都市オープンワールド『Neverness to Everness(NTE)』で始める、新生活。CBT記事を書いてたら、家買って生活する写真だらけの暮らし報告になった
Perfect World Games傘下のHotta Studioが現在開発中の『Neverness to Everness』(以下、『NTE』)。開発元であるHotta Studioが手がけた『Tower of Fantasy(幻塔)』の流れを汲む、基本プレイ無料のオープンワールドRPGだ。今回『NTE』のクローズドベータテストに参加する機会に恵まれたため、先行プレイ感想をお届けしたい。
『NTE』は、Unreal Engine 5で開発中のオープンワールドRPG。現時点で告知されている対応プラットフォームは、PS5/PC/モバイル。『NTE』の舞台となるのは、異象(アノマリー)と人間が共存する大都市ヘテロシティ。プレイヤーは骨董品屋「エイボン」の鑑定士であり、また“免許証なし”の異象ハンターとなって、ありとあらゆる異象に関する依頼を受け解決していく。
今回開催されたクローズドベータテストは「奇点テスト」と銘打たれている。東京ゲームショウに出展されたバージョンでも登場した橋間地(はしまち)に加えて、新たに絵空町(えそらまち)、未聞浦(みもんうら)、M10区(異象管理局)の3つのロケーションが追加されている。
言葉は分からなくても、伝わること
今回の試遊記事を読んでいただくにあたって、読者の皆様にまずお断りしなければならないことが2つある。1つ目は、今回の奇点テストが中国語のみに対応しているということ。2つ目は、筆者は中国語が読めないということだ。つまり、筆者は事前に仕入れた情報以外ほとんどストーリーを理解できなかったのである。そのため、本稿ではストーリー面の掘り下げをほとんど行えないことをご了承いただきたい。
代わりに本稿で取り上げるのは、物語の舞台となるヘテロシティそのものと、そこに暮らす人々の生活だ。ストーリーを理解できないままに4日間のクローズドベータテストを遊び続けてしまったほどの魅力が、そこにはあった。まずはチュートリアル終了後に流れるムービーのスクリーンショットをご覧いただきたい。
都市が舞台のゲームは数あれど、そのほとんどはキャラクターたちが派手なアクションを披露するために用意されたものであると筆者は考えている。スーパーパワーを持つ主人公がビルからビルへと飛び回ったり、突然現れた敵キャラクターがビルを破壊してその能力を示したり、といった具合だ。
その点、ヘテロシティは大きなビルやランドマークだけでなく、そこに生活する人々の等身大の暮らしが表現されている。徹底的に人々が住む場所として描かれているのだ。ここまで「生活感」が漂う都会も珍しいだろう。どこかアジア的、特に日本の都市部を思わせる街並みには安心感すら覚える。
遠くに見える街並みもきちんとゲーム内に存在しており、近づけばスタミナが続く限り登ることもできる。さらにジャンプ中にお助けキャラをカイトのように開けばグライダー飛行も可能と、近年ではおなじみとなったオープンワールドゲームの常識は一通り備えている。
また、街を探索していると、敵キャラクターである異象(アノマリー)と遭遇することも。なかには特定のサイドストーリーが用意されていることもあった。
以下、今回の奇点テストで訪れることができた4つの地域を順番に紹介する。
経済活動の中心地、活気あふれるビジネス街「橋間地(はしまち)」
チュートリアルを終え、初めてヘテロシティに足を踏み入れる主人公を迎えてくれるのが橋間地だ。ヘテロシティの心臓部であり、経済活動の中心であるこの地域は主にビジネス街と繁華街で構成されている。主人公も、車や不動産などの大きな買い物の際にはこの町のお世話になることになる。
大都会の真ん中でありながら自然豊かな公園や噴水などの居心地のよいロケーションも用意されており、都会の息苦しさといったものをまったく感じさせない。
大通りから外れると、昔ながらの風情を残す下町も見えてくる。骨董品屋「エイボン」があるのも下町エリアだ。
橋間地には、プレイヤーが経営できるコーヒーショップも。ショッピング帰りのお客さんをコーヒーの匂いで虜にしよう。
商店街や学校、マンションが並ぶベッドタウン「絵空町(えそらまち)」
橋間地をビジネスやショッピングのエリアとするならば、絵空町は日常生活のエリアだ。アーケード商店街を中心にマンションが立ち並び、中央には大きな学校が存在する。橋間地と比べると土地の価格が安いらしく、このエリアの物件は比較的手ごろな価格で購入できることも特徴だ。
自然豊かな都会のオアシス「未聞浦(みもんうら)」
未聞浦はほか2つのエリアとは大きく異なる。建物がほとんど存在せず、まるで自然保護区のような印象だ。都会の喧騒に揉まれたヘテロシティ市民は、未聞浦でその疲れを癒すのだろう。
海上にそびえるいかつい仕事場「M10区(異象管理局)」
海の上に浮かぶM10区は、異象管理局の本部だ。そびえ立つタワーはヘテロシティーのランドマークであり、街中のどこからでもその威容を確認できる。内部では異象管理局の日々の業務が行われており、今回の奇点テストでは訪れることも少なかったものの、今後のストーリーにおいては重要な役割を果たすのだろう。ヘテロシティとは橋で繋がっており、徒歩や車で向かうことができる。
ヘテロシティの物件紹介
都市での生活において、どこに居住地を構えるかというのは重要な問題だ。お金の話に始まり、利便性、職場までの距離、雰囲気が自分にあうかなどなど……。そのたぐいの問題はヘテロシティにも存在する。今回は、絵空町と橋間地の物件を紹介しよう。
住みやすい街をそのままワンルームにしたような居心地のいい空間、絵空町の物件
158万ファンスで購入可能な絵空町の物件は、商店街に面した通りにあり駅も近い優良物件だ。お手頃な価格のため部屋はやや狭いが、ゆったりと落ち着けるだけの空間は確保されている。ヘテロシティでの単身生活のスタート地点としては、十分すぎるといえるだろう。
街を一望できる極上のラグジュアリー空間、橋間地の物件
720万ファンスで売りに出されているこちらの物件は、橋間地の一等地にある高層マンションの一室だ。マンションの一室とは思えないほどの広々とした空間からは、ヘテロシティを一望できる。バルコニーには街を見下ろせるジャグジーが完備、夜景を眺めながら1日の疲れを洗い流そう。
町を繋ぐ交通機関
上で紹介したそれぞれのエリアは、徒歩以外に車や電車といった交通機関でも行き来することができる。まずは車について見ていこう。
橋間地の販売店で購入した車は、専用のアイテム1つでいつでもどこでも呼び出すことが可能だ。車に乗り込むとドライブミュージックが流れ出し、気分を盛り上げてくれる。車には独自の物理演算が働いており、事故を起こせば傷がついてしまう。慎重に運転しよう。
電車の駅は各町に1つずつ、全3駅が存在する。プレイヤーが利用することはあまりないかもしれないが、車窓から覗く自然と人の生活が入り混じった景色はぜひ一度味わってほしい。
ヘテロシティは「暮らしやすい都会」
今回の奇点テストを通じて、プレイヤーとは直接関係のない部分までこだわりぬいたヘテロシティの作りこみを感じた。ビジネス街と居住区のバランス、交通機関や娯楽施設の発達を考えると、実際にこの世界に住むことも可能だろうと考えてしまうほどだ。また、公式動画によるとヘテロシティはあくまでも「最初に訪れる街」としてデザインされているとのこと。ほかの街の情報の公開が楽しみだ。
『Neverness to Everness』は、現在PS5/PC/モバイル向けに開発中だ。事前登録受付もおこなわれている。