『アーマード・コア6』「Chapter 1」を越えた傭兵に贈る「Chapter 3」までのシリーズ未経験者目線の攻略ガイド。慣れてきた人向けの「中級編」
先日8月25日、『アーマード・コア』シリーズ(以下、『AC』シリーズ)最新作となる『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』 (以下、AC6)が発売された。対応プラットフォームはPC(Steam)およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S。ナンバリング前作である『ARMORED CORE VERDICT DAY』発売から約10年が経過しており、長き時を経てついに発売された新作となる。
発売から約1週間が経過した本作。すでにネット上では、立ちはだかる強敵に苦しめられるレイヴンたちの姿を数多く見ることができる。本作では試行錯誤を重ね、研鑽を積むこと突破の糸口を見出すことが求められる。満足に機体を操作できるようになるところから始まり、たびたび話題に上がる序盤の鬼門となるボス「バルテウス」に心を折られかけた人も大勢いるはずだ。バルテウス対策を含むChapter 1の攻略に関しては、別の記事で紹介している(該当記事)。
しかし苦戦を強いられながらも、徐々にルビコンでの傭兵稼業に慣れてきた人もまた、増えてきた頃合いではないだろうか。今回はそんなChapter 1を乗り越えた方に向け、Chapter 2からChapter 3にかけての詰まりやすいポイントを、筆者の経験をもとに攻略情報を紹介する。激化する戦いの中で、さらなる難敵を越えるための参考にしていただきたい。
※本稿はフロム・ソフトウェアからコードの提供を受け、本作Steam版でのプレイに基づき執筆している。また本稿における記述はApp Ver.20 Regulation Ver.1.01時点の情報となる。なお本稿には『AC6』Chapter 2およびChapter 3のミッション内容に関する記述やスクリーンショットなどを含むため、閲覧の際は留意されたい。
詰まりポイント1「弱点が限られる敵に詰まる」
Chapter 2に入って最初に立ちはだかるのが、ミッション「グリッド086侵入」で戦うことになるボス「スマートクリーナー」だ。ここまで辿り着いたプレイヤーならば、道中の戦闘で苦戦することはないだろう。しかし最深部に待ち受けているこの巨大重機は、全身が厚い装甲に覆われており、正面にある開口部と、背面にある溶鉱炉のような場所にしかほぼ攻撃が通らない。しかし正面に立てば両腕の巨大な採掘ドリルによる近接攻撃と、開口部から火炎放射が襲いかかる。背面の溶鉱炉からは定期的に炎が噴出し、近づく敵に上から降り注ぐ、厄介なボスだ。
スマートクリーナーは決して攻撃の種類が多いわけではなく、動作も単純なものが多い。しかしその巨体による両腕の薙ぎ払いは予想よりも攻撃範囲が広く、一撃が非常に強力だ。思いのほか、近づくリスクが高いと感じた人もいるはず。攻撃をくぐり抜けて正面の開口部を狙う攻略法もあるが、今回おすすめしたいのは4脚を用いた空中からの攻略法だ。スマートクリーナーの攻撃のほとんどは地上に向けたもので、一定以上の高度を取れば一切当たらない。そこで4脚のホバリング性能を活かし、空中から安全に背面の溶鉱炉を攻撃しようというものだ。
注意しておきたいのは、ホバリングする際に低い高度を維持しないということ。背面の溶鉱炉を狙う際に、噴出する炎に直接当たってしまうリスクがあるからだ。炎が当たらない高さまで上昇できれば、そこからはENの続く限り一方的に攻撃ができる。4脚の積載量を活かして、バズーカやグレネードなど火力の高い武器を持ち込むのも有効だ。スタッガー状態にした際には、正面に降りてEN回復をしつつ開口部を攻撃してもよいだろう。また、スマートクリーナーは体力が半分を下回ると行動パターンが増えるが、基本的な戦い方は変わらない。機体特性を活かすことで攻略のハードルをぐっと下げることができる、本作のアセンブル要素の重要性を学べるボスであるといえる。
詰まりポイント1の攻略情報まとめ
・正面は危険なのでなるべく立たないようにする。
・一定以上の高度を取ると一切の攻撃が当たらない。
・4脚のホバリングを使えば空中から溶鉱炉を一方的に攻撃できる。
詰まりポイント2「ふたたび強いボスに詰まる」
