鬱病を描いた「Neverending Nightmare」開発者の最新作『Devastated Dreams』が正式発表
ホラーアドベンチャーゲーム『Neverending Nightmare』の開発者であるMatt Gilgenbach氏は、最新作『Devastated Dreams』を正式発表した。海外メディアPolygonを通じて詳細が明らかにされているほか、最新のトレイラーも公開されている。
『Devastated Dreams』では、子供を身ごもっている女性と彼女を追う化け物の物語を描かれる。前作に引き続き白黒のモノクログラフィックが採用されており、横スクロール方式でゲームは進行する。『Neverending Nightmares』のスタイルを継承しているものの、物語の中心となるのはGilgenbach氏の精神世界ではなく、フィリピンに伝わる民間伝承だ。Gilgenbach氏がフィリピン旅行に出かけた時、偶然聞いた現地の吸血鬼伝説「Aswang」などに影響を受けたという。
実際に本作にて採用されている民間伝承が「マナナンガル」だ。マナナンガルとは、日中は女性の姿をしているが、夜になると身体が半分に裂け、背中に羽が生えるという化け物である。マナナンガルは身体が裂けると上半身のみで飛び、まだ生まれていないお腹の中の胎児を吸い出そうとする。本作では、妊娠した女性がマナナンガルから逃げる物語が中心となる。制作はGilgenbach氏の妻からの助言を得つつ進められている。
Gilgenbach氏と開発スタジオInfinitap Gamesは、一部の現地住民たちが信じている「マナナンガル」の存在を尊重しており、『Devastated Dreams』においてはファンタジーとならないように描くことを心がけているという。また前作に存在した緊張の糸を切るような、「具体的な恐怖」をさらに挿入することに挑戦する。
トレイラーを見ると、かなりキャラクターの風貌がカジュアルになっているほか、いわゆる”びっくりシーン”のような場面も確認できる。前作のファンとしては、典型的なホラーに落ちないか不安半分、フィリピンの斬新なホラーを見せてくれるのか期待半分といったところだろう。『Devastated Dreams』は、2015年7月にKickstarterで再び登場予定。おそらくその際には詳しい情報が公開されるはずなので、あらためてAUTOMATONでも紹介しよう。