セガ、過去タイトルを活用した新サブスクリプションサービス「SEGA Forever」を展開予定か
セガは5月22日、1995年にメガドライブ向けに発売されたアクションゲーム『Comix Zone(コミックスゾーン)』のiOS版を、フィリピンでソフトローンチ(テスト目的に特定の国のみで先行配信すること)した。価格は無料で、メニュー画面上やゲーム開始時に流れる広告を非表示にしたい場合はお金を支払う仕組みだ。こういった料金システムは幅広いアプリで採用されているが、今回ゲーム内に表示されたその支払いプランの説明ににわかに注目が集まっている。
上の画像は、本作を初めて起動した際にポップアップ表示される画面だ。二つのプランがあり、左側のものは広告が表示され、セーブはクラウド経由のみとなるが無料でプレイできるというプラン。そして右側のものは広告が非表示になり、セーブデータはクラウド以外にローカル保存もできるという有料プランだ。そして、その有料プランの購入ボタンと思われる場所には「_SEGA_FOREVER_BUY_FOR」と記載されている。おそらくこの文言自体はテスト中の仮のものと思われる。現時点では実際にボタンをタップしても購入画面に進むことはなく価格も不明だが、この「SEGA Forever」という名称は、どうやらセガの新たなサービス名を示しているようだ。
有料プランの「Ad-Free(広告非表示)」の注釈として「SEGA games may be featured on launch」との記載が確認できるが、これは有料プランを購入した場合「SEGA Forever」がローンチした際には、本作のみならず複数のセガタイトルが広告非表示の適用を受けると解釈できる。「SEGA Forever」は、本作のように基本プレイ無料で配信されるセガタイトルを横断した一種のサブスクリプションサービスではないだろうか。
本件を報じているSEGA Nerdsなどによると、本作をプレイしている最中には、アンケートへの協力を求められるそうだ。その内容を見ると、モバイルゲームにおけるプレイヤーの嗜好を調査するとともに、『クレイジータクシー』や『ジェットセットラジオ』などのセガのIPや、ドリームキャストやマスターシステムといったセガのゲームハードについての調査もおこなっている。セガは先日の決算発表の際にIP施策を強化を掲げ、既存IPはもちろん、しばらく使用していなかった休眠IPの再活用を積極的におこなっていくとしていた。また、そのIPはモバイル・コンソール・PCとマルチチャネルに展開していくとのこと(関連記事)。
今回配信されたiOS版『Comix Zone』は、まさにその過去のIPの活用の一環ではないだろうか。また、そこで発見された「SEGA Forever」については、ゲーム内での表示を見る限りにおいては、セガのモバイルゲームを横断して広告非表示にできるサブスクリプションサービスであると考えられるが、もしかするとそのほかのプラットフォームにおいてもなんらかのサービスが展開されるかもしれない。
なお、Twitter、FacebookそしてRedditではすでに「SEGA Forever」というアカウントが存在していることが確認されている。いずれもまだ何も投稿していないが、TwitterとFacebookは認証済みアカウントであるため、セガの公式アカウントであると見て間違いない。今後なにか動きがある際は、これらのアカウントから情報発信されるだろう。