Chapter 2最後となるミッションが「海越え」だ。ミッション名を見た瞬間に「壁越え」を思い出し、思わず身構えた人もいるのではないだろうか。前半は戦闘らしい戦闘はなく、衛星からの攻撃を避けながらひたすら進んでいくだけ。その後、最深部の敵を殲滅させたあと、カーゴにアクセスしようとすると、頭上から降ってくるボス「C型兵器シースパイダー(以下、シースパイダー)」との戦闘となる。強力な主砲やミサイル、ホーミングするレーザーなど多彩な射撃手段をもち、巨大な脚部による近接攻撃もある。ひとつひとつの動作こそ緩慢だが、それぞれの攻撃が嫌らしいタイミングで同時に襲いかかってくる。
まず初手として、シースパイダーはカーゴにアクセスしたプレイヤーめがけて頭上から落下攻撃をしかけてくる。カーゴから離れて攻撃を避けたあと、実際に動き出してこちらへと攻撃を始めるまでには若干の猶予があるのを覚えておきたい。このタイミングに一気にこちらの攻撃を叩き込むことで、戦闘開始前にボスの耐久値を減らして優位に進めることができる。こうした開幕の硬直時間に攻撃タイミングがあるのは、シースパイダーだけではない。今後も狙えそうなときには積極的に狙っていくべきだろう。
シースパイダーの戦闘において注意したいのは、やはり射撃武装による弾幕だ。とくに主砲が強力で、攻撃に当たってしまうと耐久値をかなり削られてしまう。警告のアラートを見逃すことなく、しっかりと回避に専念するべきだろう。射撃武装全般に対して有効な立ち回りとしては、なるべくボスの足元に潜り込んでおくことを推奨したい。特に足元は各種レーザーの死角となっており、距離を詰めるだけで強力な主砲を封じることができる。一方で接近した際の脚部による攻撃には注意したい。脚部の攻撃はボスの正面に対して繰り出されるので、常にボスの左右や背面に回り込むことを意識するとよいだろう。
似たような強敵の「バルテウス」と大きく異なるのは、シースパイダーはパルスアーマーをもたないという点だ。常にスタッガー状態を狙っていけるので、衝撃力の高い武器を重視して用意しておきたいところだ。ミサイルなどの誘導兵器が飛んできていないタイミングであれば、懐から近接攻撃も狙っていきやすい。射撃武器ならばガトリングガンやグレネード、近接武器ならばパイルバンカーのような高い威力をもつ武器が輝く場面といえる。また、同ボスは耐久値が高いと感じるプレイヤーも多いようで、戦闘中に弾切れになるケースもさほど珍しくない。よって、弾薬を節約できるという点においても、近接攻撃を多用していくのは有効といえるだろう。
しかし、シースパイダーは耐久値が減ってくると形態変化し、空中へと浮上してしまう。さらにプレイヤーに向けて広範囲の爆発が起こるレーザーを照射してくる。この形態では足元にいるのが逆に危険になってしまうのだ。回避するためにはプレイヤーは大きく離れたり、空中へと飛ぶ必要が出てくる。機動力のある機体ならば地上で攻撃を避けることも可能だが、この形態への対抗策として4脚で戦闘に臨むのも悪くない選択肢だろう。
シースパイダー戦では、安定した威力と衝撃力をもつミサイルが、機体構成問わず使いやすいと感じた。また、前述した通り、高火力武器中心の構成でスタッガー状態に持ち込むのは引き続き有効だ。常に高速で飛び回っているわけではないので、アサルトブーストからの近接攻撃も狙いやすいということは覚えておきたい。自分なりに火力を出せる戦い方を見つけることで、突破できるボスといえるだろう。
詰まりポイント2の攻略情報まとめ
・基本形態では懐に潜り込んで戦うことで強力な攻撃を封じられる。
・近接攻撃を避けるために正面には立たないように回り込むことを意識する。
・高火力でスタッガー状態を積極的に狙っていく。
・後半の形態は真下に立つのは危険で、空中に飛ぶと攻撃を回避しやすい。
詰まりポイント3「強力な攻撃をもつ機体に囲まれて詰まる」
Chapter 3で意外と苦戦しそうなポイントが、ミッション「観測データ奪取」だ。観測データを回収するまではさほど苦戦することのないミッションだが、その後現れる惑星封鎖機構の執行部隊に手を焼いた人もいるはずだ。この辺りから対峙する機会が増えるLC機体は、MTより耐久力が高く、強力な長射程のレーザー攻撃をおこなってくる。今回のミッションでも、無数のLC機体がプレイヤーを包囲し、四方からレーザーが絶えず飛んでくる状態となる。足を止めた瞬間、レーザーによって機体を穴だらけにされてしまうのだ。また、LC機体の中には盾を所持した隊長機が存在しており、執拗にプレイヤーを追いかけ回してくる。ボス戦とは違った方向性で難易度の高いミッションであるといえる。
