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カナダのデベロッパーPhoenix Labsは6月12日、共闘アクションRPG『Dauntless(ドーントレス)』の大型アップデート1.3.0を実施。日本国内のNintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One/PC(Epic Gamesストア)の各ストアにて配信が開始された。

今回のアップデートでは、新たなベヒモスや複数の亜種ベヒモスが登場する「闇エスカレーション」を導入。新モードとなる「訓練場」や新たなハントパスの実装、メインメニューの刷新なども行われている。本稿では大型アップデートを迎えた本作を先行プレイのもと、数あるハンティングアクションゲームの中で本作ならではの魅力をお伝えする。

1500万人を超えるユーザーを繋ぐクロスプレイ

『ドーントレス』は、『モンスターハンター』シリーズから影響を受けた基本プレイ無料の共闘アクションRPGだ。イラストをそのまま3Dモデルに落とし込んだようなアニメーショングラフィックによってファンタジーな世界観が描かれる。プレイヤーはエーテルをエネルギー源として浮遊する無数の島々「砕かれた大地」を訪れ、エーテルを喰らう凶暴な巨大生物「ベヒモス」を狩るスレイヤーとして討伐に向かう。最大4人の協力プレイに対応しており、フレンドやオンライン上の見知らぬプレイヤーとともに狩りを楽しむことができる。

本作は2019年5月にPC版を正式リリースし、後の12月には日本語対応とともにNintendo Switch/PlayStation 4/Xbox Oneにてコンソール版を展開。2019年12月時点で全世界のプレイヤー数は1500万人を突破している。各プラットフォーム間のクロスプレイやEpic Gamesアカウントを利用したクロスセーブにも対応しており、好みのプラットフォームで遊びやすい環境が整っている。

本作は自動マッチングシステムを採用しており、メインメニューなどから各種コンテンツや討伐対象のベヒモスを選択することで、同じ目的を持つプレイヤー同士がマッチングされる仕組みになっている。世界中で多くのユーザーがプレイするなか、現在主流となっているエンドコンテンツをはじめ、序盤に登場するベヒモスでも他のプレイヤーとスムーズなマッチングがなされる。なお、マッチング待機中は拠点となる前線基地「ラムズゲート」で自由に過ごすことができ、自身の装備を確認したり、ショップでアイテムを作成することも可能だ。

気軽に狩りに参加できるユーザーフレンドリーな戦闘システム

各コンテンツの主軸となるベヒモス討伐は、飛行船から降り立ったフィールドで対象のベヒモスを探し出すべく探索することからはじまる。フィールドを走り回って探索していくことになるが、装備の一つである「ランタン」を使ってベヒモスの位置を探ることも可能だ。フィールドは狭すぎず、広すぎずといった印象で、探索にはそれほど時間を要さないだろう。また基本的にフィールド上には雑魚が存在せず、採集要素も最小限に抑えられている。エンドコンテンツとなる「エスカレーション」や「試練」など、コンテンツによっては探索要素をカットしているものもあり、すぐにベヒモスとの戦闘へ移行できるように設計されている。

戦闘においては、7種の武器種から好みの1種類を選択することになる。扱いやすい万能型の「ソード」、溜め攻撃によって強力な一撃を繰り出す「アックス」、大きな隙を生み出す気絶や妨害に優れた「ハンマー」、ダッシュによる移動性能や攻撃速度が高い「チェインブレイド」、部位破壊に特化した「ウォーパイク」、遠距離攻撃を仕掛ける「リピーター」、拳によるコンボでバフを維持しながら強打を狙う「エーテルストライカー」といったように、多彩な武器が用意されている。

本作における武器種ごとのアクションはそれぞれ特徴付けがなされており、武器ごとに異なるプレイフィールが味わえる。そしてハンマーは弾薬を消費した爆発攻撃、アックスは武器を投げる投擲攻撃といったように、ハンティングアクションとして馴染みのある武器種についても本作ならではの性質が盛り込まれている。今回のアップデートにて、実際に操作しながらコマンドリストやダメージ値が確認できる「訓練場」も追加された。訓練場で武器を切り替えながら、自分のプレイスタイルに合ったものを探してみてほしい。

本作には20体以上の原種となるベヒモスが存在し、亜種などのバリエーションを含めれば計50体以上になる。それぞれのベヒモスは独自の行動パターンを持っているが、基本的に他のハンティングアクションと同様にヒット&アウェイ戦法が基本となる。相手の行動パターンと弱点を観察し、隙を狙って一撃を加えていくのだ。有効な攻撃を重ねて部位破壊も狙っていこう。戦闘中は自身の体力やスタミナ管理も欠かせない。

戦闘には、スタミナ回復や攻撃速度アップといった効果を持つアイテムを3種類まで持ち込むことができる。また体力回復アイテムとなる「ポーション」は別枠で、探索ごとに自動で補充される仕組み。個数は5個と少ないため、被弾はなるだけ避けていきたいところ。しかしながら、フィールド上に回復スポットが存在するほか、力尽きた場合には3回まで自己蘇生が可能。加えて、パーティーメンバーが蘇生することもできる。それらの蘇生システムをふまえたうえで、討伐の失敗条件は「危険度(後述で説明)が100%の状態ですべてのプレイヤーが力尽きる」という、他のハンティングアクションゲームと比較すると緩やかなものになっている。

