『Star Wars バトルフロント II』のダース・ベイダーを桃色に染めるMod登場。EA幹部の“ピンク・ベイダーは正しくない”発言に抗議
Electronic Arts(以下、EA)は、『Star Wars バトルフロント II』では公式にはModをサポートしていないが、一部のコミュニティにおいてはPC版向けのさまざまなModが制作・配布されている。Mod配布サイトNexus Modsを見てみると、キャラクターのスキンをゲームには収録されていない「スター・ウォーズ」キャラクターのものに入れ替えるなどさまざまなModが登録されている。そうした中で、とあるModが海外でちょっとした話題になっている。
それはModderのDestauch氏が投稿した、ダースベイダーの色をピンク色、また白色に変更する2種類のModだ。キャラクターモデルには手を加えておらず単純な色の変更のみだが、全身黒色で統一されたおなじみのダースベイダーが、ペンキをかぶったかのようにピンク色や白色に染まった姿はインパクトがある。とはいえ、これらが話題となったのはそうした出で立ちだからではない。
配布ページにてDestauch氏は、EAの最高財務責任者Blake Jorgensen氏の言葉を引用して掲載している。それは昨年11月、『Star Wars バトルフロント II』の開発においては「スター・ウォーズ」の世界観を壊さないよう最大限の注意を払っているとJorgensen氏が述べた際の以下のような発言である(関連記事)。
[perfectpullquote align=”full” bordertop=”false” cite=”” link=”” color=”” class=”” size=””]黒いはずのダース・ベイダーが白かったら意味がないのではないだろうか。ピンク色のダース・ベイダーなんて誰も欲しがらないと言うつもりはないし、個人的にピンクが嫌いという訳でもないが、この世界観において正しいやり方だとは私には思えない。[/perfectpullquote]
Jorgensen氏は、本作に何らかのコスメティクス要素を導入する上においては、「スター・ウォーズ」の世界観に則る必要があるとしたのだが、Destauch氏はピンク色や白色に敬意を払わないEAに抗議するとして、あえてそういった色のダース・ベイダーをModとして登場させたのだ。もちろん抗議というのは冗談半分だろうが、結果的に大きな注目をあつめることとなった。とはいえ、閲覧数の多さに対してダウンロード数はさほど伸びておらず、実際にピンク色や白色のダース・ベイダーが欲しいと思っていた人はそれほどいなかったようだ。
ちなみに『Star Wars バトルフロント II』では、ゲームデータの解析によりキャラクターのスキンをほかの「スター・ウォーズ」キャラクターのものに変更するメニューが仕込まれていたことが判明しており、Nexus Modsではそのメニューを有効化するModも配布されている。ほかのModとは異なり、それぞれのスキンのデータはすべてのユーザーのゲームデータ内に存在するため、マルチプレイであっても変更したスキンが反映された状態がほかのプレイヤーからも確認できるという。もっとも、EAからBANされる可能性が高いため、オンラインでは使用しない方が賢明だろう。どういった意図でこのメニューが仕込まれていたのかは分からないが、いずれ正式に公開されることを期待したい。