多数の敵を相手にする際に意識しておきたいのは、一対一での戦闘を常に心がけるということ。すべての敵機の位置や、攻撃を把握して適切に対応することは難しい。幸いにも、LC機体の多くは足を止めてその場から動かない。遮蔽物を活かして攻撃の数を減らし、各個撃破していくのが安全な戦い方となる。また、一箇所に敵が固まっているような状況ならば、アサルトアーマーのような範囲攻撃は非常に有効だと感じた。敵の登場に合わせて密集している地点に使用することで、先手を打って敵の数をある程度減らすことができる。援護してくる機体をすべて排除してから隊長機と戦うのか、先に隊長機を落としてから残った機体を撃破するのかは、プレイスタイルにあわせて適宜変えていくとよいだろう。
また、LC機体との戦闘後に敵艦の撃破もしなければならない。ステージの進行方向から見て右奥に垂直上昇カタパルトがあり、高台に登ることができる。ここから近づいてきた敵艦の艦橋へと飛び移ることで攻撃できるようになる。また、この高台はLC機体との戦闘においても射線を切ることができるため、うまく活用したいところだ。敵艦から出現する子機はすべて破壊する必要はなく、飛び移れる距離まで敵艦が迫ってきたら無視してしまっても構わない。最後に崖下へと落下してしまわないよう、EN管理には注意しよう。遮蔽物の利用や、撃破する優先順位付け、倒すべき敵と倒さなくてよい敵の把握と、多数との戦い方を否が応でも学ばされるミッションとなっている。
詰まりポイント3の攻略情報まとめ
・「LC機体」に囲まれるのはとても危険。
・遮蔽物や高台を利用して、極力一対一の状況を作り出す。
・開幕アサルトアーマーで敵の数を減らすとその後が楽になる。
・子機はなるべく無視して最速で敵艦を撃破してしまうとよい。
詰まりポイント4「的確に攻撃を当てられず詰まる」
Chapter 3最大の山場となるのが、最後のミッション「アイスワーム撃破」だ。強力な兵器を破壊するため、各陣営が一時的に手を取り合うという、物語的にも熱い展開が待っている。このミッションでは長距離狙撃をアイスワーム本体に撃ち込むために、「スタンニードルランチャー」を使用して防壁を剥がすという、実質的にイベント戦のような内容となっている。しかし中にはうまく当てることができず、せっかくの盛り上がる演出を台無しにしてしまった人もいるのではないだろうか。難易度としては極端に難しい内容ではないものの、とにかく時間がかかってしまうことも珍しくないはずだ。
前提として、まずこのミッションにおいてスタンニードルランチャー以外の武器は、アイスワームがダウンしている最中にしか使用しない。よって、限られた時間でダメージを稼ぐことのできる瞬間火力の高い武器を選ぶべきだろう。バズーカ、グレネード、ショットガンなどの単発高火力の武器はもちろん優秀で、特にパイルバンカーはもっとも推奨される武器のひとつといえる。限られた時間でできる限り耐久値を削り取るためにも、用意できる最大火力を積んだうえで戦闘に望みたい。
実際の戦闘では、いかにスタンニードルランチャーをアイスワームの頭部に当てられるかが重要となる。アイスワームは基本的に地面を潜っており、地表に姿を現している間もかなり速いスピードでフィールドを動き回っている。側面からの射撃では効果がなく、ただ撃つだけでは頭部に直撃させることはできない。適切なタイミングで真正面からスタンニードルランチャーを当てる必要がある。狙い目はいくつかあるが、ミッション開始直後のアイスワームは僚機にターゲットが向かなければ、プレイヤーの目の前に顔を出すことが多い。空へ向けて顔を出して伸び切った瞬間、アイスワームの動きが一瞬止まるので、このタイミングにスタンニードルランチャーを撃ち込むと綺麗に当たるはずだ。距離が近すぎると真上を狙う形となり、アイスワーム側面に着弾した判定になってしまうため、もし不安な場合はある程度機体を上昇させてから狙うとよいだろう。
それ以降、基本的に狙い目となるのはアイスワームが真上に伸びて頭部を一瞬だけ傾げるタイミングだ。この動作の直後に叩きつけをおこなってくるため、もし外してしまった場合、距離が近いと手痛い反撃のリスクがあることだけ注意しておこう。慣れてくると顔の出し方でアイスワームの動きが読めてくるので、狙えるタイミングも判断しやすくなるはずだ。もうひとつ、アイスワームがプレイヤーの右側から左側へと移動しているタイミングも狙いやすい。ここで狙いにいく場合は、機体を左へと走らせておくといい具合に頭部が狙いやすい角度になる。
