Paradoxタイトルを購入したユーザーを対象に『Stellaris』などが無料配布へ、Steamサマーセール期間を含んだここ1か月半内で
Paradox Interactive(以下、Paradox)は現地時間5月17日から7月6日にわたり、同社のタイトル(ゲーム及びDLC)をSteam/GOGで購入した「USドル以外を使用するユーザー」を対象に、ゲームを無料配布すると発表した。日本でParadoxタイトルを購入したユーザーも対象となる。こうしたユーザーは『Stellaris』『Hearts of Iron IV』『Crusader Kings 2』『Europa Universalis IV』『Magicka 2』『Tyranny』の中からゲームをひとつ選び、SteamもしくはGOGのキーを入手できる。
DLCも対象となっており、『Hearts of Iron IV』の「Death or Dishonor」、『Europa Universalis IV』の「Third Rome」、『Crusader Kings 2』の「Monks and Mystics」、『Stellaris』の「Utopia」、『Tyranny』の「Tales from the Tiers」の中からふたつ選ぶことができる。
ゲームをひとつ入手するか、DLCをふたつ手に入れるか、どちらかを選ぶことになる。期間中にParadoxタイトルを複数買ったユーザーも、入手できるゲームはひとつだけであるという。
ゲームタイトル及びDLCを入手するには、Paradoxのサポートページにてフォームを記入する必要がある。購入したタイトルの情報やプラットフォームのアカウント情報、レシートなどをParadox側に伝えると、メールが送信され、9月30日までにゲーム及びDLCのキーが送信されるとのこと。申請の受け付けは8月9日までとなっているので、対象のユーザーは早めに手続きを終わらせておくといいだろう。
今回のゲーム配布は、Steamセール前の値上げ騒動の補償となっている。この騒動は以前弊誌でも報じたが、かいつまんで言うと「USドル採用国以外の地域で、5月17日からParadoxタイトルが告知なく値上げされた」というもの。Paradoxはこの騒動を謝罪するとともにSteamサマーセール終了時に値段を戻すことを約束、値上げ期間中にゲームを購入したユーザーには返金に応じていくことを説明していた。しかし現状では返金は事実上不可能であると説明し、その代わりにゲームを無料配布することになったという流れだ。
なぜ返金対応が不可であるかという具体的な理由にはふれられていないが、今回のゲーム配布による補償はredditなどではおおむね好意的に受け入れられている印象だ。というのも、英語圏以外での値上がりは20%程度であったことが多く、USドルでの販売と比較すると500円から1000円の差額が生まれていた。一方で、『Stellaris』の定価は約40ドルでセール時の最安値も20ドルだ。単純にゲームの価値を考えると、補償額が差額を上回りやすい。入手できるゲームのラインナップは、同社の人気シリーズであることも好意的に受け入れられている要因だろう。トルコやロシアなどは50%程度値上げされており、そうしたユーザーにとっては満足できる補償であるかは不明であるが、ユーザーを揺るがした値上げ騒動はひとまず収束に向かいそうだ。