世紀末バトルロイヤル『Fractured Lands』Steam早期アクセス販売開始。「マッド・マックス」風の荒廃した世界でドライブ&ヒャーハー!

「マッド・マックス」風の世紀末世界で戦うバトルロイヤルゲーム『Fractured Lands』のSteam早期アクセス販売が開始された。砂嵐が吹き荒れる荒廃した砂漠地帯を改造車・改造バイクを乗りまわし、他のプレイヤーを排除せよ。『Fractured Lands』は年内正式リリース予定となっている。

インディースタジオのUnbroken Studios731日、世紀末バトルロイヤルゲーム『Fractured Lands』の早期アクセス販売を開始した。対応プラットフォームはWindowsSteam)。販売価格は2570円で、88日までは20%オフの2056円で購入できる(日本語非対応)。

本作は数十人のプレイヤーが「マッド・マックス」風の世紀末世界で死闘を繰り広げるバトルロイヤルゲーム。荒廃しきった砂漠地帯では放射能が混じった砂嵐が吹き荒れており、プレイヤーは縮小し続ける嵐の目に留まるよう移動し続けなければならない。円(=安全地帯)は中央に向かって縮小していくのではなく、縮小しつつも実際の砂嵐のように移動し続ける。

砂嵐の目は縮小しつつ次の目的地に向かって移動する

マップは64平方キロメートル(『PUBG』は8平方キロメートル)とかなり広く、徒歩だけで砂嵐の動きを追い続けるのは極めて困難。そこで本作の目玉であり、またこうした世紀末世界を舞台にした作品では欠かせない改造車両を積極的に活用することになる。各プレイヤーは事前にマッスルカー(Dustrider)かバイク(Razorback)のどちらかを選択しておき、車両に乗った状態でマッチを開始する。通常操作は一人称視点、運転中の操作は三人称視点だ。

現在主流とされているバトルロイヤルゲームは空中からの降下スタートが多いが、本作は全員が車両に乗車した状態でマップ中央のアリーナに並び一斉にスタートする。スポーン地点についてプレイヤーが選択できるのは、円形アリーナの東西南北どの方角に車両を配置するか、という点だけである。そこから先は各自が車両のエンジンを吹かせて、大量の砂埃と爆音と共に無差別殺戮を始めるわけだ。さっさとアリーナから離れて周囲の廃墟や廃工場にて物資調達を始めてもよいし、血の気の多いプレイヤーであれば初っ端から「ヒャーハー!」と叫びながら他プレイヤーの車両に突撃しにいってもよいだろう。

ちなみにアリーナの最中央にある巨大工業施設は物資の宝庫。マッチ開始の合図と共にUターンして漁りにいくのも手だ。もちろん、スポーン地点かつ物資が豊富な建物という好条件が揃っているだけあって序盤の激戦区になりやすい。熾烈な争奪戦に参戦するか、ひとまずドライブして遠地で装備を整えるか。好みに合わせて選択しよう。

武器はショットガンやSMG、アサルトライフル、スナイパーライフルなど計8種類と少なめだが、スコープ/サイト・フラッシュハイダー・マガジン・グリップ類など豊富なアタッチメントでカスタマイズできる。一度に装備できるのはメインウェポン2種・サイドアーム1種・近接武器1種(初期装備)まで。防具はヘルメット・マスク・レイダーアーマー・荷物入れがあり、それぞれレベル13に分かれている。マスクを被っておくと、砂嵐にさらされた際の放射能ダメージをカットできる。

また車両のカスタマイズ性も高く、ミニガンやミサイルランチャーを搭載したゴリゴリの破壊兵器に改造したり、ドアやボディの強度を装甲車並みに高めたり、ニトロを載せてトゲ付きバンパーで突撃したりと、パーツを集めることでマシンをどんどん改造できる。車やバイクは移動手段であると同時に攻撃手段もしくは防御手段でもあるのだ。移動・攻撃・防御と用途が多い分、道中でひっくり返したり破壊されたりすると途方に暮れることもある。ガソリンの減りが速いので戦闘中にガス欠を起こさないよう小まめに給油し、車両が破損した際はツールキットで修理しておきたいところ。なお自分の車両の位置は常にマップ上に表示されるため、見失ったり、敵に奪われたりしても追跡できる。

荒廃した世界なだけあって、回復アイテムもロクな物が見つからない。包帯や回復薬がないので、軽い傷ならガムテープでぐるぐる巻いたりホッチキスで無理矢理傷跡を塞ぐことになる。鎮痛剤の代わりは密造酒。稀に手に入る全回復アイテムは焼灼キット。手荒な治療法ばかりだ。またレイジスプレーなるものを顔にかけると移動速度と攻撃力が一時的にアップする。このように武器・防具・弾薬・アタッチメント・車両改造パーツ・回復アイテムと荷物が多くなりがちなので、序盤のうちにインベントリー容量を上げるかばんを入手しておくと便利だ。

外見カスタマイズ機能も実装しており、キャラクター・ビークル(車両)いずれもポスト・アポカリプス感全開のラインナップとなっている。キャラクターは基本となる性別・顔型・肌色をいくつかのプリセットから選択。髪型・フェイスペイント・アイマスク・トップス・ボトムス・グローブ・近接武器などのスキンは、マッチをプレイしてシーズンレベルを上げることでアンロックできる。車両のペイントジョブ・フッド・ライト・リアー・排気ブレーキ・ホーン音なども同様だ。

『Rage』風のTシャツも

2017年の『PUBG』登場以降、大量のバトルロイヤルゲームが発売されてきたが、スムーズなローンチを迎えたタイトルは数少ない。本作も初日にはマッチ中にメニュー画面に戻されたりゴムバンド現象に悩まされたりと問題は多い。この飽和気味なバトルロイヤル市場を生き抜く上では、どれだけ短期間でプレイ環境を整えられるかが鍵となってくるだろう。

本作はプレイエリア縮小の法則や車両のカスタマイズ、ポスト・アポカリプスに特化した世界観など見どころは多い。だがどれだけ可能性を秘めていても、プレイヤーがいないと遊べない。『Fractured Lands』に関してもSteamChartsの同時接続プレイヤー数を眺めながら購入を検討するのが良いだろう。参考までに、発売初日の同時接続プレイヤー数100人前後の状態では、1マッチ20人前後と少なめながら短い待機時間でマッチングできていた。

『Fractured Lands』の正式リリース時期は2018年12月を予定。現時点ではソロモードのみ対応しており、今後は武器・車両・機能などが追加されていく。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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