『スプラトゥーン』のシングルを敢えてやり込む走者たち、3DS版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』世界1位の走者。「RTA in Japan」インタビュー

2016年12月に開催された日本の大型RTAイベント「RTA in Japan」を紹介する取材シリーズ。前回の主催者へのインタビューに引き続き、今回は『スプラトゥーン』とニンテンドー3DS版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』の走者の方々にお話を聞く。

2016年12月に開催された日本の大型RTAイベント「RTA in Japan」を紹介する取材シリーズ。前回の主催者へのインタビューに引き続き、今回は『スプラトゥーン』とニンテンドー3DS版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』の走者の方々にお話を聞く。

 

『Splatoon(WiiU)』ヒーローモード(対決形式)

比較的新しい分野『スプラトゥーン』のRTA。マルチにだけ目が行きがちなゲームではあるが、実はシングルプレイ「ヒーローモード」のタイムを縮めるRTAプレイの楽しみ方もある。今回の「RTA in Japan」では日本人有力プレイヤーである「BEAT」さんと「まじふま」さんが対決形式でRTAを走った。いくつかのバグやグリッチを駆使したRTAはまるでレースゲームでの対決をみるような臨場感を伴う「スポーツ」のようだ。今回は、プレイ直後のプレイヤー、そして同じくRTAランナーの一人である解説の「ものくろさん」に『スプラトゥーン』RTAの特徴、その面白さや競技に対する熱意などをお聞きした。

――お疲れ様でした。BEATさんは自己ベストから7秒差(BEATさんは2017年3月現在、世界3位の記録保持者)だとか。

BEATさん:
そのとおりです。まさかこんないいタイムが出せるとは思ってなかったです。最初がちがちに緊張していた部分もあったんで、よくないだろうと思ったんですけど、終わってみたらいい記録でした。もしかしたら「楽しめた」というのが、記録に反映されてるのかなと。

――まじふまさんはどうでしたか?

まじふまさん
結構動揺が多くて、1回ミスしちゃうと連続で続いちゃって。後半からはどんどん緊張していっちゃいました。いつもはリセットして何回もやるんで、あんまりぶっつけ本番は得意じゃなかったんだなって。

――オフラインイベントならではですよね。

BEATさん
僕もそうなんですけど、みんなこういうイベントに参加するのは初めてなのかなと(全員うなずく)。このRTA in Japanを通じてオフで初めて会ったので。それまではネット上で話したことはあったんですけど。

ものくろさん
この3人だと、自分は海外での『スプラトゥーン』のRTAを見て始めて、この子らが始めてからはこんな技術があるんだよって共有していきましたね。

――『スプラトゥーン』のRTAコミュニティはどのような感じで存在してるんでしょうか?

ものくろさん
この三人がメインで、ほかにもやってる方が何人かいらっしゃいますね。まあ、ハードのせいにするわけじゃないんですけど、「Wii U」って結構リセットが手間なんですよね。「スーパーファミコン」とか「ニンテンドー64」だったらリセットボタン押してすぐ再開できるんですけど、「Wii U」だとホームボタンを押して、リセットでデータ消して再起動、再開するのに2分くらいかかっちゃう。今回のイベントで『スプラトゥーン』が選ばれたのは、「Wii U」のタイトルがこの一本しかなかったからみたいなところもあるんです。昔に比べてハード性能がよくなって、色々便利になった部分はあるんですけど、新しいハードになっていくにつれて再開が面倒になってますね。試行回数を重ねるってのがRTAにとっては大事で、ほかのやりこみとは違う部分があるので、モチベーションって部分でちょっとつらいところもあります。

――モチベーションという意味では、『スプラトゥーン』はマルチプレイ主体のゲームという印象が強いんですが、なぜシングルプレイ(ヒーローモード)をやり込もうと思ったんでしょうか。

BEATさん
僕はもともとニッチなゲームとか縛りとかが好きなプレイヤーなんです。それで『スプラトゥーン』はせっかくオフラインモードがあって、いちおうストーリーもあって結構よくできてるので、これをピックアップした遊び方がないかなと思いながら、通しでやってたりしてました。「ワールド4 スキップ」って技があるんですが、当時はそれを知らないでやってたんで、タイムがけっこう遅くて。その時にものくろさんがこんな技あるんだよっての教えてくれて、それだったらやってみようっていろいろ教えられて、そこからのめり込んじゃったって感じですね。

