怒れるおっさん借金返済オープンワールド『SAMSON』シュールなバグ多発で「賛否両論」スタート。重厚な殴り合いと、軽々と吹き飛ぶ主人公
本作は注目作として発売を迎えたものの、リリース直後からバグやモーションの粗さが指摘され、「賛否両論」での幕開けとなっている。

デベロッパーのLiquid Swordsは4月9日、アクション・アドベンチャーゲーム『SAMSON』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)。本作は注目作として発売を迎えたものの、リリース直後からバグやモーションの粗さが指摘され、「賛否両論」での幕開けとなっている。
『SAMSON』は、崩壊した家族関係を立て直すべく、主人公Samson McCrayが故郷の街Tyndalstonへ戻る物語を描く作品だ。もっとも、Samsonは過去の過ちにより返済不能なほどの借金を抱えており、その利息は日々膨らみ続けている。Samsonは家族を盾に脅されるなか、苦境を終わらせるため危険な仕事へと身を投じていく。

舞台となるTyndalstonはオープンワールドで描かれており、プレイヤーはSamsonとしてさまざまなミッションに挑むことになる。日々課されるノルマを達成できなければ借金はさらに膨れ上がる仕組みとなっており、真っ当に働いて返済するというよりは、荒っぽい仕事をこなしながら日銭を稼いでいくゲームプレイが中心になる。
本作は昨年12月に発表された。『Just Cause』シリーズなどで知られるAvalanche Studiosの設立者、Christofer Sundberg氏による新スタジオが手がける作品として注目を集めたほか、素手中心の戦闘や生活感のある街並みも関心を集めていた。

そして本作は4月9日に発売。Steamでは同時接続数が2700人を越えるなど一定の盛り上がりを見せている(SteamDB)一方で、大手レビュー集積サイトMetacriticではメタスコア48点、Steamユーザーレビューでも919件中53%が好評とする「賛否両論」ステータスとなり、評価は伸び悩んでいる。
本作は素手や周囲のオブジェクトを駆使する重厚な近接戦闘や、車同士が激しくぶつかり合うカーチェイスが持ち味。都市環境が構築されたオープンワールド作品では珍しく、24.99ドル(日本では3500円)という比較的手に取りやすい価格設定であることも一定の評価を得ている。

一方で不評の中心となっているのは、挙動の粗さやバグの多さだ。とくに目玉である近接戦闘については、多人数戦で不自然な動きが目立つほか、判定のわかりにくさから空振りや理不尽な被弾が起きるなど、土台の良さを活かしきれていないとの声が多い。海外SNSでは、棒立ちのような姿勢で敵を殴り倒すSamsonや、車から引きずり出された拍子にそのまま上空へ吹き飛ばされるSamsonなど、シュールなバグ映像も早くから共有されている。
そのほか、探索の密度が薄いマップや、目的地へ向かって戦闘を繰り返す単調なミッション構成といったゲームプレイ面の問題も指摘されている。技術的な不具合に加え、ゲーム内容そのものにも物足りなさを感じるユーザーがいるようで、総じて価格に見合う体験かどうかで評価が分かれている格好だ。
こうした状況を受け、Liquid Swordsの創設者兼クリエイティブディレクターであるChristofer Sundberg氏はSteamにて声明を発表した。バグやパフォーマンス問題によって本作が賛否両論の評価となっていることを受け止めつつ、ユーザーの声に耳を傾け、改善を続けていく方針を示している。4月10日にはパッチを配信予定で、複数のパフォーマンス改善のほか、オーディオやアニメーション、GPU関連のクラッシュ修正、ゲームプレイまわりの調整、セーブファイル枠の追加などが盛り込まれるという。Steamでは暫定的ながらパッチノートも公開されている。
なお声明では今後の展望についても触れられている。Sundberg氏は「『SAMSON』は今後も継続し、私たちはどこにも行かない(Samson is here to stay and we are not going anywhere)」と述べ、引き続きパフォーマンス関連の問題やゲームプレイ、アニメーションの修正に取り組んでいく姿勢を示した。土台となるシステム自体には評価もみられるだけに、今後のアップデートでどこまで持ち直せるかにも注目が集まりそうだ。
『SAMSON』はPC(Steam/Epic Gamesストア)向けに発売中。
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