「ニンジャスレイヤー」世界観で繰り広げられる全方位STG『AREA 4643』、忍殺語が理解されずSteam審査ストップか
Twitterニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」などの世界観に基づく全方位STG『AREA 4643』がついにマスターアップを迎えた。しかし、Steamでの公開に向けた最後の審査が「日本語がフルサポートされていないように思える」という理由で止まってしまっているようだ。
『AREA 4643』はオンライン・パルプノベルマガジンのダイハードテイルズが企画・販売を行い、デスモフモフが開発を手がける全方位STGである。「ニンジャスレイヤー」を始めとしたダイハードテイルズの手がける作品から登場するキャラクターを操作し、Steam次元のネオサイタマでバイオスモトリやニンジャと戦う、爽快で興奮する真のゲームとして期待されていた。
「ニンジャスレイヤー」といえば、外国人の考える勘違いされた日本とサイバーパンク・ハードSFなどのパロディをごった煮にしたカオスな世界観が特徴の作品だ。中でも、「ニンジャスレイヤー」翻訳チームによる独特の言語センスや機械翻訳めいた直訳調の文体は、ひときわ強烈な印象を残す。異様ながらも高い中毒性を持つこの文体は、「ニンジャスレイヤー」の熱狂的なファン=ニンジャヘッズからしばしば「忍殺語」と呼ばれ受け入れられている。
『AREA 4643』の開発はほぼ終了し、ブラッシュアップを残すのみであることが先日告知されていたが、12月18日にマスターアップが完了し、あとはSteamでの公開を待つのみの状態かと思われた。しかし、ニンジャスレイヤー公式アカウントのTwitterにて、Steamによる最終審査が「日本語がフルサポートされていないように思える」という理由で止められてしまったという。
◆親愛なる読者の皆さんへ:今月Steamで発売予定の興奮する真のゲーム「AREA4643」ですが「日本語がフルサポートされていないように思える」という謎めいた理由により審査に引っかかっているので、もう少々お待ちください◆ pic.twitter.com/9APBPRuZC0
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) December 19, 2018
前提として、そもそも『AREA 4643』はダイハードテイルズとデスモフモフという日本のスタジオが手がける、純国産のゲームである。あたりまえの話だが、はじめから日本語で作られているはずだ。そんな本作が日本語的に完全でないとは、一体どうしたことなのか。
もちろん心当たりはある。とどのつまり、これは「ニンジャスレイヤー」の「おかしな翻訳みたいな文体」が、そのまま「おかしな翻訳」だと判断されてしまった故の悲劇だと思われる。Steamページを見ただけでも、「すぐ来る!!」、「興奮する真のゲーム」など、英文を機械翻訳しただけなのでは、と思われて仕方ない表現が当然のようにある。もちろんこれが「ニンジャスレイヤー」翻訳チームの平常運転で、ニンジャヘッズからすれば慣れ親しんだ表現なのだが……。そういった「忍殺語」が、Steam側に「フルサポートされていない日本語」だと捉えられてしまったのだろう。
ニンジャスレイヤー公式アカウントのTwitterによれば、この問題は彼らにとっても予想外の案件であり、できるかぎり素早く対応するとのこと。最悪の場合は日本語が対応インターフェース言語の欄から消えるかもしれないが、日本語で遊ぶことはできると述べられている。期待しよう。
◆AREA4643のストアページはこちらになります。最悪の場合、「対応インターフェース言語」のリストから日本語のチェックが消えるかもしれませんが、日本語で遊べますのでご安心ください◆https://t.co/qoP3QyOtk7
— ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer (@NJSLYR) December 19, 2018
【UPDATE 2018/12/22 0:00】
Steam審査が止まっていた『AREA 4643』だが、本日無事に公開された。なお、ストアページでは日本語はサポートされていないと表示されているが、日本語で遊べるため問題ない。