[GGGotY] Okunokami Kuheiji編 『Sid Meier’s Civilization V: Brave New World』 無茶いってすみません
「本誌でも GAME OF THE YEAR をやろう」と Yasuda からの提案があった瞬間、返答に窮してしまいました。
「あれ……今年何やったっけ……」
私は記憶力に少々問題があり、とてもではありませんが一年前にプレイしたゲームを明確に「ああ、これは○月にプレイした」と思いだすことができません。先週の夕食を思いだせないようなものです。今年のゲームってそもそも何が出ていたっけ?と調べたところ、『ARMA3』や『ルイージマンション 2』が 2013 年発売となっていて自分の記憶力のなさを再確認しました。
そのような私 Okunokami が今年はこれをプレイした、今年はこのゲームだった!GotY だ!と断言できるゲーム……そうだ、あれだ!
『Sid Meier's Civilization V: Brave New World』です。無茶いってすみません。ブラウザゲームだ、ソーシャルゲームだといわれてはや数年、日本国内では 2009 年ごろからでしょうか。それでも私が好きなゲームは PC やテレビの前にどっしりと陣取って、ゆっくりプレイするタイプのコンピューターゲームなのです。ブラウザゲームやソーシャルゲームが嫌いなわけではありません。ただ、私がプレイしたいゲームのタイプがそういったゲームなだけのことです。
さて、『Civilization V』は去年発売のゲームですが、パッチと本 DLC 、『Brave New World』のリリースによりゲームとしての形づくりに一区切りがつき、「とりあえず買えばいいよ」と紹介できる状態になりました。『Civilization Ⅳ』も大型 DLC は 2 本だったため、『Civilization V』のも『Gods & Kings』と『Brave New World』の 2 本であるのは自然な流れでしょう。
選定理由
『Brave New World』では、「観光による勝利」と「交易システム」が追加され、さらに「世界議会」の追加により、勝利へのルートはさらに豊富に、複雑になりました。また指導者の追加などの追加要素はさらにゲームの複雑さ、つまりは本ゲームの本質、いやおそらくシミュレーションゲームで重要な「誰がなにを考えているのかわからない」環境をつくりだしてくれます。そんな環境にあわせて勝利への方向性を決定し、相手国にあらゆる手段で対抗するという、本ゲームの本質がより魅力的になったといっても過言ではないでしょう。手軽に取りにいける確実な勝ちかたも、もちろんあります。しかし、なにもわからない闇の中というのも面白いものです。
まだ購入していないかたはぜひ購入しましょう。全部入りもそのうち出るとは思いますが、『Sid Meier's Civilization V: Gold Edition』には『Brave New World』が入っていないため、今新規購入するかたは気をつけましょう。ゲームとしての魅力については、拙稿をご参照ください。
『Brave New World』ではとくに「交易システム」が気にいっています。略奪されるリスクをとって国外にゴールド目的で派遣するもよし、国内で食料や生産力を融通するもよし。ゲームに柔軟性をあたえてくれます。今回より海タイルからゴールドが産出されなくなったため、交易で国外に出ていかないとゴールドがもちません。戦時にはさらに危険な旅路となりますが、兵力をかかえて財政が圧迫されているため、ゴールドがほしくなる状況です。難しい判断ですが、つねに正解となるようなものはありません。ある程度のセオリーはありますが、それをベースに環境を分析し、適切に対処するのは変わらないのです。
『The Elder Scrolls V: Dragonborn』も今年リリースの DLC で、さんざんプレイたのはたしかです。プレイ時間は『Civilization V』よりも『Skyrim』のほうが 100 時間ほど上回っています。しかし、『Dragonborn』の内容は、『Brave New World』のようなゲームの本質に追加や変更がなされているようなものではありません。乱暴にいってしまえば「場所とアイテムが追加されただけ」です。システム的な追加はせいぜいドラゴンに乗ることができる程度で、まだ『Hearthfire』のほうが選定には向いているでしょう。Hermaeus Mora の空間「Apocrypha」の細かなギミックは非常に美しく、目をみはるものがありました……が、それはそれ。別の問題です。MOD インストールに必要なケースがあるため、購入すべき DLC なのはたしかです。しかし、それでは不足なのです。シミュレーションゲームと RPG の DLC をくらべれば、そうなるのはいたしかたないところです。
結局、今年何をしていたんだろう
年初はなんだかんだで昨年末発売の『Halo 4』をひきずっていた記憶がおぼろげにあります。そういえば『Age of Empires II HD』も今年でした。コンシューマー機にいたっては、『Gears of War: Judgment』と『ドラゴンズクラウン』しか購入していないという、驚愕の事実に困惑しています。とはいえ、両者ともなんだかんだでそこそこの時間プレイしましたが。ほかにも記憶の奥底にしまわれているゲームもあることでしょう。以下プレイした記憶のあるゲーム箇条書き、順不同です。
コンシューマー機
『Gears of War: Judgment』は制作スタジオの変更によりさまざまなフィーリングが変更されていましたが、ギアーズ節は健在なのでよしとしましょう。保健所の者だ!『ドラゴンズクラウン』は筆者の友人が PS3 と Vita で半々だったため、PS3 と Vita でのマルチプレイが発売当初に実装されていれば、もう少し寿命が長かったと思われます。あとはぐるぐると周回するときの楽しみがもうすこし練られていれば……残念なところです。
PCゲーム
『Age of Empires II HD』は、懐かしさでプレイしていました。マッチングが気軽にできるようになったので、闇鍋マップ「遊牧」がさらにカオスに。初期は「やたら重くなる」「マッチングしない」「そもそもマルチプレイできない」という問題もありましたが、現在ではおおむね解消されています。『Battlefield 4』は友達とだべりながらだらだらやるFPSといった感じで、ガッツリプレイするには若干のストレス耐性が必要ではないかと。酒必須。『Starbound』は……まだベータテスト中ですし。だれかサーバ機用に NUC 買ってください。
ブラウザ・スマートフォン
『Cookie Clicker』も環境構築という意味で頑張ったゲームですが、プレイした、いやそもそもプレイなのかどうかと問われると……『艦隊これくしょん』は帰国子女の金剛ちゃんを手にいれたところでなぜか妙に満足してそこでストップしています。『Plague Inc.』はネタ感と終末感がまざりあったテイストが非常に好きですが、飽きるのは早かったです。あとゾンビ難しいです。
結局今年は『Civilization V』の年でした。さて、来年は何になるのでしょうか。