東京の街でスナップ写真を撮るゲーム『Tokyo Snap』開発中。SNSでの“いいね”を求め、流行のファッションを着こなす被写体を追う
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第632回目は『Tokyo Snap』を紹介する。
アメリカのインディースタジオCozy Game Palsが、『Tokyo Snap』をPC(Steam)向けに開発中だ。本作は、東京の街にて最新ファッションを着こなす人たちをカメラで撮影する作品で、NINTENDO64向けに発売された『ポケモンスナップ』やInstagram、ビジュアルノベルゲームから影響を受け制作しているという。
『Tokyo Snap』にてプレイヤーは、海外から日本を訪れたカメラマンとなり、東京で1週間を過ごす。その間に街に繰り出して、イケてるファッションに身を包む人たちを写真に収めていく。ストリートにはシルエットのような姿の多くの人で溢れており、人ごみをかき分け歩いていると、シルエットから具体的な姿に切り替わるファッショナブルな人物を見つけることができる。そのシャッターチャンスを逃さないようカメラを構えるのだ。
撮影したスナップショットは、「Street Snaps」と呼ばれるInstagramのような写真共有SNSに投稿する(実在しない擬似的なSNSのためオンライン接続はしない)。するとフォロワーからコメントが届き、いいねをもらうことも。ただし、どのような写真を投稿したかでフォロワーからの反応が変わる。被写体のファッションについて感想を述べる者もいれば、背景の良し悪しや、被写体の目線が欲しかったなど、写真の構図についてコメントする場合もある。
Street Snapsに投稿できる写真は1日3枚までとなっているため、撮りためた写真の中から、フォロワーの意見を参考に求められているものを選ぶことで、より良い反応を得られるだろう。また、Street Snapsにはトレンドとなっているファッションのポイントがハッシュタグとして表示されている。たとえば、メガネやジャケット、あるいはショートカットの髪型など。これも撮影時に考慮すべき情報だ。
街を歩きながら流行のファッションの人物を探し、フォロワーの意見を取り入れつつ、構図や場所などに注意しながら撮影することで、より多くのいいねをゲットできるわけだ。ただし、1日に撮影できる枚数は限られており、また制限時間も存在する。被写体は、タイミングを逃すとまたシルエットに戻って去って行ってしまうこともあるようなので、じっくりと選んでいる余裕はない。
Street Snapsに良い写真を投稿しフォロワーが増えていくと、スポンサーとなるブランドから新たなアイテムが提供される。具体的にどのようなアイテムを入手できるのかは不明だが、『ポケモンスナップ』のように、何か撮影に役立つものかもしれない。
街で発見した被写体とは、ビジュアルノベルゲームのような形で会話を交わすこともできる。たとえば、Risakoという大人の女性に話しかけると、そんなに特別なファッションをしているわけではないと謙遜を見せる。また、Amiという名の女の子は、彼氏を募集中のため、かわいい男の子を見つけたら自分のことを伝えて欲しいと求めてくる。実際にそうした男性を発見した場合に、Amiのことを伝えてさらなる展開へと発展するのかどうか、気になるところである。
『Tokyo Snap』を手がけるCozy Game Palsは、Naughty Dogにて『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』や『The Last of Us』などの開発に携わった経験を持つBryan Singh氏と、Cartoon NetworkやNickelodeonのアーティストだったCrista Castro氏のふたりからなるスタジオだ。本作以外にも、触れるとスライスされる危険なロープを使い、さまざまなオブジェクトで縄跳びする『Jump Doper』など複数のゲームを並行して開発しており、それぞれ短編的な作品になるという。『Tokyo Snap』は、Steamにて2019年内に発売予定だ。
※45秒辺りから『Tokyo Snap』のゲームプレイが紹介されている。