ものくろさん
「ワールド4 スキップ」ってのがあるから、『スプラトゥーン』ってRTAとしての見栄えが凄くよくなったんですよね。あそこが最大の見せ場になるんじゃないかな。ワールド1からワールド3へ進んで後半に差し掛かるなって時に、一回で決めるってのがプレッシャーもかかるんで。

――解説を聞いていた時に、シングルをやっているとマルチの腕が落ちるみたいな話がありましたね。

ものくろさん
もともと『スプラトゥーン』って4体4のマルチプレイが主体で、マルチだと相手の動きを予測をしないとエイムがあわせれらないんですけど、ヒーローモードはオブジェクトの置いてある位置とか壁の位置とか、動くものの配置は全部決まってるんですよね。だから照準を臨機応変にあわせるんじゃなくて、決め撃ちをしていく感じになるんで、マルチプレイを極めるんであれば、ヒーローモードはちょっと違いますね。

――『スプラトゥーン』RTAのテクニック的な部分について教えていただけますか。

ものくろさん
一番大きいのは「ワールド4 スキップ」ですね。僕はニコニコ動画で実況活動してたりするんですけど、『スプラトゥーン』のRTAに挑戦する前は伸び悩んでいて。『スプラトゥーン』を実況しようって感じになって、発売当初はマルチのナワバリバトルをやったりしてたんですけど、あの当時はクリエイター奨励プログラムで、すごく分母が大きくなってて。その分母が大きい中でどうやってのし上がっていこうかと。ぼそぼそしゃべりながらやっていてもだめだなと。プレイして面白くても、なかなか見てもらえない。その時、「ワールド 4スキップ」というのがあるんだよと噂で聞いて、それを見よう見真似でやってみたら最初30分くらいで出来たんですよね。で、これ面白いなって。これ極めたら、いやらしい話ですけど、もしかしたら再生数伸ばせるかなって。

――30分で出来たという話ですが、実際にはどれぐらいの練習が必要なんですか。

ものくろさん
今だと方法論もテンプレ化されてるんで、もっと短くできますね。

BEATさん
今は状況再現が確立されていて、練習すれば10分か20分でできちゃう感じですね。

ものくろさん
でも昔は模索してましたね。試行錯誤してて成功率は10パーセントだったんですけど、今だと練習段階だと100パーセントに近いですね。タイムが絡んでくると、プレッシャーがかかってきますけど。

――今回『RTA in Japan』に参加された経緯を教えてください。

ものくろさん
BEATくんが見つけてきて、「出よう出よう」って。前からGDQ(Games Done Quick)は意識してたんですけど、そこで今年(2016年)初めて『スプラトゥーン』が採用されたんですね。

BEATさん
それで俺もやりたいと。

ものくろさん
でもなかなか海外まで足を伸ばすのは難しいんで、国内でこういうイベントをやるならぜひにと。今だったらゲームのイベントっていったら、YouTubeとかニコニコ動画とか超会議とか闘会議とかあるんですけど、RTAってその対極に位置するみたいなところがあって。すごい極端な話でいうと、ゲームの虚をついたバグとかグリッチとか、任天堂が直したらすぐに終わっちゃうようなところが。

BEATさん
でもなぜかノータッチなんですよね。オンラインの調整はあるんですけど、ヒーローモードはほとんど手付かずですね。レティクルの形がヒーローモードで変わりましたよみたいなとこだけ。「ワールド4 スキップ」なんて完全にバグなんですけど、なぜか直されない。あとタコゾネスが勝手にデンチナマズを取っちゃう(RTAでは時短テクニックに使われるバグ)とか。だから続けてこられたし、今でも楽しいって思ってやれてるし、邪推かもしれないですけど任天堂さんそこまで考えてくれてるのかなと。

ものくろさん
結構任天堂さんってバグを残したままにしますよね。たとえば『ポケットモンスター』のVC版を出したときも、昔のバグが残っていたりとか、ランナー側から見るとわざと残してくれてるように思っちゃう。

