視点変更だ。本作には8種のカメラアングルが用意されている。デフォルト視点となる車両追跡視点のほか、一人称視点や上空から見下ろすヘリコプター追跡視点などが存在する。

筆者がレースに適していると感じた視点は、レーシング視点と運転席上視点だ。レーシング視点はデフォルト視点よりもカメラが車両に接近するようになっており、良好な視認性を確保しつつ疾走感を感じられる。運転席上視点は運転席の真上から前方を映し出す視点で、レースの臨場感を味わうことができるものだ。ちなみに視点変更はゲーム内のすべてのモードで行うことができる。それぞれのモードで自身に合った視点を探してみてほしい。


続いてレースモードは、ラリーモードと同様に車を作成してレースを行うモードになる。レースモードでは、初期状態ですべてのパーツが解放されている。レーシングカーに乗車する直線レース、潜水艦を用いた水中レース、ジェット機を操るエアレースなどの多様なコースで、全パーツを駆使してひたすら最速を目指していくストイックなモードになっている。

各レースにはリーダーボードが用意されており、オンライン上でタイムを競い合うことが可能だ。タイム短縮を図るためには、車両の空気抵抗も重要となる。ビルダーでは「空気抵抗」の項目をONにすることで、色分けされた風を示す矢印が表示されて空気抵抗が視覚化される。尖ったブロックや丸ブロックを車両の重量も確認しながら上手く配置していきたい。

なお、レースモードはオンラインマルチプレイにも対応しており、フレンド同士で熾烈なレースが繰り広げることが可能。本格的なレースゲームのような楽しみ方ができるのも本作の魅力だ。

自由に好きなだけ乗り物を作れるサンドボックスモード


最後に紹介するのはサンドボックスモード。開始時にすべてのパーツが解放されており、プレイヤーが自由に好きなだけ乗り物を作れる、もっとも想像力を掻き立てるモードだ。なお本モードも、オンラインを通じて他のプレイヤーと共にプレイすることができる。

本作ではレーシングカーやジェット機のほか、2足歩行のロボットや地を這うサソリのような乗り物やキューブ型の空飛ぶ乗り物など、プレイヤーのアイデア次第でさまざまな乗り物が創造できる。また先述したように、プレイヤーが作成した乗り物は設計図としてオンライン上で共有することが可能だ。都合上お見せすることはできないが、本作内には先んじてプレイしている海外版ユーザーによって作成されたウィットに富んだ設計図が溢れている。自身でクラフトせずとも、そうした設計図をダウンロードし、完成した乗り物を操作するだけでも十分に楽しめる。もちろん我こそはというクラフト職人は、巧みな技術とアイデアによって創造した乗り物をアップロードしてコミュニティを賑わせてほしい。


このように、モードごとにまったく異なるプレイフィールを感じられる本作。直感的な操作でブロックを繋ぎ合わせていくだけで多彩な乗り物が簡単に作成できるため、物理演算を魅力とする他のクラフトゲームに比べて敷居は低くなっている。この手のクリエイティブなジャンルに興味はありつつも手を出していなかったというプレイヤーも、ぜひ一度体験してみてほしい。

『トレイルメーカーズ』は、PS4向けに12月10日発売予定だ。