本作では、ベヒモスの体力がハートマークによって4段階で視覚化される。攻撃パターンが熾烈化する「激怒状態」についても、ベヒモスのアイコン周りが赤く表示されるようになっているため、ひとめで確認できる。本作独自のシステムとしては、属性攻撃が強力になる「エーテルチャージ状態」という状態変化があり、ベヒモスのアイコン周りが青く表示されることで視認できる。そして先の討伐失敗条件でも挙げた「危険度」は画面上にパーセンテージで表示される。危険度は時間経過やプレイヤーが力尽きることで上昇していき、100%になると被ダメージ上昇、蘇生不可のペナルティが発生するため要注意だ。このように、本作では狩りの進行状況やベヒモスの状態がひとめで分かるようになっており、ハント歴の浅いプレイヤーでも狩りの状況を瞬時に把握できるだろう。

準備フェーズを簡略化し、プレイ時間を狩りに集約

ベヒモスの討伐に成功すると、討伐結果がランク付けされ、ベヒモスを剥ぎ取ることなくランクに沿った報酬が入手できる。剥ぎ取りを面倒に思うプレイヤーには有難い仕様だ。ちなみに、ベヒモスの部位破壊時には素材が得られる球が落ちるのだが、無理に拾わなくても自動回収されるので覚えておこう。

報酬で入手した素材をもとに、さまざまな武器や防具などを作成・強化することができる。武器や防具には炎・氷・地・雷・光・闇属性があり、炎属性の敵には氷属性の武器が有効、光属性の敵には光耐性を持つ防具が有効といったように、属性の相性が存在する。各装備には属性値が分かりやすく明記されているため、装備構成の参考にしてほしい。ちなみに装備の強化素材には、各属性のオーブやアークストーンなどベヒモス共通のものを用いる場面が多く、不足している素材によっては通貨が併用できるものもある。ゆえに装備の強化のために特定のベヒモスを周回するといった局面が少なく、さまざまなベヒモスが討伐対象の視野に入るメリットを生んでいる。

武器や防具には攻撃・防御力や属性値のほか、固有効果やユニークスキルとなるパーク、そしてセルスロットが設けられている。セルスロットには攻撃や補助といった、スロットに設定された種類のセルを装着することが可能。体力上限アップや回避性能の向上、会心率アップなど、自身のプレイスタイルにあったセルを装着することで、強さを追求していくのも醍醐味だ。そのほか、異なる効果を持つランタンの作成や消費アイテムの購入・作成も可能だ。このような準備フェーズにおいては、消費アイテムの補充や食事バフにかける時間を省略することで、すぐに次の狩りへと出発することができる仕組みになっている。

シーズンパスの報酬や有償アイテムで外見をカスタマイズ可能

本作にはシーズンパスとなる「ハントパス」があり、ベヒモス討伐などでハントパスレベルを上げることによって、装備の外見を変更するトランスモグや染料、エモート、ゲーム内の有料通貨となるプラチナといった報酬を得ることができる。通常のハントパスは無料版であり、有料版となる「エリートハントパス」も存在する。エリートハントパスでは、より多くの報酬が貰えるほか、マスタリー経験値(熟練度)の上昇や討伐時の追加報酬といった特典がある。そのほか、ゲーム内の有料通貨でトランスモグや染料といったアイテムをストアで購入して華やかに着飾ることも可能だ。

闇エスカレーションを追加する大型アップデート「虚無の喚び声」を実装

さて、そんな『ドーントレス』では6月12日、大型アップデート となる「虚無の喚び声」が実装された。今年最大の大型アップデートの目玉となるのは、第3のエスカレーションとなる「闇エスカレーション」の追加だ。闇エスカレーションには、「闇に侵されしネイザガ」「闇に侵されしコシャイ」「闇に侵されしドラスク」と、新たな特殊攻撃や行動パターンを持つ3体の亜種ベヒモスが追加される。

エスカレーションとは、ランダムに出現する独自の特性を持ったベヒモスを連続して討伐し、エスカレーションレベルを上げていくエンドコンテンツだ。コンテンツ遂行中はアイテムの補充ができず、複数のベヒモスを相手にする局面もあるため、通常の討伐コンテンツよりも難度の高いものになっている。エスカレーションレベルはベヒモスを素早く倒すことで上昇値が上がり、最奥までに一定のレベルに達することで、エスカレーション専用のベヒモスと戦うことができる。

今回追加された闇エスカレーションの最奥には、新種のベヒモスとなる「トラクス」が登場する。蛇のような姿をしたトラクスは、ポータルを利用したワープ攻撃や上空に飛び上がった後に急降下する叩きつけ、プレイヤーを拘束して大ダメージを与える捕食攻撃など予想外のトリッキーな攻撃を仕掛けてくる。トラクスの討伐報酬で作成できるレジェンダリー武器には、どんなセルでも装着できるプリズムセルスロットが2か所設けられる。またユニークスキルは、周囲の敵に闇属性ダメージを与えた後に空高くテレポートし、落下攻撃によってさらに闇属性ダメージを与えることができる。

そのほかにも、トレーニングモードとなる訓練場の追加やメインメニューの刷新、新たなハントパス「遺物と遺跡」の実装やソーシャル機能の改善、多くのバランス調整やパフォーマンスの改善がなされている。また本シーズンでは、シーズンを通してゲーム内の物語が進化し、今後数週間の間、プレイヤーたちの選択によって世界と物語に大きな変化が現れるという。なお、7月にはサプライズを用意した新たなアップデートを予定しているとのこと。

本アップデートを含め、今後も進化し続ける共闘アクションRPG『ドーントレス』。本稿をきっかけに、さまざまなプラットフォームで展開される本作に興味を持ってもらえれば幸いだ。『ドーントレス』は、Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One/PC(Epic Gamesストア)にて配信中。日本語にも対応している。

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