第三次世界大戦をテーマとした現代戦FPS『World War 3』白熱の市街地戦を収録した新映像が公開


今月8月21日から25日にかけてドイツ・ケルンで開催される、ゲームの見本市gamescom 2018では、多くのゲームメーカーが出展し、今後リリースするタイトルの新たな情報を公開することから世界的に注目度が高い。このイベントに先駆けて、The Farm 51は現在開発中のFPSタイトル『World War 3』のゲームプレイトレイラーを公開した。gamescom 2018では本作を試遊できることもアナウンスされている。

今回の記事は公開されたゲームプレイトレーラーから明らかになった情報をお伝えしていく。また、筆者は以前に自身のウェブサイト「セマフォの屋根裏部屋」で開発チームへインタビューを行っているため、そちらの情報も織り交ぜて紹介していく(インタビューのリンクはこちら)。

『World War 3』は、第3次世界大戦をテーマにした現代戦FPSである。そして、本作には「Warzone」と「Recon」という、2つのゲームモードが存在する。「Warzone」は、『Battlefield』シリーズでお馴染みの大規模な戦闘を描いたゲームモードで、「Recon」はバトルロイヤルシステムの流れを汲む、ラストマンスタンディング形式のゲームモードだ。今回、公開されたトレーラーは「Warzone」のシーンを収録したものであり、大規模な市街地戦が紹介されている。

トレーラー冒頭から、カチャカチャと軽快なリロード音が鳴っている。筆者がインタビューした際に開発チームは、『World War 3』は現実の特殊部隊の協力を得ていると短くコメントしていた。こういったリロード音にも彼らの意見が組み込まれているかも知れない。そして、最初に筆者が注目したのは、戦闘の舞台となる市街地である。マップにはメインストリートや、脇道、地下鉄の駅があるほか、高層ビルがいくつか並んでいる。建物内部も映っていたことからプレイヤーが進入できる範囲は広そうだ。高低差だけでなく、遮蔽物も多いため、より立体的な地形把握が必要になることが予想される。しかし、マップは屋外であることから閉塞感はなく、メインストリートのように基準となる場所も存在するため、複雑すぎる設計にはならないだろう。

本作の開発を進める上でチームは、リアルな銃撃戦を描くために、非常に長い期間をかけ実弾による緻密な弾道研究を行っている。そして、銃には細部に至る、カスタマイズ要素が用意されているとのこと。トレーラーにも登場していたが、戦場にはプレイヤーが操作する戦車のほか、全地形対応車(ATV)、無人航空機(飛行ドローン)が行き交う。戦車の装甲は、実際に銃弾が当たった時の損傷度などについても再現しているという。

マップと戦闘規模については、『Battlefield 4』を思わせるシーンが散見される。緊張感のある市街地戦や、戦車による戦略的な立ち回りが味わえるだろう。また、「XD-1 Accipiter」のようなドローンを操作するのが好きだったプレイヤーには、『World War 3』に登場するドローンの操作性や、火力が気になるところではないだろうか。こういった戦略的な選択肢が豊富であることも、FPSプレイヤーにとっては興味深い点だろう。

ユーザーインターフェースについては、ミニマップが目を引く。本作ではミニマップは左上に表示されており、位置情報については歩兵や戦車は〇で、航空機は◇で映るようだ。ミニマップ表示範囲において、銃声が鳴った箇所には円が波紋のように映り、敵プレイヤーを目視すると、ミニマップに赤く映る。キルログについては画面右上に表示されている。「キルをとったプレイヤー名」→「武器のシルエット」→「キルされたプレイヤー名」という順に表示されており、これは『PUBG』にも共通している。キルログについてもそうだが、ユーザーインターフェース全体を通してシンプルでスッキリとした印象を覚えた。ミニマップの表示範囲など、ユーザーインターフェースの細かなカスタマイズの可否についてはまだ分かっていない。

『World War 3』は、Steamにて2018年秋に早期アクセス版の配信が開始される予定。この時期にリリースすると『Call of Duty: Black Ops 4』や『Battlefield V』とも重なるのでFPSプレイヤーにとっては、タイトルの規模は異なるものの、それぞれの機能やゲームモード、そして独自性が気になるところだろう。開発チームは、ゲームが盛り上がれば今後、e-Sportsシーンへ参入する意欲もあると語る。『World War 3』は新作相次ぐ、群雄割拠のFPS市場に割り込むことができるだろうか。