スランプの画家がサイコパスの心の中に入り込む、2Dサイコホラーアドベンチャー『The Human Gallery』

本作は2D横スクロール型のサイコホラーアドベンチャーゲームだ。主人公はスランプに陥った1人の画家。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie of the Week。第100回目は、『The Human Gallery』を紹介する。

本作は2D横スクロール型のサイコホラーアドベンチャーゲームだ。主人公はスランプに陥った1人の画家。インスピレーションを失い絶望の日々を送っていたが、謎の心理学者と出会ったことがきっかけで、サイコパスの精神患者の心の中へ入り込み、創造性を取り戻そうとする。だが心の中に入ってすぐに、画家は自身が目覚めることのない悪夢の中に囚われたことに気づく……。どうにかしてプレイヤーは、この悪夢の世界から脱出しなければならない。

 

 

ソファでTVを見ながら描いた1枚目のアートワーク。ここから『The Human Gallery』は生まれた
ソファでTVを見ながら描いた1枚目のアートワーク。ここから『The Human Gallery』は生まれた

『The Human Gallery』の開発を担当するのは、同じく2D横スクロール型のホラーアドベンチャー『Silence of the Sleep』を開発・販売したフィンランド人Jesse Makkonen氏だ。『Silence of the Sleep』は、自殺した男が記憶を失い謎の世界をさまようという奇妙な設定のほか、美しいライティングが特徴だった。最新作『The Human Gallery』では、この前作の美しいライティングがさらにパワーアップしている。トレイラーでは美しく揺れ光るオイルランプや、手前に現れる虫やガラスなどのさまざまな演出効果が確認できる。解像度1920×1080に対応しており(ただし実際のゲームの表示領域は1920×800)、60fpsにて動作する予定だという。

本作は突飛なメカニックではなく、ゲーム全体を包み込む雰囲気にフォーカスしたタイトルになると、Makkonen氏は説明する。プレイヤーは左右へ移動し、マウス操作でオイルランプで周囲を照らし、さまざまなオブジェクトに干渉する。ときにはパズルを解き、サウンドレコーダーで物語の背景を知る。操作は単純だが、トレイラーからも抜群のホラー感が漂っている。

『The Human Gallery』の発売日は未定だが、現在はPC向けのリリースが予定されている。すでにSteam Greenlightにも登録されており、Steamでの配信を目指している。開発ブログを見る限り、順調にSteamユーザーたちから注目を集められているようだ。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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