『Destiny 2』Bungieが経験値操作の意図を説明。また12月よりエンドコンテンツが大幅に改善され、欲しい装備を直接購入可能に
Bungieは11月30日、『Destiny 2』にて発覚した経験値操作の意図を公式ブログにて説明すると共に、12月以降予定しているエンドゲームコンテンツの大幅な改善計画を発表した。
経験値の操作について
本作では11月25日、「ブライトエングラム」(本作におけるルートボックス)の獲得に必要な経験値が操作されているとの指摘を受け、経験値の倍率調整システムを停止(関連記事)。具体的に言うと、レイドやクルーシブル(PvP)といった拘束時間の長いアクティビティに参加している間は通常よりも獲得できる経験値が増え、公開イベントのように短時間で終わるアクティビティに参加している間は獲得経験値が減っていくように調整されていた。問題はその方法と程度であり、ゲーム画面上に表示される数字と、ゲームのAPIから取得できる実際の獲得経験値に乖離が生じるという、隠蔽作業のような印象を与えかねない調整方法を取っていた。また実際に入手できる経験値はゲーム画面上の数字のわずか5%にまで落ちるという、調整幅の大きさも無視できない点であった。
Bungieは今回のブログ更新にて、同システムの意図を説明。ペースの遅いアクティビティと、ペースの速いアクティビティの報酬バランスを均一にするために調整を図っていたとしている。その際に経験値獲得倍率といった変化量を示す数値を画面上に表示すると、プレイヤーが混乱する可能性があるため、先述したような仕様を採用。本来はアクティビティ間のバランスを保つための措置であったが、その不透明な性質からコミュニティ内でBungieに対する不信感が募ってしまった。
現在は同システムを停止し、必要経験値を最大16万に固定している(停止前は8万)。ただし獲得経験値の倍率調整をオフにしたままでは、一部アクティビティにてレベルアップまでに要する時間が長くなりすぎてしまう。現在は改善のために必要なデータを収集している段階であり、経験値のバランスを調整するための新しい方法が決まった際には、誤解が生じないよう報告するとのことだ。
エンドコンテンツの大幅改善
・能力補正のランダム要素を導入する「マスターワーク」武器(現地時間12月12日実装予定)
レジェンダリー武器の強化版「 マスターワーク 」が登場。武器にランダムの能力補正枠が追加される(リロール可)。またマルチキル達成時に光のオーブを生成するほか、倒した敵の数をカウントしてくれる。本作から武器の能力補正およびパークが固定制になったことで、時間が限られたカジュアルなプレイヤーでもエンドコンテンツにたどり着きやすくなっている。このトレジャーハント要素の薄まりに対しては、コア層から物足りなさを感じるという意見が上がり、以前より改善が検討されていた。ランダムの能力補正枠を追加することで、プレイし続ける新たなモチベーションが生まれるだろう。
・一度アンロックすれば無制限で利用できる装飾品(現地時間12月5日実装予定)
ファクション・セット装備用の装飾品が登場。特定のアクティビティをクリアすることでアンロックされ、エキゾチック武器のスキンと同様にアカウント共通で使用できるようになる。本作では装備の配色を変えるコスメティックアイテム「シェーダー」が消費アイテム扱いとなっており、一部プレイヤーから不評を買っていた。無制限で利用できる装飾品というのは、そうした不満に対するひとつの回答だろう。
・ベンダーからファクション報酬を直接購入可(現地時間12月12日実装予定)
ファクショントークン(印)と「レジェンダリーのかけら」を消費することで、欲しいファクション装備を直接購入できるようになる(武器は週替わり)。現在は印をエングラムに交換し、そこからランダムで装備品が提供される。そのため、「クルーシブル(PvP)は嫌いだけど報酬に含まれている装備品が欲しい」といった場合、求めている装備品が手に入るまで、運を頼りにアクティビティに参加し続ける必要がある。直接購入する手段が用意されることで、何回アクティビティをこなせばよいのか、ゴールを定めやすくなる。
・シュールがエキゾチック確定エングラムと「コインの3」を販売(現地時間12月12日実装予定)
商人シュールより、エキゾチック確定エングラムおよび「コインの3」を購入できるようになる。エングラムからは、未獲得のエキゾチック装備が優先的に排出される。「レジェンダリーのかけら」との交換で、週1個の限定品となる。また前作でおなじみの「コインの3」は4時間の間、エキゾチックエングラムのドロップ率をブースト。おなじく「レジェンダリーのかけら」を消費するが、個数制限はない。これにより「欲しいエキゾチック装備が手に入らない」「何度エングラムを解析しても重複ばかり」といって溜め息をつく回数が減るはずだ。
・銃器技師からレジェンダリー改造パーツを直接購入可(現地時間12月5日実装予定)
バンシー(銃器技師)から特定のレジェンダリー級改造パーツを直接購入できるようになる(ラインナップは週替わり)。またレア級の改造パーツを分解すると、一定確率で「改造パーツ」(材料)を得られるようになる。これにて欲しいレジェンダリー級改造パーツがなかなか手に入らないというストレスが軽減される。
そのほかにもマスター・ラフールが「レジェンダリー・エングラム」を売ってくれるようになったり、各種トークンの入手量が増加したりと、欲しい装備品を獲得しやすくするための施策が続く。2018年1月以降には「威光」アクティビティのインセンティブ追加、アドベンチャー/失われたセクターの報酬増、PvPのプライベートマッチおよび途中離脱ペナルティ追加、エキゾチック装備の重複確率を下げるための調整、余った「グリマー」「レジェンダリーのかけら」の使い道追加、エモートインターフェイスの改善(複数エモートを設定できるようになる)などが計画されている。
これらの多くはコミュニティから求められていた変化であり、確実に前へと進んでいることがわかる。詳細については12月6日の「オシリスの呪い」配信と共に公開されるパッチノートに記載されるとのこと。当初のスケジュールを変更し(本来はDLC情報がストリーム配信される予定だった)、先立って情報を公開したのは、経験値操作による炎上を鎮火する狙いがあったのかもしれない。なお『Destiny 2』は、11月29日より各種対応プラットフォーム(PlayStation 4/Xbox One/PC)にて無料体験版の配信が開始されている。