『アサシン クリード オデッセイ』を遊ぶ予定のプレイヤーは、YouTubeでのネタバレに注意せよ。未だ減らぬゲームの“サムネバレ”
今月10月5日に発売予定の『アサシン クリード オデッセイ』。Metacriticレビューにおいても高評価が寄せられており、順調な先行きを予感させている。『アサシン クリード オデッセイ』は発売日こそ10月5日であるが、すでに多くのプレイヤーがギリシャの地へと降り立っている。Ubisoftはメディアやインフルエンサーなどに対し先行して本編を配っているほか、10月2日からは「ゴールドエディション」と「アルティメットエディション」購入者向けに、先行プレイが解禁されている。そういった事情もあり、発売日である10月5日を前にして、たくさんのプレイヤーがSNSなどでその模様をシェアしているわけだ。しかし、こうした先行プレイと、やや相性の悪いプラットフォームが存在する。
そのプラットフォームのひとつに、YouTubeがあげられる。言わずとしれた動画投稿サイトにて、ネタバレ被害をこうむったと報告するユーザーが後を絶たない。GearNukeがその仕様や投稿者を批判をしているほか、Ubisoftのフォーラムなどさまざまな場所で苦情が寄せられている。その理由は、「サムネイル」だ。YouTubeでひとつの動画を見れば、キュレーションの一環としておすすめ動画が多数表示される。また関連動画(次の動画)としてのレコメンドも表示される。それだけなら問題ないのだが、サムネイルに重要なシーンが設定されている場合は、動画を見ずとも関連動画が表示されるだけで、ダメージを受けることになる。
GearNukeのDaniel Arshad Khan氏は、YouTubeにて望まぬ形で『アサシン クリード オデッセイ』のエンディングを見ることになったと憤っている。YouTubeでは動画を投稿する際に、サムネイルが設定できる。動画の1シーンを指定することもできるし、もしくは自分の好きな画像をカスタムサムネイルとして設定することもできる。YouTube側も「動画の視聴回数を増やすことを目的として、誤解を招く説明、タグ、タイトル、またはサムネイルを作成しないでください」というルールを設けているが、基本的には自由に設定できる。動画配信者の多くは[Spoiler]というタグをつけてサムネイルに配慮するが、ネタバレとインパクトのあるタイトルをつければ伸びると把握し、味をしめた配信者にとっては、そうそうやめられない行為なのだろう。もしくは、無自覚でネタバレサムネイルを設定している配信者もいるかもしれない。
サムネイルによるゲームのネタバレは、これまで局所で議論されており、「YouTube thumbnail spoilers」と検索するだけでも多くの悲痛な叫びが聞こえてくる。これまで、同じような目にあった人もいるのではないか。ゲーム実況が活況し続け、『アサシン クリード オデッセイ』のようなストーリー主導の作品が発売日前に解禁されるケースが増えれば、こうした事態が発生するのは、ある種必然ともいえる。特に同作ではこうしたネタバレを食らうケースが報告されているので、注意してほしい。このサムネイルの仕様は多くの批判が生まれているものの、YouTubeは対応しないまま。RedditやTumblrにはネタバレに配慮するオプションが存在するが、YouTubeではそうした対策がなされていない。
この状況を危惧するPolygonは、いくつかの予防策の提案をしている。たとえば、Google Chromeユーザー向けには特定のキーワードの動画などを表示させないアドオンVideo Blockersが存在する。各ブラウザ向けにはuBlock Originというフィルタリングのアドオンを入れ、キーワードを指定することで、該当コンテンツをフィルタリングすることができる。Android向けには、同じくフィルタリング機能を有するアプリNewPipeなどが存在する。そのほかの解決策としては、海外からのネタバレ動画を辟易しているならば、YouTubeアプリの検索フィルタの地域を選択するといった手段もある。ただし、YouTube側がネタバレについての配慮をしていない以上は、根本的な解決策にならないのが実情だ。YouTubeには、ゲーマー向けになんらかのオプションの用意してくれることを期待したい。