発売二周年を迎えた『The Witcher 3』今年第1四半期の売り上げは前年を上回る結果に。CD PROJEKTは新作への投資を拡大
CD PROJEKTグループは5月25日、2017年第1四半期の決算を発表した。同グループは『The Witcher』シリーズなどを手がけるCD PROJEKT REDやGOG.comを運営している。決算発表によると、同期の売り上げは約9900万ポーランド・ズロチ(約29億円)で、前年同期比で約14パーセント増。そして運営コストなどの削減もあって、純利益は前年同期比で約40パーセント増となった。同社の副社長兼最高財務責任者Piotr Nielubowicz氏は、同期は新作を一本もリリースしていなかったにもかかわらず、非常に好調だったと振り返っている。
その好調を支えたのは、『The Witcher 3: Wild Hunt』だ。Nielubowicz氏は、同作の今年第1四半期の売り上げ本数、また2本の拡張パックを含む売り上げ共に前年同期を上回ったことを明らかにしている。同作は2015年5月に発売されており、比較対象となった2016年第1四半期は発売年のホリデーシーズン直後ということもあるが、それでも2年経ってなお売れ続けていることは注目に値する。Nielubowicz氏は具体的な数字は明らかにしていないが、同作は2015年だけで1000万本を売上げており、『The Witcher』シリーズ全体としては今年3月時点で累計販売本数が2500万本を突破している(関連記事)。
今回の決算発表では、『GWENT(グウェント ウィッチャーカードゲーム)』についても触れられている。同作は、『The Witcher 3』のゲーム内に登場したカードゲームがスタンドアローン化された基本プレイ無料ゲームだ。昨年からクローズドベータテストが実施されており、2017年第1四半期もまだその期間中だったが、すでに相当程度の売り上げを計上していたという。ただし、まだ開発・運営費の方がやや上回っている状況だったそうだ。なお、同作は現在パブリックベータテスト段階にあり、国内でもPC/PlayStation 4/Xbox One向けに実施されている(関連記事)。
同社は、好調な業績によって得た資金を『GWENT』や『Cyberpunk 2077』などの新作タイトルの開発に投資しており、これらのタイトルには累計7900万ポーランド・ズロチ(約23.5億円)、2017年第1四半期だけで1600万ポーランド・ズロチ(約4.5億円)を投じている。三部作として計画された『The Witcher』シリーズは一旦幕を閉じたが、同社の成長および新たな展開に大きく寄与しているようだ。
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— The Witcher (@witchergame) May 26, 2017
余談だが、『The Witcher 3』のサウンドトラックLPがThinkGeekで6月2日に発売される。ファンの方はチェックしてみてはいかがだろうか。