Bohemiaの実験作品として生まれた無料タクティカルFPS『Argo』6月22日に正式ローンチへ
Bohemia Interactive(以下、Bohemia)は5月31日、プロトタイプとして無料公開中のタクティカルFPS『Argo』(旧名:Project Argo)が6月22日に正式ローンチを迎える旨を発表した。対象プラットフォームはPCであり、SteamまたはBohemia Interactive Storeにてダウンロード可能となる。ローンチ時には、既存の5対5チーム対戦モード「Link」「Raid」「Clash」に加えて、最大10人のCo-opモード「Combat Patrol」(対AI戦)が用意される。各種対人モードに関してはBohemiaよりゲームモードの説明動画が公開されている。以下はそのうちプロトタイプ期間中にルールが変更された「Link」モードの説明動画である。
本作は実験的な作品を扱うBohemiaの新レーベルBohemia Incubatorのローンチタイトルとして昨年11月にプロトタイプが公開された作品である(参考記事)。当初は『Arma 3』のModとして開発がスタートしたが、『Arma 3』を所有していなくてもプレイできるスタンドアロン版として生まれ変わっている。本稿執筆時点ではまだ公式サイトよりプロトタイプのダウンロードおよびプレイが可能(Bohemia Accountへの会員登録が必要)。なお実験段階のビルドであるためプレイヤー人口は少なく、本来の対戦人数(5対5)で楽しむには正式リリースを待つ必要がありそうだ。また『Argo』は営利目的というよりは、Bohemiaの開発スタッフが対戦型マルチプレイFPSのゲームデザインを学ぶために立ち上げた研究プロジェクトである。ゆえに荒削りなタイトルではあるが、無料で遊べるFPSを探している方にとっては一つの選択肢となるだろう。
プロトタイプとして始動してからは、UIの改善、「Link」モードのルール変更、レベルアップによる武器のアンロック制度およびスキルツリーの導入、マップの定期アップデートなどブラッシュアップが繰り返されてきた。正式リリース時にはさらに本家『Arma 3』のシナリオエディタの簡易版が搭載されるとのこと。ここまで含めてマイクロトランザクションなしの無料タイトルとなる。本作を金銭的にサポートしたい方は、6月22日配信予定の『Argo Supporter’s Pack』(販売価格は10ドルを予定)を購入するというオプションがある。こちらにはマッチ終了時のMVP発表画面用アニメーション14種、コスメアイテム22点、シナリオエディターでの車両機能へのアクセス権、プレミアムサーバへのアクセス権、リーダーボードでのユーザ名ハイライトが特典としてついてくる。
また6月22日には『Arma 3』の無料DLCとして、『Argo』の舞台となる「Malden Island」のマップおよび「Combat Patrol」モードが配信される。ちなみにBohemiaが6月22日という日程にこだわるのは、この日が16年前の2001年にBohemiaにとって初のメジャータイトル『Operation Flashpoint: Cold War Crisis』をリリースした日だからである。「Malden Island」は同作のマップを『Arma 3』のアセットを使って再構築したもの。『Argo』のローンチを祝うのに相応しい日程なのだ。