オアフ島を走るドライブゲーム『Test Drive Unlimited』PC版に、大量の新規車両や新たな物理演算を導入する非公式大型Mod配信

ModderのMilli氏は4月20日、ドライブシミュレーションゲーム『Test Drive Unlimited』のPC版用の非公式Mod「Test Drive Unlimited Platinum」をリリースした。このModは、2007年に発売された『Test Drive Unlimited』に新たな体験をもたらすことを目的に、多くのModderの協力を得ながら3年をかけて制作されたという。発表がおこなわれたTurboDuckフォーラムへの投稿の中にあるリンクから無料で入手できる。

『Test Drive Unlimited』は、1600平方Kmもの広さがあるハワイ・オアフ島を再現したオープンワールドのマップにて、実在の車やバイクに乗ってレースなどを楽しめる作品だ。島内には車やバイクのショールームのほか、ガレージのある家を購入できる不動産業者や、プレイヤーキャラクターの服装を見繕えるブティックなどもある。またオンラインプレイでは、友人たちとツーリングをするなど、島での生活を満喫するような楽しみ方がよく見られた作品だ。

今回リリースされたMOodTest Drive Unlimited Platinum」では、車の挙動に新たな物理演算を導入するほか、マップのテクスチャや天候、車両ごとの専用カメラ、ラジオ局を追加。天候のビジュアルはHDRに対応する。そして、もともとは合わせて130車種が収録されていたが、このModを導入することで882種類もの車両に乗ることができる。新たな車種を追加すると同時に、レース仕様などバリエーション違いも再現することでこれだけの数を揃えているようだ。たとえば、フェラーリはもともとは8車種だったが、このMODでは33車種と約4倍である。ホンダ NSXの2017年モデルなど、オリジナル版当時には収録されるはずのない車種や、トヨタなどの新たなメーカーも登場する。

なお、このModをインストールする前には、既存のプロフィールの所有車両は「Alfa Romeo GT」のみにしておくことが推奨されている。また、『Test Drive Unlimited』にてオンラインプレイを再導入する非公式ソフト「Project Paradise」を導入した上で、このランチャーからゲームを起動する必要があるとのことだ。PC版『Test Drive Unlimited』は基本的にパッケージ販売されたのみで、現在はなかなか入手が難しいようだが、所有者で興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

ちなみに『Test Drive Unlimited』というと、フランスに拠点を置くパブリッシャーBigben Interactiveが、『Test Drive』ブランドの使用権およびゲームの開発権をAtariから2016年に買収しており、当時『Test Drive Unlimited』シリーズの新作の開発プロジェクトを立ち上げたことを明らかにしていた（関連記事）。また同社は、『WRC』シリーズや『V-Rally 4』などを手掛けるデベロッパーKylotonnを2018年に買収。当時の発表の中では、『Test Drive Unlimited』ブランドを手掛ける可能性について言及されていた。これまでのところ、シリーズ新作について具体的な情報は何も明かされていないが、こちらの続報にも期待したいところである。