『キャンドルちゃん』国内PS4版配信開始。ロウソクの主人公に10秒間だけ火を灯す、高評価を獲得したアクション

インディースタジオSpotlightor Interactiveは10月17日、『キャンドルちゃん』のPlayStation 4版を日本で発売した。ダウンロード専用で、価格は1664円。『キャンドルちゃん』は、ロウソクの光を利用するユニークなコンセプトを持つ3Dアクションゲームだ。

中国・北京に拠点を置くインディースタジオSpotlightor Interactiveは10月17日、『キャンドルちゃん(Candleman: The Complete Journey)』のPlayStation 4版を日本で発売した。ダウンロード専用で、価格は1664円(税込)。本作は、ロウソクの光を利用するユニークなコンセプトを持つ3Dアクションゲームだ。なお、ゲーム内は日本語表示に対応している。

本作の主人公は、ロウソクに2本の足が生えたキャラクター「キャンドルちゃん」。おんぼろ船の中でひとり暮らしていた彼は、どうしてボクは燃えるのだろう、どうしてボクだけがこんななのだろうと、鏡に映った自分の姿を見ながら自問自答していた。そうしたなか、彼は遠い彼方に光を見る。そして、光の元である灯台に惹き寄せられるようにして、キャンドルちゃんは長い旅への歩みを始める。

本作はステージクリア制となっており、不思議なおんぼろ船の中を進み、そして外の世界へと出て森や川を抜け、そして灯台を目指す。それぞれの環境には複数のステージが収録されている。基本的にはジャンプアクションを駆使して進むオーソドックスなアクションゲームだが、キャンドルちゃんには自らに火を灯すことができるという特徴がある。ステージには、ほぼ何も見えないほど暗くなっている場所が多く、足を踏み外して落下したり、触れるとミスになるトラップなどの危険が潜んでいる。そうした場所で、火を灯して足元を照らすのだ。ただし、1ステージ内で火を灯せるのは合計10秒間だけ。火を点けるたびにキャンドルちゃんの体は短くなっていき、ロウをすべて燃やし切ってしまうと力尽きてゲームオーバーとなる。

火を灯すのは足元を照らすためだけではない。本作の世界には光に反応するものがさまざまあり、たとえば森のステージでは花が大きく開いたり、光の方向に葉を伸ばしたりし、先に進むための足場を作ることができる。触れるとミスになる棘のある実が、一定時間光を浴びると熟して落ちてくるなんてこともある。また、ステージ内にはパズル要素も用意され、中には灯した光で作った影を利用するものもあり、キャンドルちゃんの光はあらゆる場面で活躍する。さらに、ステージ内には収集要素でもある複数のロウソクが配置されており、火を灯すことでその周囲を照らすことができる。このロウソクは、普通に進んでいては見逃してしまうような場所に隠されているものもある。

開発元のSpotlightor Interactiveは、ゲームジャムイベントLudum Dareに積極的に参加しており、本作はその出品作を発展させる形で制作された。当時のイベントでのお題は「10 seconds(10秒)」。キャンドルちゃんが10秒間だけ火を灯せるのは、ここから来ているのだ。本作において10秒間は非常に短く、暗い場所があるたびに火を灯しているとすぐに経過してしまう。また、上述したような光を使うギミックも数多く用意されており、ゲームプレイではいつ、どこで、どれだけ灯をともすのかという判断が求められる。

神秘的な世界観を表現する、光と影によって浮かび上がる美しいグラフィック、そしてトコトコ歩くキャンドルちゃんの何ともいえない可愛さも見所である。本作はXbox OneやSteam、モバイル向けに先行発売されていたが、ようやく国内PS4版のリリースにこぎつけた。興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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