映画「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」のゲーム版が発表。『シャンティ』開発など3スタジオがそれぞれ開発へ
Universal Brand Developmentは6月8日、映画「The Mummy(ザ・マミー/呪われた砂漠の王女)」をベースにしたゲームを発売するとプレスリリースを通じて発表した。「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」は7月に国内で公開予定のトム・クルーズ主演映画で、Universal Picturesがこれまで手がけてきた映画「The Mummy」シリーズのリブート作品の一つだ。中東の砂漠地帯からイギリス・ロンドンの地下迷宮を舞台に、2000年前に封印された古代エジプトの邪悪な王女アマネットが復活を遂げ、人類への復讐を果たそうとする物語が描かれる。
今回発表されたゲーム版は、コンソール・モバイル・VR向けの3タイトルが発売される。Universal Brand Developmentのゲーム/デジタルプラットフォーム担当副社長Chris Heatherly氏は、それぞれの分野で活躍する最高のデベロッパーと協力し、Dark Universe(同社のモンスター映画リブートシリーズ)への新たな入口として素晴らしいものをファンに提供する決断をしたと語っている。そのデベロッパーとは、WayForward・Night School Studio・Starbreeze Studiosの3社だ。
まず、『Shantae(シャンティ)』シリーズなどで知られるWayForwardが手がけるのは『The Mummy Demastered』。ドット絵の2Dアクションゲームが得意の彼ららしいアーケードスタイルの横スクロール・アクションゲームだ。プレイヤーは、Dark Universe作品にまたがって登場する秘密組織プロディジウムのエリートエージェントとなり、蘇ったアマネット王女から世界を救うため、彼女が差し向けるアンデッド兵士に立ち向かう。戦いの舞台には、暗闇に包まれた森や迷路のような軍事基地、また砂嵐が吹き荒れるロンドンの街が登場する。本作はPC(Steam)/Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One向けに、8月下旬に発売予定だ。
アドベンチャーゲーム『Oxenfree』で高い評価を得たNight School Studioが開発するのは、動くコミックで描かれるアドベンチャーゲーム『The Mummy Dark Universe Stories』だ。映画版の主人公でもあるニック・モートンが、邪悪な呪いを解くために世界中を旅して古代の魔法書を解読する。さまざまなパズルを解くことによって隠された謎が明らかになるほか、ゲーム内でのプレイヤーの決断によって、ストーリーやそのエンディングが変化していくという。本作はiOS/Android向けにエピソード形式で今月中に発売される。Android向けにはGoogle Playストアで事前登録の受け付けがおこなわれており、登録者は1章分が無料でプレイできる。
そして『PAYDAY 2』などで知られ、VR開発にも力を入れているStarbreeze Studiosが手がけるのは、ロケーションベースのVRタイトル『The Mummy Prodigium Strike』だ。プレイヤーはプロディジウムのエージェントとなり、アマネット王女を捕らえるため、カラスやクモ、そしてアンデッドの大群を相手に、ホバリングするヘリコプターから仲間のプレイヤーと協力しながら戦う。同作はStarbreeze Studiosが開発したVRヘッドセットStarVRを使用し、没入感を高めるために4D技術も導入される。こちらはアメリカのニューヨークやロサンゼルスにあるIMAX VRセンターでのみプレイできる。
ダウンロード販売が一般的になって以降、映画とタイアップした小規模なゲームはたびたび制作されてきたが、映画の公開時期に合わせた開発スケジュールがタイトであるためなのか、なかなか良い作品が生まれてこなかった印象が強い。しかしUniversal Brand DevelopmentのChris Heatherly氏が自信を見せているように、今回はそれぞれのジャンルで評価の高いデベロッパーが手がけているだけに、どのようなゲームに仕上がるのか興味深い。
*映画「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」予告編