『PUBG』と世界観を共有する新作開発へ。バトルロイヤルではなく、オリジナルのナラティブ体験を届ける
PUBG Corp.が、『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUDS』(以下、PUBG)と世界観を共有する、ストーリー性のある新規タイトルを開発することがわかった。PUBG Corp.が米国カリフォルニア州に新設したスタジオStriking Distanceが開発を担当する。
Striking DistanceのCEOに就任したのはGlen Schofield氏。Sledgehammer Gamesの共同創設者であり、『Call of Duty: WWII』『Call of Duty: Advanced Warfare』『Call of Duty: MW3』の共同ゲームディレクターを務めた経歴の持ち主だ。Visceral Games時代には『Dead Space』のエグゼクティブ・プロデューサーを担当していた。
ゲームの詳細はまだ明らかになっていないが、Schofield氏いわく『PUBG』の続編ではなく、『PUBG』ユニバースにおけるオリジナルのナラティブが紡がれるゲームになるという(該当ツイート)。Striking Distanceの求人情報も公開されており、こちらでも「バトルロイヤルの枠を越えた『PUBG』のビジョン」と紹介されていることから、バトルロイヤルではない別ジャンルのゲームになると考えられる。
求人ページではCFOやCOOといった執行役員から各種ディレクター職の求人情報が掲載されており、まだスタジオづくりの真っ最中であることが分かる。また「リードデザイナー/MP」「リードデザイナー/SP」というポジションがあることから、シングルプレイとマルチプレイの両方が存在するゲームを想定しているのだろう。応募条件には「マルチプレイ/ライブサービスゲーム開発経験」「シングルプレイ/ライブサービスゲーム開発経験」と記載されているため、長期運営を視野に入れているのではないだろうか。なお「Unreal Engineでの開発経験」という条件もあることから、『PUBG』と同じくUnreal Engineを採用する予定があると考えられる。
『PUBG』の生みの親であるPlayerUnknownことBrendan Greene氏は『PUBG』の発売初期、あくまでも個人的なアイデアとして、同作にシングルプレイキャンペーンを導入するという案があると話していた。ゆえにバトルロイヤルを越えたフランチャイズとして展開していくというのは、Greene氏の構想から離れるものではないだろう。
なおGreene氏は『PUBG』のディレクター職を離れ、新しい技術やツール、ゲームプレイなどの研究開発を主眼とした「PUBG Special Projects」部門に異動したと、今年3月に発表されている。「新しいオンライン体験や、人々をつなげる新しい方法」を模索していると語っていたほか、「私はこれまでに、殺し合いを楽しめるゲームを提供できてきたと思っています。ですが今後は、また違ったことを探求してみたいのです」とコメントしていた(GamesIndustry.biz)。
Schofield氏が率いる、ストーリー性のある『PUBG』ユニバース作品といい、PUBG Corp.はバトルロイヤルブーム後の世界でどのような方向性を目指していくのだろうか。なおSteamサマーセール期間中につき、Steam版『PUBG』は50%オフの1650円で販売中だ。