BEATさん
でもそれのおかげでモチベーションが保てた。直されるとレギュレーションが変わっちゃうわけですから。バグのお陰で有効なレギュレーションが保たれてきた。

ものくろさん
そういうのもあるので、なかなかイベントとして(RTAを)成立させるのが難しいところがあるのかなと。

BEATさん
バグを肯定しちゃうと作り手側からしたらあれでしょうから。だからずっとRTAっていうジャンルはアングラなのかなって思いますね。プレイヤーとしてはこれが喜びだったりするんですけどね、「ゲームをどれだけ飼いならすか」みたいな。グリッチバグを探すのが楽しかったりします。

ものくろさん
自分のリスナーがバグを教えてくれて、そのままトップランカーに採用されたりとかもしますね。

――みなさんはRTAはいつごろから始められたんですか。

ものくろさん
自分は『スプラトゥーン』が初めてで、発売されてから10日くらいで始めた感じですね。自分より先に始めた人もいたんですけど、結局自分が古株になっちゃって。やめられなくなっちゃった。

まじふまさん
自分はリスナーだったりとか、見るのは好きだったんですけど、そこまでは。でも『スーパーマリオ64』の16枚RTAとかやってたりしました。

BEATさん
僕は根が深いっていう感じなんですけど、まずもともと家族がゲーム好きだったんですね。新しいハードがでると即買うみたいな感じで、でもゲームハードって高いじゃないですか。だからあんまり新しいソフトを買う余裕がなくて、同じゲームを何度もやってる内にプレイがどんどん洗練されていって、それがRTAにつながっていったみたいな部分がありますね。タイムを意識したのは『スーパーメトロイド』が発売された当初で、クリア画面にゲーム内時間で「何分ですよ」って出るんですよ。あれって自分の中で記録になるじゃないですか?周りに自慢したりとか、タイム縮めよって思ったのがその辺ですから、歴としては10年くらいになるんですかね。当時からタイムを詰めるってのを意識してました。それ以降はアクションゲームなら片っ端からクリアして、2週目3週目とプレイが洗練されていく内に楽しい、気持ちいい、もっと詰められるんじゃないか、もっとやれるんじゃないかっていう繰り返しのプレイをやってきました。

ものくろさん
一回RTAやると、他のゲームでもこのゲームのRTAないかなって思って探しちゃう。新作出ると海外の人はすぐRTAやっちゃうんで、調べちゃうみたいなとこありますね。

――最後にRTAに興味のある読者に対して、なにかメッセージをお願いします。

BEATさん
僕はRTAって世界の共通言語なんじゃないかなって思ってるんですよ。スピードランって、言葉はわからないけど、ゲームで分かり合えてるみたいな。ゲームが僕にとっては人生の一部みたいなところがあるんで。今回「RTA in Japan」っていう大きなイベントが開かれたことですし、日本でも活性化していってほしいですね。絶対的な日本のプレイヤーの質に対して人数が少ない。レベルは高いのに人口が少ないから流行ってる印象が持たれてない。RTAっていうジャンルそのものも知られてないんで、こういうイベントが定期的に開催されて、ゲーマーの人に広く知って欲しいってのがあります。やっぱり仲間が増えるとそれだけで楽しかったりするんで、こういう遊び方もあるんだよ、じゃあ一緒にやろうぜって感じで増えてほしいなって思ってます。

まじふまさん
RTAってニコニコ動画だったりTwitchにしてもリスナーは多いんですけど、やってる人は少ないんですよね。「ワールド4 スキップ」も、「タコゾネスバグ」も、一回そこだけでもやってみて、難しさなり楽しさを知ってもらえたらなと。まずは見るだけじゃなくて、自分でも持っていたら触ってもらえれば、どんどん楽しみがわかっていくんじゃないかなと思います。

ものくろさん
まだ今回のイベントでも、「ゲームのくくり」が取れてないと思いましたね。『スプラ』なら『スプラ』、『ゼルダ』なら『ゼルダ』という感じで、他のゲームのRTAプレイヤーとの繋がりが中々とれない。今回のイベントはその垣根をとっぱらうみたいな部分も趣旨としてはあると思うんで、やっぱりその枠が徐々に取れていけばいいなと思ってますし、そういう意味でも「RTA in Japan」というのが今回限りってのは絶対ダメだと思ってます。第二回、第三回ってなる内にどんどん規模が大きくなって、それを見たリスナーの人が始めるとか、他のプレイヤーの人でも来年もやるんだったら自分もでたいなとか、そいう感じで規模が大きくなっていくのが理想なのかなって。一個人でやるのってどうしても限界があるのが正直なとこで、リスナーさんも固定化しちゃうみたいな部分があります。お互いの放送を見てる人が同じ舞台で見て交流してくれると、印象がまた変わってくるのかなって思うんですけどね。

