E3 2015で印象強まる「VR」と「AR」のテーマ。大手も続々追随、出展企業数は昨年比で4倍以上に
E3のオーガナイザーThe Entertainment Software Association(ESA)は、海外メディアPolygonの取材を通じ、E3 2015における「ヴァーチャル・リアリティ(VR、仮想現実)」と「オーグメンテッド・リアリティ(AR、拡張現実)」について語った。昨年比でVR分野とAR分野へ進出する企業が如実に増えており、“次世代のゲーム体験”が徐々に現実のものへと近づきつつあるようだ。
全体の1割、昨年比で4倍以上
ESAによれば、今回ロサンゼルスのE3 2015へと出展する企業は274社にのぼり、その内の10パーセントがなんらかのVRおよびAR向けゲームかハードウェアを披露するという。2014年のE3では、VR/AR分野に出展した会社はわずか6社だったが、今年は27社が同分野でなんらかの出展をする予定だ。昨年比で4倍以上になる。
VR/AR技術を披露するのは、プレスカンファレンスを開催するOculus VRや、ANTVR社のMerge VRなどだけではない。MicrosoftのARヘッドセット「HoloLens」を筆頭に、CrytekやUbisoftなどの大手ゲーム開発も同分野へと挑む。さらにはRazerやソニーの「Project Morpheus」なども登場する。
なお台湾のHTC社とゲーム向けVRヘッドセット「Vive」を開発するValveは、VentureBeatの取材を通じて、今年のE3には出展しないことをすでに明らかにしている。
ESAがPolygonに語ったところによれば、モバイルゲーム分野の出展社も昨年の60社から74社に増加。さらに全体では昨年の187社から274社へと増加しているという。
参考記事: VRヘッドセット「Oculus Rift」のOculus VR社がE3 2015に合わせプレスイベントを実施へ
独自のカンファレンスを実施するOculus VRと共に、カンファレンスでVR技術を大きくプッシュするという噂が広まっているのがソニーだ。海外の小規模なVR専門ニュースサイト「VR Focus」が、SCEの関係者たちに聞いたところによれば、今年のソニーカンファレンスでは「Project Morpheus」が大きくプッシュされ、ブースの半分にわたるスペースに配置されるのだという。「VR Focus」の信憑性は定かではないが、各社が2016年リリースに照準を絞るなか、ソニーがE3で大々的に対応タイトルや発売時期を公開することはあり得なくはない。