バトルロイヤルゲーム『The Culling』正式リリースから2か月でアップデート停止を発表。一時期は賑わいを見せた野心作

米国のゲームデベロッパーXaviantは12月15日、スタジオの新規プロジェクトに専念するため、『The Culling』のアップデートを停止することを発表した。なおあくまでアップデートの計画が無くなっただけであり、サーバは今後も提供され続ける。

米国のゲームデベロッパーXaviantは12月15日、スタジオの新規プロジェクトに専念するため、『The Culling』のアップデートを停止することを発表した。本作は2017年10月5日、PC/Xbox One版の正式リリースを迎えたばかりの、最大16人同時対戦型バトルロイヤルゲームである。なおあくまでアップデートの計画が無くなっただけであり、サーバは今後も提供され続ける。

2016年3月にSteamでの早期アクセス販売を開始した本作は、初月から同時接続ユーザ数1万人越えを達成し、短い期間ながら賑わいを見せていた。SteamSpy調べによると現在の所有者数は50万人を突破している。銃器ではなく手製の弓矢や槍を中心に戦うプリミティブなバトルロイヤルゲームであり、パークによるプレイスタイルの選択や、三すくみの近接戦闘、ステータス異常攻撃、トラップの活用など、ほかのバトルロイヤル作品とは一味違ったゲームメカニックの組み合わせは当時注目に値した。

※2016年3月に公開されたローンチトレイラー

だが2017年に入ってからは長らく同時接続ユーザ数二桁と低迷しており、時間帯によっては1マッチの上限である16人にすら達していない。満足にプレイできないことからSteamではネガティブなユーザレビューが続いている。名目上は新規プロジェクトに専念するためのアップデート停止とされているが、ゲームの現状を踏まえても致し方ない判断と言えるだろう。プレイヤー人口がここまでの落ち込みを見せると、もはや再起を図ることは困難であることが容易に想像できる。

多くのバグやバランスの問題に悩まされ、試行錯誤を繰り返しながらもバトルロイヤル・ジャンルに新しい光を照らそうとした野心作『The Culling』。本作のプロデューサーを担当したJosh Van Veld氏は、発表文にて以下の感謝の言葉を残している:

Veld氏「Xaviantの全スタッフに代わり、この特別なプロジェクトに参加していただいた全ての方に心よりお礼申し上げます。皆様の協力なくしては成し得なかったことであり、感謝の気持ちでいっぱいです。」

Xaviantの新規プロジェクトの内容は明かされていないが、『The Culling』の開発から学んだことを(成功例・失敗例ともに)全て活かせるよう努めるとのことだ。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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