小さな「虫」となり地球を侵略する『NANOSPACE』が開発中、UE4で美しくもおぞましく描かれるナノサイズの虫たち
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第405回目は『NANOSPACE』を紹介する。
『NANOSPACE』でプレイヤーが操作するのは「ナノサイズの機械のダニ」だ。はるか昔、地球には隕石が降り注いだ。隕石には小さな機械生命のダニの種子が含まれていたが、長らく種子は眠り続けていた。時が経つこと2700万年、とあることがきっかけで機械生命体は隕石の「Core」を目覚めさせる。ダ隕石には小さな機械生命のダニの種子が含まれていたが、長らく種子は眠り続けていた。ニはCoreの中ですくすくと育ち、強靭な生存能力を身につけ、さまざまな物質を生み出すことができるようになった。プレイヤーはこの機械生命体となり、地球を侵略していくことが目的となる。
本作のゲームシステムは、3DアクションとRTSを組み合わせたものになるという。虫は単独で活動するのではなく、三匹でひとつのパーティーを組み、パーティー単位で行動する。プレイヤーは選択した三匹を切り替えながら、各ステージをクリアしていくという流れだ。さまざまなステージが用意されるようであるが、どのステージでも「生き残ること」が重要であるという。主人公となる虫たちはあくまで生き残った数少ない種。子孫を残していくためにも、パーティーメンバー同士が連携してお互いの生命を守る必要がある。
本作で操作する虫は、大きく分けて三種類ある。偵察役としても調査役としても重宝する空飛ぶ「トラッカー」、物質を分解したり、合成することで必要な素材を作り出す「ハーベスター」、そして戦いに特化した「センチネル」だ。虫たちには飢餓ゲージや耐久ゲージが設定されており、各自が役割を果たさなければ生き残ることはできない。食料を確保するためには、世界に存在する元素を集めてパズル感覚で組み合わせていく場面もあるという。
『NANOSPACE』の特徴は、Unreal Engine 4で描かれるグラフィックだろう。甲殻から触覚まで、ナノサイズの虫たちが緻密に描かれる。スクリーンショットを見るとわかるが、あまりのリアルさに美しさと同時におぞましさすらも感じられる。ぐにゃぐにゃと動くモーションも顕著で、虫好きなユーザーにはたまらないタイトルになりそうだ。映像を見ると、完成度の高いビジュアルに息を飲む反面、「Tech Demo」と記載されているように、カクつくシーンも多くパフォーマンスは安定していない印象を受けた。
開発者であるMikhail Menzelintsev氏は、もともと映像作品のエフェクト担当者として、さまざまな作品に携わってきた経歴を持つ。『NANOSPACE』はゲームとしてどのような作品に仕上げられるかは未知数であるが、スクリーンショットと同じクオリティーのグラフィックで遊べるならば、インディーゲームとして際立ったタイトルになるだろう。
対応プラットフォームはPCで、すでにSteam Greenlightを通過している。将来的にはPlayStation 4でのリリースも予定しているとのことだ。