――ありがとうございました。

 

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D(ニンテンドー3DS)』

任天堂ブランドのゲームはその完成度からかRTAプレイヤーの人口が多い。もちろん『ゼルダの伝説』シリーズもその例にもれないが、『ムジュラの仮面』に関してはニンテンドー64版が活発ではある。しかし今回選出されたのはニンテンドー3DS版。「いわびさん」は3DS版ならではのグリッチやバグを使う走者で、『ムジュラ3D』のRTAでは右に並ぶもののない世界的第一人者である。解説の「そらさん」とともに『ムジュラ3D』への思いや非常に繊細なテクニックを使うそのRTAの真髄についてお聞きした(RTA動画リンク)。

――お疲れ様でした。今日のタイムはどうでしたか。

いわびさん
最後の最後まで自己ベストのタイムと一分遅いか遅くないかのいいペースだったんですけど、運要素のあるラスボスで大いにやられてしまって。

――いわびさんはどいういった経緯でRTAをやるようになったんですか。

いわびさん:
もともと『ムジュラの仮面』というゲームがすごい好きで、ニンテンドー3DSに移植されてからかなりやりこんでたんですけど、海外の人がかなり早いタイムで走ってるのを見て。自分もちょっと練習してやってみて、そこからだんだんニコニコ生放送とかにも入っていってっていう感じですかね。『ムジュラの仮面 3DS』は人口がすごく少なくて、もともと走っていたのは自分ともうやられていないほかの方ぐらいで。

――解説のそらさんとはどうやってお知り合いに。

そらさん
ムジュラの仮面のRTAやってる者同士で出会ってという感じですね。もともと僕はいわびさんの動画見て、かなり発売から遅く始めたんですけど、放送を見ている内に知り合った感じです。

――他人のプレイを見て、という人はけっこう多いですよね。RTAを始めたのはいつごろからですか。

いわびさん
始めたのは一年半前くらいですね。

そらさん
じゃあ自分とほとんど同時期ですね。

――今回のRTAでは、初日のラインナップの中で一番バグを多彩に使っているように思いました。こういったテクニックはどこで見つけられるんですか。

いわびさん
基本的にはニンテンドー64版の『時のオカリナ』だったり『ムジュラの仮面』だったりですね。バグのパターンが同じで、ニンテンドー64版と同じ事を3DSでやったらできたみたいな感じで。大半のバグを見つけたのは海外勢なんですけど。

――ニンテンドー64版ではRTAはされていない?

いわびさん
軽く触った程度ですね。タイムにこだわってはやってなかったです。

――『ムジュラの仮面』は他のRTAと比べてどんな特徴があると思いますか。

いわびさん
やっぱり制限時間とかがあって、それを生かした技だったりルートを考えるとか、そういうのがとても面白いですね。

――RTA中も、制限時間ギリギリだけど攻めたみたいなプレイがありましたけど、ああいうのが随所にある。

そらさん
しょっちゅうというほどでもないんですけど、あそこで決まるバグは全体の6割7割を決めるくらいの大きいバグなんで。あれが成功するかどうかで、一時間くらい変わる。

いわびさん
今は(変わるのは)30分くらいですね。

※いわびさんによる『ムジュラの仮面』RTA攻略解説動画。

――『ムジュラの仮面』RTAの独自の面白さとは。

いわびさん
『ムジュラの仮面』自体がそもそも大好きなんで、RTAでもやってて楽しいってのはありますね。

――普段はどのように活動されていますか。

いわびさん
いちおうTwitchとかニコニコ生放送とかでいい記録をだしたら、YouTubeとかニコニコ動画にアップしています。

――おふたりは動画を投稿してる頃からのお知り合いなんですよね。

そらさん
8か月くらい前にいわびさんの動画を参考にしながらRTAを初投稿して、それをいわびさんが見つけてから知り合いって感じです。

いわびさん
『ムジュラの仮面 3DS』のRTAプレイヤーが全然いなかったんで、「あ、やってんじゃん」みたいな。

そらさん
日本人で3人目くらいですね

――『ゼルダの伝説』ということで、RTAはもっと多いかと思っていました。

そらさん
ニンテンドー3DSってのがネックになっていて、配信するとかなり機材が必要なんです。ハードルは高いですけどRTAはほんとに面白いんでもっとやってほしいなと。直撮りでもいいので。

