『Iron Harvest』の販売元がDeep Silverに決定。日本語対応予定の歩行戦車RTS

歩行戦車RTS『Iron Harvest』の販売元がDeep Silverに決定した。『Iron Harvest』は、『– 大鎌戦役 -(SCYTHE)』で知られるJakob Rozalski氏の「1920+」をもとにしたPC/PS4/Xbox One向けのRTSだ。対応予定言語には日本語も有り。

ドイツのゲームスタジオKING Art Gamesは4月9日、『Iron Harvest』のパブリッシャーが、Koch MediaのゲームレーベルDeep Silverに決定したことを発表。対応プラットフォームはPCおよびPlayStation 4/Xbox Oneとなっている。対応言語については、Kickstarterキャンペーン時に日本語も含まれることが告知されていた。

『Iron Harvest』は第一次世界大戦後の寂れた田舎を歩行戦車が闊歩するリアルタイム・ストラテジーゲーム。世界観は、『サイズ – 大鎌戦役 -(SCYTHE)』のアートワークで有名なJakob Rozalski氏の作品群「1920+」をもとにしている。戦乱の余波を感じさせる1920年代ヨーロッパでは、科学と伝統が衝突を続ける中、再建が進められていた。しかしながら、大戦から5年が経過し技術が発展したことで、その技術を使って世界を脅かそうとする勢力が台頭。人々はあらたな脅威に直面しつつあった。

※2018年12月に公開されたアルファ版のゲームプレイ映像(マルチプレイモード)

本作に登場する主な勢力は3つ。産業と技術に強みを持つ西の巨大国家「ザクセン帝国」。潜在力は高いものの戦争による疲弊が目立つ「ロスビエト連邦」。その2つの大国の狭間に立つ「ポラニア共和国」。シングルプレイキャンペーンでは、それぞれの国家の視点から物語が描かれる。各勢力のヒーロー、歩兵ユニット、そして歩行戦車を含むメックユニットを操り、自軍を勝利へと導くのだ。

また今回の発表とあわせて、PC向けのマップエディターの実装とMod対応を計画していることがアナウンスされた。ただし、ゲーム内で誰でも簡単にマップをつくれるような機能ではなく、Unityエンジンや『Iron Harvest』用プラグインのインストールが必要になるとのこと。マップエディターはPC用の機能だが、制作陣が承認したコミュニティマップはコンソール版でも遊べるようにする予定だという。なお、これらはあくまでも計画段階のものであり、実装が決定したわけではない。

2018年のKickstarterキャンペーンにて大成功をおさめた同作は、無数のパブリッシャーよりアプローチされ、交渉を進めてきたという。そんな中、Deep Silverは近年、『Kingdom Come: Deliverance』『Wasteland 2』『Pathfinder: Kingmaker』など、Kickstarterキャンペーン発のタイトルを複数取り扱ってきた実績を有している。彼らのサポートにより、レベルエディターを含め、より多くのコンテンツを届けられるようになるという。次回の開発者ブログでは、開発プランやリリース時期についての情報を発信できるかもしれないとのことだ。

公式サイトより同作を予約購入すると、PCアルファ版をプレイできるようになる。マルチプレイモードとして対人もしくは対AIの1対1用マップ2種、2対2マップ1種、そしてシングルもしくはCo-op用のチャレンジマップが含まれている。操作ユニットとしては歩兵8種・メック系10種・武器システム2種、操作ファクションとしてはポラニアとザクセンの2つが実装済みだ。なおアルファ版の対応言語には日本語が含まれていないので注意。

先述したようにDeep Silverは『Metro』『Saints Row』『Conan Exiles』といった作品のほか、幅広いジャンルのゲームを取り扱っている。そしてその販売ラインナップに、RTS期待作『Iron Harvest』が加わることとなった。なおDeep Silverといえば、PC版『メトロ エクソダス』がEpic Gamesストア時限独占タイトルになり賛否を呼んだ。『Iron Harvest』の配信先がどうなるのか、気になるところだ。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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