9種類の「元素」でブロックを作る、錬金術サンドボックスゲーム『Alchemist’s Awakening』

『Minecraft』を筆頭に、箱庭スタイルのサンボックスゲームは、いまや星の数ほど存在する。『Alchemist's Awakening』も同様のジャンルに属するゲームだが、魔法アクションゲーム『Magicka』にある「元素の融合」を取り入れることにより、ほかのサンドボックスゲームにはないプレイ体験を目指している。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie of the Week。第83回目は、『Alchemist's Awakening』を紹介する。『Minecraft』を筆頭に、箱庭スタイルのサンボックスゲームは、いまや星の数ほど存在する。『Alchemist's Awakening』も同様のジャンルに属するゲームだが、魔法アクションゲーム『Magicka』にある「元素の融合」を取り入れることにより、ほかのサンドボックスゲームにはないプレイ体験を目指している。

 


『Magicka』と『Minecraft』の融合

 

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『Alchemist's Awakening』では、多数のバイオームをもとに自動生成されてゆく9つの島が舞台となる。プレイヤーは、希少な素材を集めたり、拠点を建築するなどして、世界を自由に探索してゆく。特定の目標をクリアするよりも、自由に何かを創造したり、自分の思い通りに生活を満喫するタイプの作品だ。一定のストーリーが存在するシングルプレイヤーモードに加え、さまざまなルールで友人とプレイできるマルチプレイヤーモード、自由な創造が楽しめるクリエイティブモードが存在している。

さて、『Alchemist's Awakening』では、『Minecraft』のようにピッケルやショベルを装備したり、土を掘り返したり、材料を消費して新しいアイテムを製作することはできない。その代わり、本作の主人公は"錬金術士"である。プレイヤーは9種類の元素を組み合わせて新しいブロックを創造したり、元素を変換して敵を攻撃したりすることが可能だ。鉄や黄金のブロックを生み出したり、火の玉を放ち攻撃したりできる。『Magicka』を想起させるデザインだ。

 

さまざまな元素と形状を組み合わせブロックを作っていく
さまざまな元素と形状を組み合わせブロックを作っていく

開発のOsaris Gamesによれば、生みだしたブロックやオブジェクトを組み合わせれば、風の元素を集める巨大風力タービンといった、複雑なマシンを作り出すこともできるそうだ。人型に積み上げたブロックに命を吹き込み、ゴーレムのように動かすことも可能だという。このほか、本作においてユニークなのが、ワールドに存在する各ブロックが"統一されていない"という点だ。例えば全ての石ブロックは、それぞれ完全に異なる形状を持っており、ボクセル表現とはまた違う、よりリアリティのある見た目のクリエイションが楽しめるようだ。

 

開発を担当するOsaris Gamesは、昨年iOSとAndroid向けに無料ゲーム『Yolo Fish』をリリースしたデベロッパーだ。同スタジオが『Alchemist's Awakening』を実現することができるのかはやや不鮮明だが、魅力的なコンセプトが実現することに期待したい。本作は2015年10月にリリース予定。現在はSteam Greenlightに登録されており、Steamでの配信を目指している。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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