Steam開発者向け「価格換算ツール」がアップデート、“円安”も反映した最新データに。日本円でのゲーム販売価格が変わるかも

Valveは3月28日、Steamでゲームを販売する開発者向けに提供している「価格換算ツール」をアップデートしたと発表した。

Valveは3月28日、Steamでゲームを販売する開発者向けに提供している「価格換算ツール」をアップデートしたと発表した。価格換算データを更新し、また新しい換算方法を追加したとのこと。

世界中の国・地域で利用できるSteamは、約40の通貨での販売をサポートしており、開発者は自らの作品について、それぞれの通貨ごとに価格を自由に設定可能。ただ、手間のかかる作業になるため、Valveは価格換算ツールを提供している。同ツールで米ドルでの価格だけを設定すれば、ほかの通貨が自動的に換算される仕組みとなっている。

今回その価格換算ツールのアップデートが発表された。内容としては、まずは世界中の市場の現状をより適切に反映するためとして、価格換算データが更新。同ツールでは、単に為替レートで換算するだけではなく、それぞれの国・地域における購買力平価なども参考にして導き出された推奨価格が提示される。その根拠となるデータが更新されたということだろう。

また、従来の価格換算ツールでは上述した推奨価格が自動的に適用されていたが、今回のアップデートでは3種類の換算方法から選択して、価格を設定できるように変更された。具体的には以下の3つで、複数の方法を組み合わせて使用することも可能とのこと。

為替レートに基づく換算:指定された時点での単純な通貨為替レート。
購買力に基づく換算:特定の国や地域における顧客の平均購買力に関する公開データを使用。 
多変数換算:現地の購買力、同等の娯楽商品の予想価格、為替レートなど、各通貨に対して複数のデータソースを使用。

Valveによると、多変数換算が従来の価格換算ツールで提示されていた推奨価格にもっとも近いそうだ。今回同社は、それぞれの換算方法では実際いくらに換算されるのかを確認できる価格換算探索ツールも公開している。それによると、今後日本円での販売価格が変化する可能性がありそうだ。

たとえば、基準価格が15.99米ドルに設定されたゲームの場合、為替レートに基づく換算では2500円(2026年3月28日時点)、購買力に基づく換算では1600円、多変数換算では2050円になるとのこと。

一方、以前の価格換算ツールで提示されていた15.99米ドルの場合の推奨価格は1800円である。つまり開発者が選択する換算方法次第で、従来よりも値段が上がる場合もあれば、下がる場合もあるということになる。特に為替レートに基づく換算では、現在の円安が反映されており大きく価格が上がる。とはいえ、あくまで設定を楽におこなうための基準価格であり、開発者が自由に設定することもできる。

ところで、価格換算ツールにて従来提示されていた推奨価格は、2022年10月に基準となるデータが更新された。当時Valveは、時間の経過に伴う経済変化に迅速に対応すべく、推奨価格の更新頻度を増やすと案内していたが、実際にはあまり更新されていなかったようだ。

コロナ禍にあった2022年10月当時、たとえばポーランドでは通貨が米ドルに対して異例の変動を見せ、それを基準に推奨価格が設定された影響でSteamのゲームが高額化。コミュニティがValveに推奨価格の改定を求めつつ、メーカーに対してポーランド向け価格を手動で調整するよう呼びかける運動も起こっていた(関連記事)。

価格の換算に関する不満の声はポーランド以外からも聞かれ、今回Valveはついに価格換算データを更新した格好だ。さらに開発者に対して、換算方法についての選択肢も設けられた。ちなみにポーランドでは、いずれの換算方法でも従来の推奨価格から下がり、購買力に基づく換算では半額以下になる。先述したように、今後Steamでの日本円での販売価格も変化する可能性があり、動向が注目される。

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Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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