不思議な無人島でキツネとともにパズルを解くオープンワールド・アドベンチャー『RiME』発売日が5月に決定
Grey BoxとSix Footは3月9日、Tequila Worksが開発するオープンワールド・パズルアドベンチャーゲーム『RiME』を5月26日に海外で発売するとプレスリリースを通じて発表した。プラットフォームはWindows/PlayStation 4/Xbox Oneで、価格はパッケージ版、ダウンロード版ともに29.99ドル。
本作はNintendo Switch向けにも発売が予定されているが、こちらは少し遅れるとのことで発売日はまだ決まっていない。価格は39.99ドルの予定で、ほかのプラットフォームよりも10ドル高い理由についてTequila Worksは、開発コストと流通コストによるものだと説明している。
本作の主人公である名もなき少年は、乗っていた船が大嵐にあって難破したことで、不思議な無人島に打ち上げられてしまう。美しい自然が広がるその島には、白い石でできた古代遺跡のような建造物が点在しており、島の中央には巨大な塔が建っている。またさまざまな動物が暮らしており、その中でもキツネは本作にとって重要な意味を持つ動物らしく、島のあちこちにキツネの彫像も確認できる。また共に行動して、時にその助けを借りながら島を探索することもあるようだ。
少年は何らかの目的を持って巨大な塔の頂上を目指すことになるが、その道中ではさまざまなパズルが待ち受けている。そのパズルは音や光と影、遠近感や環境、あるいは時間をも操って解くという。これまでに公開されたトレイラーでも、わずかな視点の移動で風景の中に絵が浮かび上がったり、大玉を転がすと時間が進んで太陽が沈んでいったりと、常識にはとらわれないヒラメキが必要になるようだ。そしてゲームを進めるにしたがって、この少年は何者でどこからやってきたのかという物語が明らかになっていくという。
Tequila Worksは今回の発表に合わせてデベロッパーダイアリーを公開している。それによると本作の舞台は地中海をモチーフにしており、その環境を表現するイルミネーションの構築には時間をかけたという。また、アニメから影響も受けており、その中でも特に宮崎駿監督のジブリ映画の存在は大きく、イタリア・アドリア海を舞台にした映画「紅の豚」は、水や自然をどう表現するかという際に参考にしたそうだ。そのほか『ゼルダの伝説 風のタクト』や特撮映画「アルゴ探検隊の大冒険」、またダリなどシュルレアリスム絵画などの影響もあるという。
初期のコンセプトでは島を舞台にするという点は変わらないものの、主人公はヒゲ面のマッチョな戦士だった。ゲームシステムも昼間は資源をあつめて、夜間のモンスターの襲撃にそなえるというサバイバル要素がメインに置かれ、現在のものとは大きく異なっていたようだ。ところが、ある時点で島そのものに焦点を当てることに変更し、それならば少年の目線で描いた方が良いということで主人公も変更されたという。また、そのストーリーは文字や言葉では語らず、ビジュアルや音楽、アニメーションによってプレイヤーに感じてもらうゲームデザインを採用した。その表現には困難がともなったが、結果的に納得いくスタイルが確立できたそうだ。
なお本作の国内発売については不明だが、Steam版はすでにストアページが用意されており、日本語表示にも対応するようだ。