“フレームレート4fpsくらい”で『レッド・デッド・リデンプション2』を平然と遊び続ける実況プレイおじさんがなぜか人気に。爆音で唸るPC、スーパースロー西部劇
PC版『レッド・デッド・リデンプション2』を極端に低いフレームレートで、毎日数時間にわたってプレイし続ける動画投稿者が話題となっている。

海外SNSにて、PC版『レッド・デッド・リデンプション2』(以下、RDR2)を極端に低いフレームレートで、毎日数時間にわたってプレイし続ける動画投稿者が話題となっている。序盤のチュートリアルを終えるまでに12時間以上を要したとされ、そのあまりのスローペースぶりと、ものともせず遊び続ける根気強さに驚きの声が集まっている。
『RDR2』は、Rockstar Gamesが手がけた西部劇オープンワールドゲームだ。ガンマンと無法者が姿を消しつつある時代の変革期の中で、主人公であるアーサー・モーガンを含む無法者たちは、現代化の波から逃れるべく、アメリカ中部(ハートランド)およびフロンティアの過酷な大自然を冒険することになる。
本作は2018年にPS4/Xbox One向け、2019年にPC向けに発売。PC版発売から6年以上が経った現在も根強い人気を保っており、たびたび実施されるセールも追い風となって、いまなお多くのプレイヤーに遊ばれている。

今回注目を集めたのは、海外掲示板Redditに投稿された「Danish guy plays Red Dead Redemption 2 with 4 FPS for several hours a day(デンマーク人の男性が『レッド・デッド・リデンプション2』を4fpsで1日に数時間かけて遊んでいる)」というスレッドだ。投稿には、古いノートPCで『RDR2』を動かしているとみられる男性のプレイ映像が添えられており、そこには爆音で回るファンの音とともに、アーサーがコマ送りのような速度で鍋から食事を取る様子が収められている。実際のfpsは画面から断定できないものの、とても快適とは言い難い動作状況であることは確かだ。
そうした異様なプレイ風景に加え、本人が雪山でのチュートリアルを12時間かけて越えた後もまったく投げ出す気配を見せず、長時間プレイを続けているらしい点も話題を呼んだ。Redditの該当スレッドは4500件を超えるUpvoteを獲得。同様の内容を紹介したX上のポストも、記事執筆時点で4万件以上のいいねを集めるなど、大きな注目を浴びている。
この元動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「MONGO TV」を運営する、デンマーク在住のJohn氏だ。現在59歳の同氏は、日常をVlog形式で高頻度に記録している人物で、投稿本数はすでに6万2000本を超えている。ゲーム動画も以前からたびたび投稿しており、8年前に購入したというゲーミングノートPCを使って、さまざまなタイトルを気ままに遊んできたようだ。
そんなJohn氏が今年4月に入ってから始めたのが『RDR2』である。75%オフセールで本作を購入した同氏は、自身のPC性能に不安を抱えつつも、設定を下げることでなんとか起動には成功。しかし、ゲームは序盤の雪山から極端に重く、ほぼコマ送りのような状態になってしまった。同氏は苛立ちをあらわにしながらもプレイを継続。やがてPCへの負担を少しでも抑えるためか、ゲーム画面のキャプチャではなく、モニターを直接撮影するかたちへと移行しつつ、数分から30分程度のプレイ動画を200本以上投稿し続けてきた。投稿時期から見るに、ほぼ毎日のように数時間単位で遊んでいるとみられる。

たとえば直近のパート207では、川の向こうにある立ち入り禁止エリア、ブラックウォーターへ渡ってみたくなったらしく、カヌーでの移動を開始。気の遠くなるような速度でパドルを漕いでいく。同氏は現実での食事休憩も『RDR2』プレイ動画の一部として記録していくスタイルのようで、パート210から212をパスタの調理と食事に割きつつも、約1時間かけて目的地にたどり着いた。もっとも、ブラックウォーター周辺は侵入すると即座に指名手配される地域であり、アーサーは到着後まもなく射殺。長時間かけた旅は、あっけなく水の泡となった。

それでもJohn氏はめげていない。動画の概要欄では、この世界で賞金稼ぎに追われることなく新しい生活を始めるため、金の稼ぎ方を学びたいといった趣旨のコメントも残している。さらに今後も200時間から300時間ほどはワールドマップを探索したいと意欲を見せており、この極端な低速プレイを、本人なりに継続する意思は強いようだ。
一方で気になるのは、John氏が明かしているPCスペックである。同氏によれば、CPUはIntel Core i5-8300H、GPUはGeForce GTX 1050 Ti、メモリは16GBとのこと。本人は「8年前のノートPCだから」と半ば諦めた様子を見せているものの、『RDR2』自体もPC版発売から相応に年数が経っている作品だ。同氏の構成はいずれも『RDR2』の動作要件を満たしており、CPUとメモリに関しては推奨条件以上のスペック。少なくともPC性能だけを見れば、ここまで極端な速度低下が起きるのはやや不思議ではある。
実際、Redditのスレッドでも、John氏の構成を下回るPCで『RDR2』を問題なく動かせていたという声は少なくない。設定の詰め方が不十分だったのか、あるいはファンの埃詰まりや熱暴走など、単純なスペック不足以外の要因があるのか。詳しい原因は不明ながら、今回の超低速プレイは、単に「古いPCだから」というだけでは片付けにくい面もありそうだ。

もっとも、低スペック環境でゲームを無理やり動かして遊ぶ、あるいはその極端な表示崩れや設定の追い込み自体を楽しむ文化は以前から存在する。たとえば『モンスターハンターワイルズ』のベータテストでは、最低要件を満たさないPCで遊んだ際にNPCやモンスターが極端なローポリゴン表示となった例が話題になった(関連記事)。また、大作ゲームをどこまで低設定で動かせるかにあえて挑戦するユーザーも存在する(関連記事)。低スペックプレイは、それ自体が一種の遊びとして楽しまれてきた側面もあるわけだ。
ただ、John氏の動画からは、そうした“縛りプレイ”やネタとしての挑戦とは少し異なる空気も漂う。極端に重い動作に不満がまったくないわけではなさそうだが、だからといって投げ出したり、ことさらに笑いに変えたりしている様子でもない。ただ目の前の状況を受け入れ、その速度なりのペースで楽しく遊び続けている様子が印象的だ。実際、ほかの動画を見る限りでも、John氏は『ファーミングシミュレーター』や『Hypermarket Simulator』のような、比較的ゆったり遊べるゲームも好む傾向がある。快適な動作を追い求めるというより、景色を眺めながら自分のペースで進められればいい。そんな感覚と、この極端なゲームスピードがたまたま噛み合った結果が、今回の“超スローペース『RDR2』長時間プレイ”なのかもしれない。
それにしても、これほど重い動作状況にもかかわらず、深刻なクラッシュもなく、なんとか遊べる状態を保ち続けているPCの粘り強さも妙に味わい深いところだろう。「MONGO TV」では現在も『RDR2』の低速プレイ動画が投稿され続けており、結果的にユニークなチャレンジの様相を呈している。John氏の異様にゆっくりとした西部劇が、いったいどんな結末にたどり着くのか。しばらく見守りたくなる話題となっている。
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