奇妙で牧歌的な世界を生きる。ミニマルで愛らしいサバイバル要素アリのアドベンチャーRPG『Torla』が開発中

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第455回目は『Torla』を紹介する。本作はサバイバルやクラフト要素にフォーカスしたアドベンチャーRPGだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第455回目は『Torla』を紹介する。本作はサバイバルやクラフト要素にフォーカスしたアドベンチャーRPGだ。サバイバルRPGといっても、近年流行りのゾンビは登場せず、核戦争後の地球が舞台だったりするわけでもない。孤島で目覚めたプレイヤーは、わけもわからないまま不思議な生き物や隣人たちが住む『Torla』のミニマルで愛らしい世界を探索し、日々を生き延びることを目指すことになる。

一般的なクラフト系サバイバルゲームと同様に、プレイヤーは植物を採取したり動物を狩ったりして素材を集め、そこから食べ物を調理したり、新たなツールを作成したりしていく。テントとチェストを作ってキャンプを構築したり、作物を育てたり釣具で魚を釣ったり。野生生物は狩るだけでなく手懐けてテイムすることも可能だ。また、ゲーム中には複数のNPCや商人が存在しており、前者からはクエストを請け負うことが、後者とはアイテムを売買することができる。

https://www.youtube.com/watch?v=rSB0_Cu9pqI

※昼夜のサイクルや天候の変化、四季の巡りも備える『Torla』。ゲーム中には150以上のエリア(ワールド)が登場する

このほか『Torla』の特徴としては、アドベンチャーRPGということで、全編が3章に別れてゲームが進行していく点が挙げられる。ゲーム内には数百種のパズルが存在しており、これらを解くことで探索エリアを広めたり、『Torla』の世界に隠された秘密や歴史を知ることができるそうだ。またこのほかにも、ゲーム中には“異なる次元”へと繋がる入り口が存在しており、そこにはシークレットが隠されているという。この異なる次元の1つは、上記のトレイラーの最後の方で確認可能だ。

開発を担当するのはデザイナーHolden Boyles氏とプログラマーAmir Uqdah氏、2人組のデベロッパー。Boyles氏は2014年に2Dドットビジュアルの世界を探索する『Qora』というタイトルをリリースしており、好評を博している。『Qora』はいわゆる“雰囲気ゲーム”と呼ばれるジャンルの作品だったが、『Torla』は『Qora』の世界観やビジュアル表現を発展させつつ、さらにサバイバルやクラフトといったゲーム要素も導入しているようである。

『Torla』は章ごとのリリースが予定されており、現在は第1章を開発するためのKickstarterキャンペーンが実施されている。初期目標額は3万6000ドルとなっており、10ドル以上を支払えばゲームを入手することができるので、気になったプレイヤーはチェックしてみよう。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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