鈴木裕氏、『シェンムー3』の開発資金の流れやソニーなど外部パーティーとの協力体制について説明する

鈴木裕氏はKickstarterの最新アップデートにて、『シェンムー3』に関するクラウドファンディングや資金繰りについてあらためて言及した。

[2015年6月26日 18:30 追記]
Kickstarter終了日時に誤りがありました。正しくは「7月18日」となります。お詫びして訂正申しあげます。大変失礼いたしました。

鈴木裕氏はKickstarterの最新アップデートにて、『シェンムー3』に関するクラウドファンディングや資金繰りについてあらためて言及した。『シェンムー3』の開発資金の流れや、ソニーとどのような形で協力しているかについては、先日から一部のユーザーより疑問が寄せられる状況が続いていた。鈴木氏は同件について言及しなったことを謝罪し、自身が心に思い描いた『シェンムー3』を描くには、Kickstarterだけでなく“伝統的な手段”としての投資も必要であったと釈明している。

Kickstarterの資金はYs Netが開発のために使用

今回の公式声明によれば、『シェンムー3』の制作にはソニーとShibuya Productions(モナコのアニメーション・ゲームデベロッパー)がパートナーとして参加しているという。鈴木氏は“彼らの『シェンムー』における投資とサポート”が、前作に恥じない続編の開発を実現可能にしていると説明している。ビジネス的に詳細は話せないとしたものの、制作やマーケティングの支援、さらにはソニーによるパブリッシングのサポートにより、Ys NetはKickstarterで集めた資金をさらに純粋に『シェンムー3』の開発に利用することができるそうだ。Kickstarterで集まった資金はYs Netが『シェンムー3』を開発するためにのみ使用され、ソニーやShibuya Productionsには流れないことも重要な点として説明されている。

また鈴木氏は、海外フォーラムRedditにて先日伝えていたように、500万ドルを集めれば『シェンムー3』にすべての新ゲームプレイ機能を追加することができると説明した。1000万ドルが集まれば、プレイヤーが探索できる非常に広大で“完全なオープンワールド”が搭載される。また、もしすべてのストレッチゴールに到達しなくても、『シェンムー3』はすでにその名の通りの真の続編として生み出すことができるという。

参考記事: 『シェンムー3』は1000万ドル集まればオープンワールドゲーム要素を真に搭載する、「4」に関する発言も

E3 2015のSCEプレスカンファレンスにてサプライズ発表された『シェンムー3』は、10年以上待ち続けたシリーズのファンや、それ以外の多くのゲームファンから祝福とともに迎えられた。一方、『シェンムー3』がKickstarterにて数百万ドルの開発資金を募るなかで、ソニーと鈴木氏側がどのように協力していくのか、開発資金はどのように利用されるのかなどの部分は、やや不透明だった。たとえばここ最近のKickstarterにおいては、受け取った開発資金をどのように使用するかの内訳をグラフや文章で説明し、ユーザーの納得を得ようとする手法が多く取られているが、『シェンムー3』のキャンペーンではそれがない(ただし“リスクと挑戦”に関して記した文章はある)。

『シェンムー3』のKickstarterキャンペーンは7月18日に終了予定だ。現在はすでに初期目標額の200万ドルを超えており、4万5000人以上から360万ドル以上を集めている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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