『Absolver』配信開始。ムーブセットを自由にカスタマイズできるオンライン・格闘アクションRPG

Devolver Digitalは8月30日、オンライン・格闘アクションRPGゲーム『Absolver』の配信を開始した。開発はUbisoftの元スタッフが設立したフランスのインディースタジオSloclapが担当。

Devolver Digitalは8月30日、オンライン・格闘アクションRPG『Absolver』の配信を開始した。開発はUbisoftの元スタッフが設立したフランスのインディースタジオSloclapが担当。対象プラットフォームはPC(Steam/GOG.com)および海外PlayStation 4で、Steamでの販売価格は2980円、サウンドトラックとデジタル・アートブック付きのデラックス・エディションは3980円となっている。ローンチ後には対応言語への日本語追加も予定されている。

『Absolver』は武術主体の3D格闘ゲームにアクションRPGの要素を混ぜた作品である。固有のキャラクターから1体を選ぶのではなく、自分でキャラクターを作成し、ムーブセットを自由にカスタマイズできるのが本作の特徴だ。見た目だけでは相手がどの技の使い手なのか判断できないことから、マッチごとに技と癖の探り合いが発生する。またプレイヤーのレベルや装備品がもたらす能力補正効果により、攻撃力や体力、機敏さ、スタミナといったステータスのうちどれに注力するのか、好みに合わせて選択できる一風変わった格闘ゲームである。

プレイヤーは世界の平穏を維持するエリート集団「Absolver」の仲間入りを目指す格闘家「Prospect」のひとり。本作の舞台「Adal Empire」の支配者「Guides」から特殊な仮面を授かり、空腹や死から解放された存在だ。「Absolver」の一員として認められるため、崩壊したAdalの跡地を探索し、NPCや他プレイヤーと戦い、己の技術を磨き上げていく。

本作のキャンペーンは、オフラインでのシングルプレイおよびオンラインでのマルチプレイ(リージョンロックあり)に対応しており、オンライン時には最大3人のプレイヤーがシームレスにマッチメイクされ、共通の世界で戦えるようになる。集まったプレイヤー同士でCo-opをしてもよいし、技を教え合うための組み合い、もしくは真剣勝負のデュエルに発展させてもよい。キャンペーンは本作のチュートリアルであり、他プレイヤーとの出会いの場でもあるのだ。

美しくも退廃した世界で拳と拳をぶつけ合う

ゲーム開始時には、3種類の戦闘スタイル「Forsaken」「Windfall」「Kahlt Method」からひとつを選択する。スタイルごとに特殊アビリティが異なり、上級者向けのバランス型「Forsaken」は相手の攻撃を弾くパリィが使用できる。中級者向けの技巧派「Windfall」は攻撃を回避することで相手の動きをスローダウンさせ、初心者向けのパワー型「Kahlt Method」は被弾によるスタンを防ぐほか、カウンター攻撃により体力を吸収することができる。

戦闘システムにはドッジ、ブロック、フェイントといった基本的な動作が揃っており、スタミナの消費に気を配りつつ、4つの戦闘スタンスを切り替えながら技を繰り出していくことになる。技の種類は180種類あり、その中から「コンバット・デッキ」(ムーブセット)を構築。はじめから全ての技を使えるわけではなく、NPCや他プレイヤーの技を実際に受けることで経験値を得て、技を習得していく。また本作にはクランならぬ流派による師匠/徒弟制度があり、同門のプレイヤーは開祖の「コンバット・デッキ」を自分のものとして使用することができる。

純粋なPvPコンテンツとしては1対1の対戦モード「Combat Trial」があり、フレンドもしくはランダムのプレイヤーと3本先取の勝負に挑むことができる。今後は1対1だけでなく3対3の対戦モード、観戦モード、ランクマッチも導入されていく予定だ。ただマルチプレイに関してはリリース当日に深刻なラグが確認できており、Steamのフォーラムやレビュー欄でも同様の不満が多数挙げられている。今後の対応により改善されることを期待したい。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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