『Torchlight』シリーズのRunic Gamesがスタジオ閉鎖。オンラインゲームに注力する親会社の方針。『Gigantic』開発元のレイオフも
Runic Gamesは11月4日、本日をもってスタジオを閉鎖すると公式サイトで発表した。同スタジオはアクションRPG『Torchlight』および『Torchlight II』を手がけたことで知られ、今年9月にはアクション・アドベンチャーゲーム『Hob』をPC/PlayStation 4向けに発売したばかりだった(関連記事)。同スタジオの代表Marsh Lefler氏はRunic Games設立からの9年間を振り返りながら、ファンに感謝の言葉を述べている。
Runic Gamesは2010年にPerfect World Entertainmentに買収されており、今回のスタジオ閉鎖は親会社である同社の方針によるものだ。海外メディアKotakuに寄せられた同社の声明によると、サービスとしてのオンラインゲームに注力するという同社の戦略の一環としてRunic Gamesの閉鎖を決定したという。ただスタジオは閉鎖するものの、Runic Gamesが手がけたタイトルはPerfect Worldのポートフォリオの一部として保持し、ゲームの販売やサポートは継続するとしている。Marsh Lefler氏も『Torchlight』シリーズのマルチプレイサービスをスタジオ閉鎖後も継続するとしており、さらに同シリーズに関する何らかのニュースが近日中にあるだろうとコメントしている。
同じ声明の中でPerfect Worldは、Motigaのレイオフについても認めている。Motigaは独立したスタジオだが、現在PC/Xbox One向けに展開している基本プレイ無料のヒーローシューター『Gigantic』のパブリッシャーをPerfect Worldが務めている。実は昨日、同スタジオのサウンドデザイナーだったDan Crislip氏が「今日がMotiga最後の日となった」とTwitter上で発言したことなどからスタジオ閉鎖の噂が飛び交ったが、実際は少人数のコアチームだけを残してほかは解雇する大規模なレイオフだったようだ。Perfect Worldは、このコアチームが『Gigantic』の開発に引き続き携わるとしている。
MotigaのゼネラルマネージャーPhil Frazier氏も今回のレイオフおよび『Gigantic』のサービス継続をRedditにて認めており、Perfect Worldは今後も同作をサポートするとしている。またFrazier氏は同作の月次アップデートについて触れ、今月のアップデートは本日認証を通過し、数週間以内に配信されるだろうとしている。そして今後については、新たなヒーローの追加やバランス調整、コミュニティからの要望に応える要素の追加などを計画しているとのことだ。
Runic Gamesの代表作である『Torchlight』シリーズは共にミリオンセラーとなり、『Hob』についても高い評価を得ていた。いずれも売り切り型のタイトルだったため、オンラインゲームへのシフトを進めるPerfect Worldの戦略にそぐわなくなったということは理解できるが、今回のスタジオ閉鎖は残念でならない。ちなみに、『Torchlight』はモバイル版である『Torchlight: The Legend Continues』がPerfect World傘下の別スタジオにより現在開発中で、一部の国でソフトローンチしている。こちらは基本プレイ無料のオンラインゲームで、国内ではAimingより提供予定となっている。