Valve、「Steam」での大量のゲームキー発行に関して調査進める。バンドルや鍵屋での販売に関しては制限せず

Valveは海外メディアGamasutraを通じて、「Steam」にて大量のゲームキーが発行されるような事例に関して調査を進めていることを明らかにした。これは開発者向けフォーラムでのValveスタッフのコメントから広まった騒動に対するもので、キーの大量発行の制限を示唆する内容から、Steam外でのキーの購入や取得が難しくなるのではないかとの見方が広まっていた。

Valveは海外メディアGamasutraを通じて、「Steam」にて大量のゲームキーが発行されるような事例に関して調査を進めていることを明らかにした。これは開発者向けフォーラムでのValveスタッフのコメントから広まった騒動に対するもので、キーの大量発行の制限を示唆する内容から、Steam外でのキーの購入や取得が難しくなるのではないかとの見方が広まっていた。

Valveの担当者は公式声明にて、「パッケージ版やほかのデジタルストアでのPCゲーム販売を手助けするため、パートナーたちに対しSteamキーは常に無料で利用可能としてきました」とコメント、その点はなにも変わることはないと説明している。実際に、パートナーがほかのサイトでキーを販売したり、ディスカウントしたり、バンドルに収録したとしても、今後も無料でキーを提供するという。

※発端となったSteam Spy管理人によるツイート

では、ValveはSteamキーの大量発行において何を問題視しているのか。実際にSteamキーでゲームを手に入れて楽しむのではなく、Steamの新たな機能を通じて収益を得るような状況を睨んでいる。特に名指しにされているのが「Steamトレーディングカード」を使ったファーミング。これは開発者がSteamキーを大量に生成し、BOTにゲームをプレイさせることでカードを収集、それを売買することで収益を得るという行為だ。2016年には、Digital Homicidesという名のスタジオが大量の低品質なゲームをSteamで販売し、ファーミングをおこなっていたのではないかと嫌疑がかけられる事件もあった(後に同スタジオのゲームはすべてSteamから削除されている)。

ValveはSteam DirectなどをふくめSteamにおける各機能や制度の改革を進めており、それに並行して「トレーディングカード」の悪用に関しても厳しく目を光らせている。今年5月にはBOT対策としてユーザーをBOTかどうか判断する新たなシステムを導入していた。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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