セガの名作ベルトスクロールACT『ベア・ナックル』シリーズ続編『Streets of Rage 4』発表。現代的なグラフィックで新たな戦いを描く
フランスに拠点を置くパブリッシャー・デベロッパーのDotEmuは8月27日、『Streets of Rage 4』を発表した。対応プラットフォームおよび発売時期は未定。本作は、1990年代にセガがメガドライブ向けに発売したベルトスクロール・アクションゲーム『ベア・ナックル』シリーズの最新作だ。セガからライセンスを受け、インディースタジオのLizardcubeとGuard Crush Gamesが共同開発する。また、架け橋ゲームズが日本語ローカライズをおこなっているとのことで、国内発売も計画されているようだ。
『ベア・ナックル』シリーズは、これまでに『ベア・ナックル 怒りの鉄拳』『ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌』『ベア・ナックルIII』の3作が発売。セガを代表するシリーズ作品のひとつとして、その後さまざまなプラットフォームに移植されてきた。一方、シリーズの続編や3Dリメイクの構想があったことがのちに明らかになっているが、実現はしていない。
今回発表された『Streets of Rage 4』は、シリーズの続編として制作されているとのことで、主人公であるアクセル・ストーンとブレイズ・フィールディングがふたたび戦いの場へと帰ってくる。公開された映像ではアクセルは髭を貯えており、前作からそれなりの時が経っているようだが、ストーリー面については現時点では明かされておらず、新たな物語が展開されるとだけ伝えられている。
ゲームプレイ面においては、ベルトスクロール・アクションで敵を倒しながらステージを進むスタイルを継承しているようだ。本作は、オリジナル3部作のゲームスタイルを受け継ぎながら、新たなメカニクスを導入しており、プレイヤーはソロあるいは協力プレイにてプレイできるとのこと。映像では、アクセルがグランドアッパーらしき技を使う様子や、パーカーを着たモヒカンのシグナル、鞭を武器にするボンテージのノーラ、ムエタイボクサーのレイブンなどと思しき敵が登場し、これまでのシリーズ作との繋がりが確かにうかがえる。
本作のグラフィックは、2Dの手描きイラストのようなスタイルとなっており、いかにも現代的である。本作の開発を手がけるLizardcubeは、『モンスターワールドII ドラゴンの罠』のリメイク作品『Wonder Boy: The Dragon’s Trap』を昨年発売しており、同じく手描きイラスト風でセガ/ウエストンの名作を現代に蘇らせて高い評価を獲得した。また同作は、ゲームプレイ中にボタン1つでオリジナルのドット絵に切り替えられることも特徴のひとつだった。
本作は、現時点では手描きイラスト風のイメージのみが公開されているが、今回もドット絵に切り替えられるのかどうかについてLizardcubeは、「Everything is possible(何だって可能です)」とコメントしており、もしかすると同様の機能を搭載するかもしれない。いずれにせよ、プラットフォームも発売時期も決まっていないことからも分かるとおり、開発にはまだまだ時間がかかるとのことだ。一方のGuard Crush Gamesは、『ベア・ナックル』から影響を受けた『Streets of Fury』および『Streets of Fury EX』を発売しており、同ジャンルの専門家として開発に参加しているという。
本作の販売元DotEmuは、もともとクラシックゲームの移植やリメイクを多く手がけることで知られていたが、先日にはデータイーストの『フライングパワーディスク』の新作『Windjammers 2』を発表(関連記事)。そして今回の『Streets of Rage 4』と続き、同社のビジネスは新たなステージへと進出した印象を持つ。
なお、『ベア・ナックル』シリーズの続編となると、当時高い評価を得たサウンド面についても気になるところである。オリジナル3部作の音楽を手がけた古代祐三氏には、今回の『Streets of Rage 4』の発表後にファンからの問い合わせが相次いでいるようだが、古代氏は本作の開発に参加しているかどうかについては「今は何も言えない。どうか理解してほしい」とだけコメントし、否定も肯定もしていない。