『サイバーパンク2077』日本語吹替に対応し国内発売へ。サイバネティックスにより人体を改造しまくるバイオレントな一人称視点RPG
CD PROJEKT REDは6月13日、『Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)』の国内向け情報を発表し、同作の日本語吹替版をリリース予定であることを明らかにした。本作は『ウィッチャー』シリーズで知られる開発会社が手がけるシングルプレイ・オープンワールドRPG。テーブルトークRPG「サイバーパンク2.0.2.0.」の世界観をベースにした作品で、「E3 2018」では2012年の発表以来初となるゲームエンジンでの映像が公開された(トレイラーに隠された開発者からの熱いメッセージについてはこちら)。
本作の舞台となるのは、近未来米国の巨大退廃都市ナイトシティ。国家が権力を失い巨大企業が支配者として君臨する貧富の差が激しい世界だ。富豪層は摩天楼の要塞に住み、貧困と暴力が蔓延る下界ではギャングやディーラーたちがクスリや違法ブレイクダンスの売買に勤しんでいる。中間層では薄っぺらな人間関係とハリボテだらけのポップカルチャーがメインストリームに。叶うことのないアメリカンドリームを追い求める人々が集う、全米一危険な街だ。このナイトシティは6つのエリアに分かれた完全なオープンワールドとなっており、数百という建物・部屋に入ることが可能。どこへでも自由に移動できるが、準備を怠れば命の保証はできない。
プレイヤーが操作するのは新鋭のサイバーパンク「V(ヴィー)」。サイボーグ化したストリートの不良や技術オタクのネットランナー、冷血な企業戦士がうろつく世界で名声を得るため、近未来の傭兵としてリスクの高い仕事に手を出していく。そして街中での戦闘やサイバー空間での情報戦を通じてスキルを上げ、暗視機能付きの眼球や反射神経ブースターといった高品質なサイバーウェアで身体を強化する。デザイナーファッションに身を包み、自分好みの車両を購入もしくは窃盗して、誰からの干渉も受けず自らの意志にのみ従うサイバーパンクな生き様を見せつけろ。稼いだお金で街のさまざまな施設に投資することも可能だ。
『ウィッチャー』シリーズ開発者の新作ということで三人称視点のアクションゲームを期待している方がいるかもしれないが、『サイバーパンク2077』はストーリーへの没入感を最大限まで高めるため、一人称視点が採用されている。ただしゲームの全てが主人公の視点で進行するわけではない。「E3 2018」のパネルセッションに登壇した本作のアソシエイト・デザインディレクターKyle Rowley氏によると、乗り物の運転時やカットシーン、インベントリー画面では、プレイヤーがカスタマイズした操作キャラクターの姿を確認できるとのことだ。ちなみにカスタマイズできる項目は性別・外見・生い立ちなどがあり、設定次第で住民の「V」に対する反応が変わる。
そのほかテーブルトークRPGの「サイバーパンク2020」から抜粋した3種類のプレイヤークラス「ネットランナー」「テッキー」「ソロ」から好きなパーク・アビリティの組み合わせを探し、自分だけのサイバーパンクを作り上げることが可能。近接武器メインで戦ってもよいし、敵にウィルスをアップロードして武器を破壊していってもよい。遮蔽物に隠れながら慎重に攻めるのか、ダブルジャンプやウォールランによる高機動アクションにより戦場を飛び回るのか、全てプレイヤーのロールプレイ次第だ。また「E3 2018」のデモ披露会に参加した海外メディアの報道によると、ゲームプレイでは超過激なバイオレンスとバレットタイムが確認できたという(vg247)。
『サイバーパンク2077』は「ウィッチャー』シリーズと同じように、数十時間規模の濃厚なメインストーリーにより最高のシングルプレイ体験を提供することが主眼に置かれている。銃撃と近接戦闘によるアクションはあれど、あくまでも主役は物語なのだ。フィルム・ノワールの要素が取り入れられた成熟したストーリーテリングと、インタラクティブな会話システムにより、この眠らない街の住民との多様なコミュニケーションを楽しもう。プレイヤーの選択に応じて結末が変わるクエスト構造は健在。多数のサイドクエスト・ストリートストーリーを取り揃え、世界観にどっぷり浸りたいハードコアプレイヤーと、気軽にアクションを遊びたいゲーマーの両方に訴えかける作品が目指されている。
『サイバーパンク2077』の対応プラットフォームはPlayStation 4/Xbox One/Windows PC(日本語音声あり)。販売時期については未定となっている。