リアルなスケボー体験を提供する『Session』Steam/Xbox Oneでの早期アクセス販売を目指してKickstarterキャンペーン開始

creā-ture Studiosは11月21日、スケボーゲーム『Session』の開発資金を募るKickstarterキャンペーンを開始した。本作は1990年代から2000年代初頭までのスケボーシーンから影響受け開発が進められており、リアルなスケボー体験をプレイヤーに届けることを目標としているという。

カナダ・モントリオールに拠点を置くインディースタジオcreā-ture Studiosは11月21日、スケボーゲーム『Session』の開発資金を募るKickstarterキャンペーンを開始した。本作は1990年代から2000年代初頭までのスケボーシーンから影響受け開発が進められており、リアルなスケボー体験をプレイヤーに届けることを目標としているという(関連記事)。

ゲームプレイにおける本作の特徴は、ゲームパッドの左右のアナログスティックを使った操作にある。それぞれが左右の足の動きに対応しており、トリック(技)をおこなう際は、実際の足の動きをなぞるようなイメージで操作する。それはオーリーやキックフリップなどはもちろん、グラインド時にバランスを取る操作も同様。EAの『Skate』シリーズでの操作法を発展させたイメージだ。

一連のコントロールはスケボー経験者には直感的な操作だろうが、そうでない人には複雑に感じるかもしれない。もちろん各トリックはコマンドとして操作法が示されているが、creā-ture Studiosはゲーム内のスケートボードの動き自体が本作の説明書であるとしている。つまり、どのようなトリックであれ物理に則った挙動をしているに過ぎず、重心の移動や足の動きなどを観察することでどうすれば上手くいくのかを学ぶことができるという。

体験版に用意されたトリックリスト

スケボーゲームにおいては、難易度の高いトリックやコンボを決めてスコアを稼ぎ、ミッションをクリアしていくことがある種の常識だ。しかし、本作にはスコアシステムは存在しない。どのスポットでどのようなトリックを決めたいかという、プレイヤー自身のモチベーションが本作のゲームプレイにおける目標になる。競技ならともかく、実際にストリートでスケボーをすることを考えれば、リアルなスケボー体験を提供する本作にとってはむしろこちらが自然かもしれない。

とはいえ、難しいスポットでビッグなトリックを決められれば、何かしら評価をして欲しいと思うものである(あるいは痛々しい派手な失敗であっても)。そのために、本作には録画と編集機能が用意される。映像に収めることはスケボー文化には欠かせない要素であり、それを再現しているというわけだ。ゲーム内には昼夜の時間経過があるが、特定の時間帯で撮影したいという要望に応えるために、任意の時間を設定可能。編集した映像はゲームから直接ソーシャルメディアに投稿することもできる。

Kickstarterキャンペーンではストレッチゴールがいくつか設けられており、キャラクターやスケートボードのカスタマイズ要素、キャラクターの成長要素が挙げられている。キャラクターの成長は、より高く飛べたりより早くフリップできるようになるなどのスキルに関連づいており、これはシンプルに何度も同じアクションをおこなうことで強化される。実際の練習に見立てているそうで、一度強化されたスキルでもサボればまた能力が落ちるという。

マップに関してはまだ詳しい情報がないが、オープンワールドのリアルな街を用意するようで、ストレッチゴール達成によってエリアが増えていく。実際に存在するスケートスポットの再現や、プレイヤーからのフィードバックを集めるツールを用意し、人気のないスポットがあればピンポイントで修正できるようにする要素も挙げている。そのほか、オンラインマルチプレイやパークエディット、ストーリーモードの追加、またマルチプレイ時にカメラマンとなって友人を撮影できるフィルマーモードや、Steam Workshop対応などもストレッチゴールとされている。

Kickstarterキャンペーンが成功した場合には、creā-ture Studiosはまず早期アクセスでのリリースを目指すという。そのため、プラットフォームはPC(Steam)およびXbox One(Game Preview)が予定されており、PS4やニンテンドースイッチなどについては正式リリース後に検討するとのこと。早期アクセス販売は2018年第2四半期、正式リリースは2019年第3四半期におこなう計画だ。

キャンペーンは本稿執筆時点で残り29日で、8万カナダドル(約700万円)の初期目標に対して、4万4000カナダドルほどが集まっている状況である。25カナダドル(約2200円)以上の出資で本作を入手でき、60カナダドル(約5300円)以上で早期アクセス版が入手できる。そのほか、プロトタイプ版やアルファ/ベータ版が入手できるプランなども用意されている。

スケボーゲームといえば、メジャーなものではこれまでにActivisionの『トニーホーク』シリーズや、EAの『Skate』シリーズなどが発売されたが、前者は2015年、後者は2010年以降新作は発売されていない。特に『Skate』シリーズのようなリアル系のスケボーゲームに対しては、ゲーマーだけでなくプロスケーターからも新作を望む声が上がっていた。本作が『Skate』ファンの受け皿になり得るかどうかは未知数だが、注目作であることは間違いないだろう。Kickstarterキャンペーンページでは本作の体験版も配布されているので、興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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