『RimWorld』と『FTL』を組み合わせた宇宙シミュレーション『Starship Theory』開発中、生存をかけた危険な宇宙の旅へ

『Starship Theory』は宇宙を舞台としたシミュレーションゲームだ。コンセプトやビジュアルは『FTL』を思わせる。生き残るために乗員を管理及び鍛錬するといった『RimWorld』のようなシビアな経営も要素として含まれる。複雑さと自由度が増した『FTL』という表現もできるだろう。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第448回目は『Starship Theory』を紹介する。

『Starship Theory』は宇宙を舞台としたシミュレーションゲームだ。コンセプトやビジュアルは『FTL: Faster Than Light』(以下、FTL)を思わせる。その印象に違わず、宇宙を舞台に乗員に指示を与えつつ、災害や敵との交戦しながら少しでも長く生存するという基本的なゲームデザインは『FTL』に近いと思ってもいい。異なる点といえば、『FTL』はエリア制を採用しており、エリアを移動するごとにイベントが発生するという形であったが、本作のマップシームレスだ。くわえて、生き残るために宇宙船を改造し拡張したり、乗員を管理及び鍛錬するといった『RimWorld』のようなシビアな経営も要素として含まれる。複雑さと自由度が増した『FTL』という表現もできるだろう。

ゲームを始めると、4人の乗員がプレイヤーの狭苦しい宇宙船に乗っているのを確認できる。この4人の乗員に役割を与え、仕事を割り振っていく。宇宙船のキャパシティを広げていくことに専念するか、武装を急ぐか、生活環境を整えていくか、どのような環境を作り上げていくかはプレイヤー次第だ。設備が足りないと緊急事態に対応できず、かといって増やしすぎてしまうと電力が足りなくなるという点は『FTL』と同様だ。

指示を与えると乗員は各々の作業を始める。乗員たちが作業している風景を眺めていてもいいが、本作は状況が刻一刻と変化することを留意する必要がある。たとえば、隕石がプレイヤーの宇宙船にぶつかると、当然船内は深刻な被害を受ける。また、灼熱の惑星の近くを通る際には、宇宙船には熱がこもる。周囲の細かい変化にも注意を払うべきだろう。交易船と遭遇することもあり、彼らと売買ができるほか、脅したり賄賂したりといったプレイも可能。イベントも悪いことだけではなく、襲撃を撃退すれば賞金が手に入り、隕石を撃ち落せば資源が手に入ることもある。ピンチはチャンスなのだ。

宇宙船の状態だけでなく、乗員の状態もケアしなければならない。乗員にも食欲や水分、健康といったパラメータが存在しており、コンディションが悪ければ作業にも影響を及ぼす。余裕があれば彼らを鍛えてもいいだろう。乗員は本作の資本であり、乗員の能力は難所の突破に貢献するだろう。

このように、資源とお金を集めて宇宙船を拡張し、乗員を鍛えてトラブルに備えるというサイクルを繰り返し、できるだけ長い間生存し続けるというのが本作の目標となる。経営や管理をこなしながら時にタクティカルに立ち回り、より長く生き残る。『Starship Theory』ではこうしたシミュレーション要素が動的に展開されるのだ。

開発を手がけるのはニュージーランドに拠点を置くインディースタジオReconnect Games。チームの規模や経歴は不明であるが、Duncan氏が中心となって制作が進められているようだ。『Starship Theory』の対応プラットフォームはPCで、発売時期は2017年。開発にはUnityが使用されているとのこと。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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