人々の記憶が残された奇妙な世界を探索する『Empathy: Path of Whispers』が今月発売へ。一人称視点アドベンチャーゲーム

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第426回目は『Empathy: Path of Whispers』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第428回目は『Empathy: Path of Whispers』を紹介する。本作は人々の記憶や感情によって形作られた奇妙な世界を舞台としており、プレイヤーの分身である主人公は突如この世界に迷い込んだ1人の男となる。ストーリーやゲームプレイはまだ不明な点も多いので、まずはその奇妙な世界観を存分に描いたトレイラーをチェックしてみてほしい。

『Empathy』の奇妙な世界に迷い込んだプレイヤーは、すべてのエネルギーをスキャンすることができるというスキャナー「E15-P」を拾うことになる。このスキャナーを使えば、プレイヤーは人々の過去の記憶、感情を探し出し、さらにそれを再体験することができるのだ。そして過去の記憶を再体験している際にプレイヤーが起こした行動の結果は、そのまま未来……つまりプレイヤーのいる今現在にも反映されることになる。プレイヤーはかつてこの世界に住んでいた人々の記憶を通じて、崩壊している世界の均衡を取り戻していく。

グラフィックのクオリティはけっしてトリプルA級とはいえないものの、世界観の作り込みが素晴らしく、ほかの異世界探索系の一人称視点アドベンチャーゲームとは一線を画す作り込みがうかがえる。開発スタジオのPixel Nightは7人のチーム構成で、さらにゲーム内の3Dコンテンツやテクニカルアート面でIronbelly Studiosとも協力しているという。

現実世界とは思えないロケーション
ある程度の技術力はある世界の模様だが、はたしてなぜ人がいないのか
本作の重要な鍵を握るスキャナー「E15-P」。過去の記憶を見つけた場合には、表示される波長に合わせるよう計器をいじる

いったいこの世界はなぜ生まれたのか、そして生きていた人々はどこにいったのか。『Empathy: Path of Whispers』はSteamで5月17日にリリース予定だ。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

記事本文: 1728