「Battle Chef Brigade(バトルシェフ・ブリゲード)」Steam版が日本語対応で発売。魔物を狩り、調理するハンティング&パズルゲーム
Adult Swim Gamesは11月21日、アメリカ・シカゴに拠点を置くインディースタジオTrinket Studiosが開発した『Battle Chef Brigade』をSteamで発売した。価格は2050円で、サウンドトラックとセットになったバンドルは、10パーセントオフで購入できる。本作は料理をテーマにパズルゲームとアクションゲームを融合させた作品だ。ゲーム内は日本語表示に対応している。
本作の舞台はヴィクタシアと呼ばれる王国だ。この土地ではかつて魔物が猛威をふるい、民衆は襲われ食べ物は食い荒らされた。ヴィクタシアが飢餓に苦しむ中、国王は一流料理人たちからなる最強のシェフ兵「Battle Chef Brigade(バトルシェフ・ブリゲード)」を組織する。その目的は魔物を狩り、呪われていると長らく恐れられていた魔物の肉を食卓に届けて人々の命と胃袋を救うことだ。
本作の主人公は、寝坊しがちの女の子ミナ。彼女は両親が営む田舎町のレストランを手伝っていたが、いつの日かバトルシェフ・ブリゲードに加入して、世界中の料理を学びたいと考えていた。そして、新たなシェフ兵を発掘する大会が開かれる夏、彼女は両親の反対をよそに大会に参加すべく街へと向かう。
ゲームは食材の調達と調理がシームレスに繋がったデザインになっている。食材の調達、すなわち魔物狩りは横スクロールのアクションゲームで、近接攻撃でのコンボのほか、ダガーを投げたり、魔法を使うこともできる。魔物を倒すと食材アイテムを落とすので、拾ってキッチンに持って帰るのだ。キッチンはアクションパートのフィールドと繋がっており、調理中に食材が足りなくなれば自由に調達しにいくことができる。また、フィールドにはさまざまな魔物がいるが、中には食材アイテムを横取りして食べるものもいる。そういった魔物からはさらに別の食材を入手できるチャンスでもある。
キッチンでの調理パートは、マッチ3パズルとなっている。ルールとしては、同じ色のジェムを3つ一列に並べれば消える。食材はそれぞれ異なるパターンのジェムの組み合わせになっており、任意の食材を鍋(パズルフィールド)に投入することができる。そしてジェムを4つひと組で回転させて色を合わせて消すと、同じ色の一段階上のレベルのジェム1個に変換される。プレイヤーとしてはパズルをプレイしているだけだが、そのパズルという名の調理により料理は仕上がっていく。
これが食材の調達と調理の基本的な流れだが、ミナが臨むのは対戦相手がいる料理バトルであり、審査員のいる試合ではさまざまな条件が絡んでくる。まず、テーマ食材が設定されるので、その食材を狩ってきて調理に使う必要がある。さらに、審査員ごとに好みの風味がある。風味はジェムの色とレベルで表されており、食材選びはもちろん、パズルで目的のレベルのジェムを作り出すことも求められる。そして、バトルには制限時間もある。好みの異なる審査員それぞれに料理を作るのは狩りと調理のスピードはもちろん、時間配分にも気を配る必要がある。
調理(パズル)ではジェムを消すたびに基礎点となるポイントが入り、試合ではそこに審査員の評価ポイントが加わることになる。評価が高ければ加点されるが、条件を満たしていなければ厳しいダメ出しと共に減点されることもある。そうして試合を勝ち進み、バトルシェフ・ブリゲードに加入する夢を叶えるのだ。
ゲームではこういった試合だけでなく、街の人々と交流したりアルバイトをしたりするなど、RPG風の要素もある。ゲームモードにはメインとなるストーリーモードのほか、毎日異なるバトルに挑戦できる「デイリー料理バトル」があり、また「チャレンジ」モードではアクションパート・調理パートそれぞれをテーマにさまざまな課題に挑戦できる。
本作は日本の文化からも影響を受けているそうで、手描きイラストのようなグラフィックとアニメーションは、ユニークなゲーム性とも相まって独特の雰囲気を生んでいる。また、日本語ローカライズの出来も申し分なく、キャラクター達の活き活きとした掛け合いが楽しい一作となっている。なお、本作は11月23日にはニンテンドースイッチ版も国内発売予定だ。