――今回のRTAとても面白かったんですが、みなさんに見てもらえなかったのが残念でしたね(当日は機材不調の関係で放送が途中で切れるハプニングがあった)。でも会場の雰囲気が「がんばれ」って感じで、温かかったと思います。

いわびさん
それは励みになりました。

――今回「RTA in Japan」に応募された経緯を教えていただけますか。

いわびさん
そうですね。「RTA in Japan」のTwitterアカウント自体はフォローしてたんで、こんなイベントを企画しましたってのを見て、結構知っている『ゼルダ』勢も参加してるし、自分もでようかなって感じで参加しました。

――会場ではお知り合いの方が多いみたいでしたね。

いわびさん
『ゼルダ』勢が大半なんですけど、『ゼルダ』勢で今日お昼を食べようみたいなこともあったり。自分の放送みてくれてる人もいました。

そらさん
あといわびさんが『スーパーマリオサンシャイン』にも手を出してて、その方面の方もいます。私の場合はそっちの方がメインだったんですど。

――今日お話を主催者やプレイヤーの方に聞いていると、RTAはゲームごとに分かれていてほかの方と繋がりにくいという話をよく耳にします。やはりそうでしょうか。

そらさん
繋がりにくいと思います。自分は普段『マリオサンシャイン』をやっていて、今年から『ムジュラの仮面 3DS』に手を出したので、『ゼルダ』界隈ではあまり知られてないですし、『ドラクエ』とか『FF』とかの方とはほとんど面識ないですね。

――今後、RTAに挑戦していくタイトルとして注目しているものはありますか?

いわびさん
『時のオカリナ』とか『スーパーマリオサンシャイン』とかですね。自分の知ってるタイトルになっちゃいますけど。

――いわびさんにとって、RTAとはなんでしょうか。

いわびさん
RTAに限らないんですけど、自分は夢中になったものは誰よりも上手くなりたいっていう感じなんで。『ムジュラの仮面 3DS』も、大好きだから「世界一とってやろう」みたいな感じでした。

そらさん
いわびさんは全てのカテゴリーを独占してますね。「Speedrun.com」っていうサイトに記録があるんですけど、そこにある5つ競技で全部一位です(2017年3月現在も破られていない)。

――すごいですね……。「RTA in Japan」に関しては、今後どうなっていってほしいと思いますか。

いわびさん
やっぱりもっといろんな人にこのイベントのことを知ってほしいですね。もっと多くの人に興味を持ってもらって、もし次またこういった機会があったら、もっと色んな人がくれば楽しいんじゃないかなって思います。

――やはりRTAをやってみて欲しいですか。

いわびさん
やってほしいですね。

そらさん
見て、興味をもってやってみて、楽しんで欲しいですね。最初自分は『ムジュラの仮面』RTAをやったきっかけが、いわびさんの動画だったりしたんで、そんな感じでもっと広まって欲しいなって。

――ありがとうございました。

 

次週はRTAの一つの本流であるアクション要素の少ない『RPG』のRTAの特徴を『ロマンシングサガ ミンストレルソング』の走者「やわらかさん」にお伺いした内容をお送りする。

 

[編集・撮影・取材 Shuji Ishimoto]

[執筆・取材 Nobuhiko Nakanishi]

Nobuhiko Nakanishi
Nobuhiko Nakanishi

大学時代4年間で累計ゲーセン滞在時間がトリプルスコア程度学校滞在時間を上回っていた重度のゲーセンゲーマーでした。
喜ばしいことに今はCS中心にほぼどんなゲームでも美味しく味わえる大人に成長、特にプレイヤーの資質を試すような難易度の高いゲームが好物です。

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