鉄道運営シミュレーション『Mashinky』早期アクセス配信開始。欧州の辺境で汽車を動かし、ながめる

個人開発者Jan Zeleny氏は10月6日、Steamにて『Mashinky』の早期アクセス版を配信開始した。価格は2480円。『Mashinky』はのどかなヨーロッパの辺境で鉄道会社を運営するシミュレーションゲームだ。

個人開発者Jan Zeleny氏は10月6日、Steamにて『Mashinky』の早期アクセス版を配信開始した。価格は2480円。『Mashinky』はのどかなヨーロッパの辺境で鉄道会社を運営するシミュレーションゲームだ。開発者のZelený氏は「子ども時代に遊んだTycoon作品の復活」というコンセプトをかかげて本作の制作に取り組んでいる。氏は、シンプルなルールながら奥深く遊ぶことができる『Transport Tycoon』や『Sid Maier’s Railroad Tycoon 2』のような作品が近年生まれてこないことを不思議に思い、“あの頃”のシミュレーションゲームを目指して本作の開発を始めたという。

舞台となるのは発展途上のヨーロッパ。プレイヤーはまだ産業が発達していない郊外にて、電車という名の足を生み出し、地域を発展させていくことが目的となる。『Mashinky』では、プレイヤーは駅を作り、路線を敷いて汽車を走らせ街と街をつないでいく。車両を編成したり、ルートや時刻ダイアルを調整しつつ鉄道経営を進めていこう。街と駅を拡大させながら、鉄道王国をどんどん広げていくことになる。ゲーム内の時間の進行にともなって、時代も移り変わっていくので、鉄道の歴史を歩んでいくことができる。

本作の特徴は、コンセプトにあるとおりシンプルながら奥深いゲーム性だろう。街や地形の関係を見ながら駅と駅をつなぎ、資源や人を運ぶ作業は単純ながら中毒性が高い。また基本的なゲームシステムは名作呼ばれる作品を徹底して踏襲していながら、現代向けのアレンジもなされている。たとえば、本作はリアル調のグラフィックと、見やすいボードゲームのようなグリッド調のビジュアルを切り替えるシステムを採用しており、見やすいグリッド調で線路を整備し、汽車を走らせた際にはリアル調のグラフィックでながめるといった楽しみ方ができる。『Mashinky』では季節の概念が導入されており、時期によって景観は大きく変わる。美しいフィールドを背景に汽車を動かし、それをながめるのも一興だ。

本作は『ARMA 3』などを手がけるBohemia Interactiveに在籍するZeleny氏が、仕事のかたわらに開発を進めるプロジェクトであるので、早期アクセスの予定期間も最大2年とかなり長めだ。現在は7つの時代のうち2つの時代が実装されており、しばらく時間がかかることが予想される。コンテンツもまだそれほど用意されていないので、のんびり開発の進展を待つことが求められるだろう。ローカライズについては、有志翻訳のボランティアを募る形式を採用しており、日本語についてはすでに90%に近い達成率になっているので、ゲーム全体を日本語でプレイできる日もそう遠くなさそうだ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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