なお、スタンニードルランチャーは攻撃ボタンを押してから、実際に攻撃が発射されるまでに若干のタイムラグがある。コツとしては、頭部を傾げたのを確認してから撃つのではなく、頭部が伸び切って動きが止まった瞬間に撃つという意識をもっておくとよい。実際に動画を用意してみたので、少しでもタイミングをつかむ手助けになれば幸いだ。
アイスワームは耐久値が減ると行動パターンの変化がある。はじめは子機を展開してくるものの、これらはプレイヤーが率先して処理をする必要はない。放置していても、出撃している僚機が勝手にすべて片付けてくれるため、ここは彼らに甘えて次の攻撃タイミングを待っておくべきだろう。注意したいのはその後、攻撃パターンが追加されると同時に、戦闘不能の僚機が続出してしまう。こうなってくると、アイスワームから放たれるミサイルたちが集中してプレイヤーへと襲いかかってくる。地面を這うミサイルはアイスワームに集中していると見落としやすく、思いのほか避けづらい。すべて当たるとかなり耐久値を削られてしまうので、場合によっては回避に専念しなければならないことも多い。
また、前半/後半を通じてアイスワームとの衝突にも注意すべきだ。「アイスワームを追いかけていたら激突してしまい、耐久値が減っていなくとも一撃で機体が破壊されてしまう」といったことも珍しくない。対策としては、アイスワームの位置を適切に予測する必要がある。ここで有効なのは、UI下部に表示されているコンパスだろう。ミッション中は常に赤いマーカーが表示されており、最低でもアイスワームの方角を判別できるようになっている。常に赤いマーカーのある方向に向いておくことで、視界外に出現されてしまう事態は避けられるだろう。ほかにも4脚ならば、アイスワームが動き回っている間は空中に退避することで比較的安全にやり過ごすことができる。もしアイスワームとの接触事故が多い人は一考の余地ありだ。
慣れてしまえば単純作業に近いミッションではあるものの、初めてプレイした際には緊張感やそのサイズに圧倒されてしまい、失敗することも多くなるだろう。筆者もまた、初めてプレイした際には残り一撃というところで焦って追いかけた結果、アイスワームと接触してしまい機体が爆散した苦い経験がある。ここまで辿り着いたプレイヤーであれば、アイスワームを撃破できるだけの技量をすでに持ち合わせているはず。どうかめげずに挑戦してみてほしい。
詰まりポイント4攻略情報まとめ
・スタンニードルランチャー以外は瞬間火力の高い武器を持ち込む。
・開幕は攻撃チャンスなのでしっかりと頭部を狙う。
・スタンニードルランチャーは発射が遅いので気持ち早めに撃つくらいがちょうどよい。
・子機は放置して味方に任せてよい。
・後半はしっかりとミサイルを避けないと痛い。
「バルテウス」や本稿で攻略した「シースパイダー」をはじめ、本作にはプレイヤーの心を折るべく立ちふさがる強敵が数多く存在している。筆者が本作を周回した上での考えとして、難敵を突破するための糸口は、やはり試行錯誤と最適化にあると感じた。敵の行動パターンを覚え、どうすれば安全にやり過ごせるのかを考える。どのように攻撃すれば効果的に敵の耐久値を減らしていけるか、最適な武器選びや攻撃手順を組み立て、再挑戦する。そんな試行錯誤含むプレイスタイルが、機体のアセンブル要素を通じて実現される。そうした経験を通じてゲームへの理解度が深まるほどに、プレイヤーのできることも増えてくる。本作の奥深さと醍醐味は、トライアル&エラーを積み重ねていったその先に見えてくるのだろう。
本作は決して簡単なゲームではない。が、困難を乗り越えるための手段が至るところに散りばめられている。本記事もまた、難所を突破するための手助けとなれば幸いだ。そしてChapter 3を終えたときは、苦節を乗り越えた立派な独立傭兵として、その先に待つさらなる戦いに自信をもって身を投じてほしい。
『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』はPC(Steam)/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。