水彩世界を旅するナラティブADV『GRIS』売り上げ30万本到達。未使用アート・BGMを視聴できる無料アップデートを配信

Devolver Digitalは3月8日、インディースタジオNomada Studioが手がけたアクション・アドベンチャーゲーム『GRIS』の売り上げ本数が、30万本に到達したと発表した。

Devolver Digitalは3月8日、インディースタジオNomada Studioが手がけたアクション・アドベンチャーゲーム『GRIS』の売り上げ本数が、30万本に到達したと発表した。本作は、2018年12月13日にNintendo Switch版が、翌14日にPC版がSteam/Humble Store/GOGにて発売。架け橋ゲームズのローカライズにより日本語に対応し、国内でもリリースされている。それから3か月弱での記録達成となった。

本作は、人生での辛い体験によって、自分自身の世界に迷い込んでしまった女の子Grisが、その薄れゆく世界を旅する横スクロールの2Dアクションゲームだ。本作は全6章で構成されており、遺跡のような場所や森林地帯など複数の環境が登場。先に進むための鍵となる光を集めながら、またちょっとしたパズル要素をこなしながら旅を続けていく中で、Grisの世界は色鮮やかになり、彼女自身も精神的に成長していく。

Grisは最初は足場を飛び越えるジャンプしかできないが、ゲームを進める中で自身が身にまとう不思議なドレスに新たな能力を獲得。たとえば、重いキューブ状になれる能力を使うと、脆くなった床を破壊したり、通常なら吹き飛ばされるほどの嵐の中を踏ん張って進むことができる。あるいは、2段ジャンプや滑空ができるようになるなど、ステージ構成やパズルに合わせた能力がアンロックされていく。ステージによっては、コンパニオンキャラクターを伴って協力して進む場面や隠しエリアもある。

本作ではそれほど難しいアクションは要求されず、ミスしてGrisが死ぬこともない。パズルも周囲をよく観察すると解法が見えてくるだろう。本作はむしろ、水彩で描かれたような幻想的で独特な世界観とアニメーション、言葉を使わずに伝える繊細なストーリー、場面ごとの状況を伝える美しい音楽など、アート体験に近いようなゲームプレイを楽しむ作品だと言える。数時間でクリアできる短いゲームではあるが、こうした点が評価され、レビュー集積サイトMetacriticでは両機種共に84点と高いスコアを獲得。Steamでのユーザーレビューでも、本稿執筆時点で96パーセントが好評とする「圧倒的に好評」となっている。こうした評価の高さが売り上げにも結びついたのだろう。

今回の30万本到達を記念して、本作には無料アップデート「GRIS Undone」が配信されている。このアップデートでは、ゲームクリア後に「付録」メニューが追加。ここでは、クリエイティブディレクターのConrad Roset氏が描いたコンセプトアートや、Grisのドレスのさまざまなデザイン案を閲覧できる。また、Berlinist氏が手がけた本作のメインテーマ曲の別バージョンや、ゲームには使用されなかった楽曲も視聴可能だ。

なお『GRIS』は現在、Nintendo SwitchおよびPCの各プラットフォームにて15パーセントオフセールを実施中だ。Nintendo Switch版は3月14日まで1513円、Steam版は3月11日まで1470円となっている。興味のある方は、この機会に購入を検討してみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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